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20歳の冬 就活(※)
リハビリ
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朝、目覚めるとスルトにうしろから抱きしめられてた。昨晩僕たちは4人同じベッドで寝た。スルトとエドガーに挟まれてたけど、二人とも僕を優しく抱きしめるだけでなにも手を出してこなかった。二人なりの気遣いだと思う。
エドガーはもう起きているのかベッドにいなかった。僕はスルトを起こさないようにそっとベッドを抜け出してリビングへ行った。エドガーはソファに座って、テレビをつけながら新聞を読みながらコーヒーを飲んでた。ドアを閉じた音がして振り返り、僕に微笑みかける。
「おはようケーゴ。よく眠れたかい?」
「おはよ。うん、おかげさまで」
「よかった。コーヒー飲む?」
「うん。飲みたい」
「分かった。ソファに座って待ってて」
「うん」
僕はソファに座ってテレビをぼーっと眺めた。しばらくしてエドガーがコーヒーを持って隣に座る。それを受け取り啜っている僕を、エドガーはじっと見ていた。
「…なに?」
「ん?なんでもないよ」
「……」
正直、きまずい。昨日はああ言ってくれてたけど、不安で仕方ない。だって僕…2日間ずっと他のひとに抱かれまくってたんだもん。エドガーがなにも思わないわけない。怒ってるだろうし…もう僕とセックスするのいやになってるんじゃないかな…。信用も失っただろうし…前よりも僕のこと好きじゃなくなってるかも…。
「ケーゴ」
「ひゃうっ?!」
「あはは。なんだいそんなかわいい声出して」
「だ、だっていきなり声かけるから!あー、コーヒーちょっとこぼしちゃったじゃん」
「ごめん。…ほんとにごめん」
「…なにに謝ってるの…」
エドガーの声のトーンが下がった。目を伏せて、思いつめた顔をしてる。こ、これって…え、別れを切り出されるのでは…。
「ケーゴ、あの…」
「や、やだぁ!!!」
「?!」
「いやだー!!!」
「ケ、ケーゴ…?」
「ぼ、僕、愛想尽かされて当然のことしたから…仕方ないけど…でもやっぱりいやだあ!!!」
「ケーゴ、ちょっと…」
「いやだぁぁぁ!!!エドガーと別れたくないぃぃ!!」
「ケーゴ!!」
「ふぎっ!」
大声でわめき散らしてる僕をエドガーが抱きしめた。落ち着かせようとしているのか僕の背中をポンポン叩いてる。
「ケーゴ、何を言ってるんだい?僕が別れを切り出すとでも思ったのかな?」
「…ちがうの…?」
「ちがうよ。昨日の話で分からないかい?僕がケーゴを手放すつもりなんて微塵もないし、僕のケーゴへの想いはまったく揺らいでいないよ」
「…ほんと?」
「本当だよ」
「僕に怒ってないの…?」
「僕が怒ってるのはイソザキと自分」
「どうして自分に怒ってるの…。エドガーなにも悪いことしてないじゃん…」
「イソザキについてもっと早く調べておけばよかった。そしたらケーゴがこんなことにならなかった。…ごめんねケーゴ」
「謝んないで…。エドガーなにも悪くない…」
「これからはケーゴに近づく人のことはしっかり調べるようにする。危険な人には近づけさせない。約束する」
「それはそれでこわい…」
「二度とこんな目には遭わせないよう努力する。僕が君を守る」
「エドガー…」
エドガーの変わらない愛情を感じて涙が溢れた。泣いてることに気付いたエドガーは、僕の頭を優しく撫でてくれた。そして少し嬉しそうな声でボソっと呟くのが聞こえた。
「…ちょっと、嬉しかったな」
「え?」
「僕にフラれると思って駄々をこねてくれた」
「……。忘れて」
「"やだぁ"だって。ふふ、かわいかったな…」
「忘れて。今すぐ」
「泣きそうな顔でさ、別れたくないーって。僕なにも言ってないのに」
「ぎゃぁぁっ!!忘れろぉ!!」
「ケーゴ、僕と別れたくないの?」
「忘れろっつってんだろぉぉ?!」
「いや、真剣に尋ねてるんだよ。僕がいる限り君はスルトと番にならないだろう。番がいないΩは…特に君はαに狙われ続けられるよ。もしかしたらまたイソザキみたいなやつが現れるかもしれない。そんなリスクをおかしてまで君は僕と別れたくないの?」
