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高校生編 7月
大切な僕の妹 ~カイside~
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「どういうつもりだ。」
ギロリ、と睨みつける。
きっと、今の僕は、はたからみればすごい形相なんだろうな。
ソラには見せられないような、優しくない、怖い僕。
「べっつにー?」
そんな睨みをものともせず、ふざけた口調ではぐらかす奴、天斗に軽く殺意が湧く。
ふざけるなよ、お前。
「なんで、あんなことをした?」
いくらお前でも、今回は許せない。
「あんなことってー?・・・ああ、ひょっとして。」
なぜなら、天斗が・・・
「桐谷 蒼来って奴を、女使って閉じ込めたこと?」
コイツが、ソラをひどい目に遭わせた黒幕だからだ。
他のヤツなら許せるけど、ソラが傷つくのなら話は別だ。
本当に、いったいどういうつもりだ。
コイツとソラは、何の接点もなかったはずなのに。
「っていうかさー、もう少し閉じ込めておきたかったのにカイ助けちゃうしさ。つまんねぇな。」
ガン!!!
衝動のままに、天斗の胸ぐらをつかみ、壁におしつける。
一瞬痛そうな表情を浮かべたが、すぐにいつものへらへらとした顔に戻った。
「何~?カイがそんなに必死になるって珍しいよな。・・・本気なの?」
本気なの、だけがやけに真剣な表情で、そこだけストンと感情が落ちたような無表情で言った天斗。
探るような瞳に影がかかっていて・・・少しだけ、ヒヤリとした。
「・・・それ、お前に関係あるか?」
負けじと低い声で問うと、別に?と茶化したように行って、天斗は僕の腕から器用に抜け出して去っていった。
「・・・」
ちらりとポケットにいれたままの携帯に視線を落とす。
妹にGPSつけてる兄って・・・ひかれるかな。
でも、心配だったんだ。
事実、今回役に立ったし。
ソラが行方不明だということに気付くのが遅くなったのは、後悔してもしきれないが。
GPSを辿って、ソラが閉じ込められていた倉庫を開けた時は本当に肝が冷えた。
中はムシムシとした熱気であふれていて、大量の汗を流しながら力なく倒れていたソラ。
熱中症だって、バカにならない。
命をおとしていたかもしれないんだ。
ソラが起きた時に僕がいるのはなんだか気まずくて。
紫月がソラがいなくなったのに気づいて探し回っているのを知っていたから、ヤツが近くに来る頃を見計らって、ソラを目立つように寝かせてきた。
ちゃんと紫月がソラを見つけ、大事そうに抱えていったところまでは確認できたが・・・
大丈夫だろうか、ソラは・・・
心配で心配でたまらない。
けど。
僕が今できることは、ソラの看病じゃない。
それは、紫月の役割だ。
僕がすべきは、天斗の理由も分からない暴走を抑えること。
守ってみせるよ、ソラ。
僕の、大切な大切な妹。
・・・たとえ、本当の妹ではなかったとしても、僕は君の兄であり続けるから。
ギロリ、と睨みつける。
きっと、今の僕は、はたからみればすごい形相なんだろうな。
ソラには見せられないような、優しくない、怖い僕。
「べっつにー?」
そんな睨みをものともせず、ふざけた口調ではぐらかす奴、天斗に軽く殺意が湧く。
ふざけるなよ、お前。
「なんで、あんなことをした?」
いくらお前でも、今回は許せない。
「あんなことってー?・・・ああ、ひょっとして。」
なぜなら、天斗が・・・
「桐谷 蒼来って奴を、女使って閉じ込めたこと?」
コイツが、ソラをひどい目に遭わせた黒幕だからだ。
他のヤツなら許せるけど、ソラが傷つくのなら話は別だ。
本当に、いったいどういうつもりだ。
コイツとソラは、何の接点もなかったはずなのに。
「っていうかさー、もう少し閉じ込めておきたかったのにカイ助けちゃうしさ。つまんねぇな。」
ガン!!!
衝動のままに、天斗の胸ぐらをつかみ、壁におしつける。
一瞬痛そうな表情を浮かべたが、すぐにいつものへらへらとした顔に戻った。
「何~?カイがそんなに必死になるって珍しいよな。・・・本気なの?」
本気なの、だけがやけに真剣な表情で、そこだけストンと感情が落ちたような無表情で言った天斗。
探るような瞳に影がかかっていて・・・少しだけ、ヒヤリとした。
「・・・それ、お前に関係あるか?」
負けじと低い声で問うと、別に?と茶化したように行って、天斗は僕の腕から器用に抜け出して去っていった。
「・・・」
ちらりとポケットにいれたままの携帯に視線を落とす。
妹にGPSつけてる兄って・・・ひかれるかな。
でも、心配だったんだ。
事実、今回役に立ったし。
ソラが行方不明だということに気付くのが遅くなったのは、後悔してもしきれないが。
GPSを辿って、ソラが閉じ込められていた倉庫を開けた時は本当に肝が冷えた。
中はムシムシとした熱気であふれていて、大量の汗を流しながら力なく倒れていたソラ。
熱中症だって、バカにならない。
命をおとしていたかもしれないんだ。
ソラが起きた時に僕がいるのはなんだか気まずくて。
紫月がソラがいなくなったのに気づいて探し回っているのを知っていたから、ヤツが近くに来る頃を見計らって、ソラを目立つように寝かせてきた。
ちゃんと紫月がソラを見つけ、大事そうに抱えていったところまでは確認できたが・・・
大丈夫だろうか、ソラは・・・
心配で心配でたまらない。
けど。
僕が今できることは、ソラの看病じゃない。
それは、紫月の役割だ。
僕がすべきは、天斗の理由も分からない暴走を抑えること。
守ってみせるよ、ソラ。
僕の、大切な大切な妹。
・・・たとえ、本当の妹ではなかったとしても、僕は君の兄であり続けるから。
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