拷問部屋

ふぇーげる

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異端者のフォーク

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Kは痛みで目が覚めた。
肛門に挿入されたフックでどんどん吊り上げられていく。
この状況に頭が追いつかない。
「ちょっ!え?」
咄嗟に手で止めようとしたが、後ろ手で手錠で縛られていて出来なかった。
踵を少しあげたら立てるで吊り上げは止まったが、違和感は消えない。
穴の筋肉は閉めようにも硬い金属に押し広げられ、硬い便が通る時のような痛みが常に感じられた。
どうにかしようと歩いたが、痛みで2、3歩が限界だった。
動くと直腸まで入りこんだフックがぐりぐりと動く感じがして気持ち悪かった。
こんな間抜けな姿を他人に見られたらどうしようという感情が湧いてきて頬が赤らんだ。
服は着ていた。でも、寝た時の服とは違った。わざわざ着替えさせられたのか寝巻きじゃなくなってた。そもそも自分の服でもない。
なんだろう。尻に妙に風を感じるし、ウエストには違和感はない。あっ…
Kは違和感の正体に気づいた。
身を捩らせて確かめた。
尻の割れ目に沿ってズボンとパンツに切れ目が入っていた。
「クソ。変態め。」Kは悪態をついた。
Kは背伸びをしてなんとかフックを外そうとしたが奥深くまで挿入されたフックは外れ無かった。
「んっ。くそっ。俺が何したってんだ!」
Kは悪態を突きながらめちゃくちゃに動いたが、金属のフックはどうにもならなかった。
ん?全体重を掛ければいいじゃん
Kはやってみた。
いたたたた。
フックは曲がるどことかとてつもない痛みを感じただけだった。
はあ…はあ…痛みを鎮めようとKは深呼吸を繰り返した。

大体なんで俺が…?
kは理由を考えた。いや。何もしてない。ポルノに出てくるようなことは何もしてない。
えっと、夜は普通に寝て、起きたらここ。鍵も閉めて寝たし…至って普通。出会い系アプリもしてないし、悪いこともしてない。一体なんなんだ…
「くそっ。変態。なんで俺なんだ!」
Kは何度も叫んだ。

ガチャッ
突然ドアが開いた。Kは突然の出来事でびっくりした。
表情がない仮面をつけた男が入って来た。
「なぜって考える方が野暮だ。おまえは選ばれた。」仮面の男は言った。
「意味がわかんねえよ。この変態!」
「ああそうだ。俺は変態だ。」
「もしかして、苦悩の梨事件の犯人か?」
「ああ。そうだ。だが、選んだのは俺じゃない。息子だ。」
「息子ってなんだよ。イチモツか。」Kは訳の分からない展開に混乱した。
「冗談言えるじゃないか。じゃあせいぜい楽しめよ。」
ガチャッ
もう1人仮面の人物が入ってきた。確かに若い。
息子は現実だった。Kは笑いを堪えきれず笑ってしまった。
「笑えるのもここまでだ。K。」そういうと最初に入って来た男は去って行った。入れ替わりに奇妙な格好をしたやつらがぞろぞろと入って来た。
悪夢だったらさめろ。Kは本気で願った。だがこれは現実だろう。

「Kの服をとれ」男は命令した。
ハサミをもって奇妙な格好の奴らが近づいて来た。
「やめてくれ。」Kは抵抗した。
さらにフックが吊り上げられつま先でかろうじて立っている状態になった。
蹴ろうとしてもバランスが取れず、吊られて痛みを感じるだけだった。
抵抗できなくなったKの服にハサミがいれられた。
Kは全裸になってしまった。
「首にアレをつけろ。」
両端がフォーク状の奇妙なものがついた首輪がKにつけられた。下を向こうとすると顎と胸にフォークが刺さる。
「なんだよこれ。」Kは言った。
「異端者のフォークだ。中世の拷問器具だ。」男は得意気に言った。
「悪趣味だな。何をしたいんだ。」Kは困惑しながら言った。
「眠らせない拷問器具だ。じゃあな。一晩ごゆっくり」男は言って部屋から出て行こうとした。
「このまま一晩すごせと?」
「ああそうだ。そういう拷問だ。」
「せめてこの尻のをとってくれ。」
「だめだ。」ドアがバタンとしまった。