「……」
「僕は…ケーゴがスルトと番になるならそれでいいと思ってる。君とセックスができなくなったっていい。こうして一緒に過ごせるのなら、それでいいよ」
僕はゆっくりエドガーから体を離し、ムスっとした顔で思いっきりエドガーのほっぺたを叩いた。
「いだっ!!」
「前世にも言ったよね!!僕はエドガーとスルトの両方ほしいんだよ!!スルトとは番にならないって言ってるでしょ!!エドガーが純粋に僕のことを好きでいてくれるのはすごく嬉しいけど!!悪いけど僕はエドガーともセックスしたいんだよ!!!」
「でも僕はβだし…αほどの快感なんて僕としてたって感じないだろう…?」
「はぁ?!本気で言ってるの?!言っとくけどエドガーとのセックスめちゃくちゃ気持ちいいからね?!エドガーしか知らない僕の好きなとこいっぱいあるもんね!!そりゃ確かにαのちんことはちがうけど、それでもそのご立派なちんことテクで僕が今まで何回イカされたと思ってんの?!」
「……」
「それにエドガーとセックスしてたら、ああ、エドガーって僕のことだいすきなんだなあ、とか、大切にしてくれてるんだなあ、とか、すごく伝わってくるんだよ!!僕はあの時間がすきだし今後それがない人生なんてかんがえられn…」
堰を切ったようにエドガーとのセックスについて語り始めた僕の口を手で塞ぎ、エドガーにまた抱きしめられた。
「もういいよケーゴ。ありがとう。ごめん。思ってもないことを言った。本当はスルトにも君を独り占めされたくない。…ありがとう。βの僕を、そこまで愛してくれて」
「…自分のことβって言うのやめて…。エドガーはエドガーじゃん…」
「そうだね。ごめん」
「あ、あと、別にセックスが好きだからエドガーと一緒にいるってわけじゃないからねっ。エドガーのことが、す、すきだから、エドガーとのセックスもすきって意味だから…」
「…ケーゴってもしかして僕のことものすごく好きだったりする?」
「は、はぁ?!今さらなに?!」
「いや…ケーゴって普段好きとか言わないからさ。今日はすごく本音で話してくれるから少しびっくりしてる」
「…だ、だって、別れたくないから…」
「…だめだ我慢できない」
「え」
急にエドガーの腕に力が入った。僕はソファに押し倒される。エドガーは荒く呼吸をしながら僕に覆いかぶさった。
エドガーはもう起きているのかベッドにいなかった。僕はスルトを起こさないようにそっとベッドを抜け出してリビングへ行った。エドガーはソファに座って、テレビをつけながら新聞を読みながらコーヒーを飲んでた。ドアを閉じた音がして振り返り、僕に微笑みかける。
「おはようケーゴ。よく眠れたかい?」
「おはよ。うん、おかげさまで」
「よかった。コーヒー飲む?」
「うん。飲みたい」
「分かった。ソファに座って待ってて」
「うん」
僕はソファに座ってテレビをぼーっと眺めた。しばらくしてエドガーがコーヒーを持って隣に座る。それを受け取り啜っている僕を、エドガーはじっと見ていた。
「…なに?」
「ん?なんでもないよ」
「……」
正直、きまずい。昨日はああ言ってくれてたけど、不安で仕方ない。だって僕…2日間ずっと他のひとに抱かれまくってたんだもん。エドガーがなにも思わないわけない。怒ってるだろうし…もう僕とセックスするのいやになってるんじゃないかな…。信用も失っただろうし…前よりも僕のこと好きじゃなくなってるかも…。
「ケーゴ」
「ひゃうっ?!」
「あはは。なんだいそんなかわいい声出して」
「だ、だっていきなり声かけるから!あー、コーヒーちょっとこぼしちゃったじゃん」
「ごめん。…ほんとにごめん」
「…なにに謝ってるの…」
エドガーの声のトーンが下がった。目を伏せて、思いつめた顔をしてる。こ、これって…え、別れを切り出されるのでは…。
「ケーゴ、あの…」
「や、やだぁ!!!」
「?!」
「いやだー!!!」
「ケ、ケーゴ…?」
「ぼ、僕、愛想尽かされて当然のことしたから…仕方ないけど…でもやっぱりいやだあ!!!」
「ケーゴ、ちょっと…」
「いやだぁぁぁ!!!エドガーと別れたくないぃぃ!!」
「ケーゴ!!」
「ふぎっ!」
大声でわめき散らしてる僕をエドガーが抱きしめた。落ち着かせようとしているのか僕の背中をポンポン叩いてる。
「ケーゴ、何を言ってるんだい?僕が別れを切り出すとでも思ったのかな?」
「…ちがうの…?」
「ちがうよ。昨日の話で分からないかい?僕がケーゴを手放すつもりなんて微塵もないし、僕のケーゴへの想いはまったく揺らいでいないよ」
「…ほんと?」
「本当だよ」
「僕に怒ってないの…?」
「僕が怒ってるのはイソザキと自分」
「どうして自分に怒ってるの…。エドガーなにも悪いことしてないじゃん…」
「イソザキについてもっと早く調べておけばよかった。そしたらケーゴがこんなことにならなかった。…ごめんねケーゴ」
「謝んないで…。エドガーなにも悪くない…」
「これからはケーゴに近づく人のことはしっかり調べるようにする。危険な人には近づけさせない。約束する」
「それはそれでこわい…」
「二度とこんな目には遭わせないよう努力する。僕が君を守る」
「エドガー…」
エドガーの変わらない愛情を感じて涙が溢れた。泣いてることに気付いたエドガーは、僕の頭を優しく撫でてくれた。そして少し嬉しそうな声でボソっと呟くのが聞こえた。
「…ちょっと、嬉しかったな」
「え?」
「僕にフラれると思って駄々をこねてくれた」
「……。忘れて」
「"やだぁ"だって。ふふ、かわいかったな…」
「忘れて。今すぐ」
「泣きそうな顔でさ、別れたくないーって。僕なにも言ってないのに」
「ぎゃぁぁっ!!忘れろぉ!!」
「ケーゴ、僕と別れたくないの?」
「忘れろっつってんだろぉぉ?!」
「いや、真剣に尋ねてるんだよ。僕がいる限り君はスルトと番にならないだろう。番がいないΩは…特に君はαに狙われ続けられるよ。もしかしたらまたイソザキみたいなやつが現れるかもしれない。そんなリスクをおかしてまで君は僕と別れたくないの?」
「……」
「僕は…ケーゴがスルトと番になるならそれでいいと思ってる。君とセックスができなくなったっていい。こうして一緒に過ごせるのなら、それでいいよ」
僕はゆっくりエドガーから体を離し、ムスっとした顔で思いっきりエドガーのほっぺたを叩いた。
「いだっ!!」
「前世にも言ったよね!!僕はエドガーとスルトの両方ほしいんだよ!!スルトとは番にならないって言ってるでしょ!!エドガーが純粋に僕のことを好きでいてくれるのはすごく嬉しいけど!!悪いけど僕はエドガーともセックスしたいんだよ!!!」
「でも僕はβだし…αほどの快感なんて僕としてたって感じないだろう…?」
「はぁ?!本気で言ってるの?!言っとくけどエドガーとのセックスめちゃくちゃ気持ちいいからね?!エドガーしか知らない僕の好きなとこいっぱいあるもんね!!そりゃ確かにαのちんことはちがうけど、それでもそのご立派なちんことテクで僕が今まで何回イカされたと思ってんの?!」
「……」
「それにエドガーとセックスしてたら、ああ、エドガーって僕のことだいすきなんだなあ、とか、大切にしてくれてるんだなあ、とか、すごく伝わってくるんだよ!!僕はあの時間がすきだし今後それがない人生なんてかんがえられn…」
堰を切ったようにエドガーとのセックスについて語り始めた僕の口を手で塞ぎ、エドガーにまた抱きしめられた。
「もういいよケーゴ。ありがとう。ごめん。思ってもないことを言った。本当はスルトにも君を独り占めされたくない。…ありがとう。βの僕を、そこまで愛してくれて」
「…自分のことβって言うのやめて…。エドガーはエドガーじゃん…」
「そうだね。ごめん」
「あ、あと、別にセックスが好きだからエドガーと一緒にいるってわけじゃないからねっ。エドガーのことが、す、すきだから、エドガーとのセックスもすきって意味だから…」
「…ケーゴってもしかして僕のことものすごく好きだったりする?」
「は、はぁ?!今さらなに?!」
「いや…ケーゴって普段好きとか言わないからさ。今日はすごく本音で話してくれるから少しびっくりしてる」
「…だ、だって、別れたくないから…」
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「え」
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