何時間経ったかわからない永遠とも思える時間をKは過ごした。空腹と喉の渇きと痛みで気が狂いそうだった。
眠ろうとして上を向いても人間の構造はそう出来ていない。限界が来る。
下を向いてもフォークが痛む。
おまけにつま先立ちで足もガクガクと震えている。肛門も筋肉が戻ろうとしているのか、痛む。
このまま死ぬのだろうかとKは考えていた。
突然ドアが開いた。
「これはお遊びだ。」男はそういうとKの乳首をいきなり摘んだ。
「痛っ!」突然の事でKは声を上げる事しか出来なかった。
「いい反応だ」男はKの乳首にクリップをつけた。先端には鎖に垂れ下がった鍵が付いていた。
もう片方にもクリップが付けられた。そちらには鈴がついていて間抜けな音を立てた。
「すごく間抜けだぞ。」男は笑った。
「やめてくれ…やめてください…」Kは懇願した。
「ちなみにその鍵は本物だぞ」男は悦に浸りながら言った。
「なんでもします。助けて下さい。」Kは弱々しく言った。
「わかった。じゃあ鍵をとってみろ。」男達は部屋から出て行った。
「せめてフックをとってくれ」そうKは言ったが男は無視した。
Kが動くとチリンチリンと鈴が鳴った。
「くそっ」Kは鍵を取ろうと必死に首を下に向けた。なんの鍵かわからないが、本物と聞いたら気力が湧いて来た。
「痛っ」どうしても下を向けない。
Kは鍵が落ちないかと必死に胸を勢いよくぶん回した。鎖と鈴の音が間抜けだった。
無駄なことに思えたがKは間抜けな運動を続けた。だが、効果はあったようだ。
重みのある鍵のついたクリップは落ちた。奇跡的に取れそうな位置に落ちた。
「よしっ」
Kは足の指でなんとか鍵をとると、手に渡した。フックの痛みを感じる余裕なんてなかった。
Kは手錠に鍵を入れた。
「入った。」Kはつぶやいた。
Kは鍵を回した。カチャッと音を立ててすんなり開いた。
自由になった手でKは首輪をとった。
Kは腕を使って天井に伸びた鎖によじのぼり、尻のフックをとった。

Kはドアにむかって走り、ドアノブを回した。勢いよくドアを開けたがサッと捕まえられ、首筋に鋭い痛みが走った。
「おいおい、このまま出ても捕まるだけだぞ」Kはそういう声が聞こえ、どこかに引きずられている事はわかったが、意識を失ってしまった。

次に目を開けると、Kは四つ這いのスフィンクスの格好で機器に繋がれていた。全く動けない。尻の穴に何やら筒状の物が入れられているようで違和感がある。
あの男が視界に入って来た。
「家に帰りたいか?」
「はい」
「おまえの賢さには惚れたぞ。絶対にここでのことは口外しないと誓うか?」
「はい」何をされるかわからない。Kはハイとしか答えられなかった。
「じゃあこれに文句も言わず耐えろ。そうしたら信用してやろう。耐えられないならここで奴隷になれ。」
「誓います」
「何をだ」
「ここでの事を絶対に口外しないと誓います。」
「始めろ。」と男が言うと、下半身に付けられた機械が動き出した。
ピストン運動が繰り返される。速くなったり遅くなったり機械的な運動が情け容赦無く繰り返された。
「んんっ。はあぁ…」情け無い声が出したくなくても出る。
「奴隷になるならすぐに止めてやるぞ」男の甘い騙し文句にも惑わされなかった。
「いやだ。絶対に言いません。誓います。信じてください。」
日に日に太い物が挿入されていった。
穴への拷問以外は恐ろしく丁寧で、Kにはなんの傷もなかった。四つ這いの機械から外され別の機械拷問も受けた。だが、Kは文句も言わず耐えた。
「本気のようだな」と男は言った。

「このまま殺されるかもしれない」とKは思っていたが、ある日の天井は自分の家だった。
Kは家に戻っていた。時計は火曜日の朝6時をさしていた。Kの体には怪我はなかった。一箇所穴を除いては。ずっと拷問されていたためか、やつれて見えた。
Kは1週間失踪していたが、会社の上司に絞られても何も言わなかった。
警察もただの家出として処理してしまった。
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みんなの感想(4件)

萌那
2022.01.10 萌那

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花雨
2021.08.09 花雨

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2021.07.28 ユーザー名の登録がありません

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