【完結】【R18BL】極上オメガ、前世の恋人2人に今世も溺愛されています

ちゃっぷす

文字の大きさ
88 / 106
20歳の冬 就活(※)

リハビリ

しおりを挟む
「…そうか。そこまでとは思ってなかったな」

「ああ…」

エドガーと圭吾は愛し合ったあと、二人で少しだけ泣いた。それでも二人が離れることはない。エドガーは圭吾に、きっと元に戻してみせると約束した。圭吾も元に戻ってみせると約束をする。それまでの道のりがどれほど辛い行為になったとしても、諦めずに愛し合おうと決めた。

それからしばらくしてスルトが起床した。エドガーはスルトを自分の部屋に招きさきほどのことを話した(同時刻、圭吾はピーターにそのことを話していた)。話を聞いたスルトは深刻な表情でため息をついている。

「運命の番だからなのか、イソザキが異常なα性を持っているからなのか…」

「もしくはどちらもか」

「…ともかく、あれだな。イソザキはケーゴのα版だということだ。ケーゴを抱いたやつがケーゴ以外で反応しなくなるのと同じで、イソザキに抱かれたらイソザキ以外で反応できなくなるということだな」

「うん。イソザキについて調べたけど、彼に抱かれたΩはケーゴと同じ症状になってる。だから恋人や配偶者とも破局してしまうんだ」

「全く。とんでもないやつに目をつけられたものだな」

「本当に…。はあ、覚悟はしてたけど結構キツかったな…」

「ケーゴ、どんな反応だったんだ」

「挿れたときにこう言われた。"中が麻痺してるみたいだ"って」

「それは…きついな…」

「はは。正直泣きそうになったよね。っていうかあとでちょっと泣いたし」

「ずっとそんな感じだったのか」

「うん…いつもならイくところでもほとんど感じてなさそうだった。絞めつけもいつもと全然違ったし、中に出した時っていつもケーゴの体悦ぶでしょ?なのにさっきは無反応。…思い出したら悲しくなってきた」

「聞いてる俺も悲しくなってきたぞ」

「でもケーゴも悲しんでる。僕が傷ついてると思って、してる間ずっと言葉で愛を伝えてくれてたよ。いつものケーゴなら考えられないでしょ?」

「なにぃ?!」

「あれはなかなか…幸せだったよ。ケーゴが悦んでくれないのは悲しいけど、正直に言うと中は気持ちいいままだしケーゴに愛を囁いてもらえるしでなかなか悪くない。悲しみと同じくらい幸せでもあったな…。すごく複雑な気持ちだよ」

「…俺もケーゴに愛を囁かれたい…」

「だったら抱いてあげてよスルト。優しく抱いてあげて。ケーゴの体が元に戻るまで。僕と一緒に、ケーゴを愛してあげようよ」


◇◇◇

一方そのころ、圭吾とピーターも圭吾の部屋で話をしていた。…というより、圭吾がピーターにしがみついてわんわん泣いていた。

「ピータァァァ…っ!ふぐぅぅぅ、うえぇぇっ、ぐえっ、げほぉっ」

「…何度見てもケイゴのガチ泣きは汚いしブサイクだなあ…」

「だってぇぇっ!エドガーとセックスしたのにぃっ、僕の体あぁっ、あぁぁっ、うぇえぇえっ」

「よしよし」

「ピーターどうしようぅぅぅっ、僕の体このままっ、このままだったらどうしようぅっ…!エドガーっ、元に戻るまでがんばってくれるって、言ってくれたけどぉぉっ、途中で愛想尽かされたら僕っ、僕ぅぅぅっ、ぶぇぁぁあぁっ」

「ケイゴ、エドガー様がケイゴに愛想を尽かすなんてありえない。だって前世でも、ケイゴを亡くしてからも30年間、もう会えることのないケイゴをずっと愛したままだった」

「ぐすっ…そ、そうなの…?」

「ああ。お年を召されてからも、よく俺とエドガー様はケイゴとスルト様の話で盛り上がった。エドガー様はよく、若い頃にケイゴと木陰で読書をした日のことを話していらっしゃった。ケイゴのお話をされているときのエドガー様はとても幸せそうだったぞ。ふふ」

前世のことを思い出し、ピーターは懐かしそうにクスクス笑った。そしてぽかんとしている圭吾の背中を叩き「だから心配するなケイゴ!!」と元気づける。

「ケイゴはケイゴだ。なにも変わらない!しばらく辛いだろうが、エドガー様とスルト様を信じるんだケイゴ。お二人がケイゴをどれほど愛しているかなんて、そんなのお前自身が一番よく知っているだろう。…しかし、あはは!ケイゴがそこまでお二人のことを愛しているとはなぁ!」

「なっ、なんだよぉ!ピーターまでそんなこと言うの?!」

「だって今までお二人の愛が強すぎてそこまで分からなかったんだ。そんな、ククッ、大泣きするなんてなあ」

「もぉぉぉっ!!」

「ケーゴ、いるか?」

ピーターが圭吾をからかっていると、ノックの音とスルトの声が聞こえた。圭吾は不安げにピーターを見たが、ピーターは「はやく返事をしろ」と合図をしている。圭吾はドアを開けてスルトを部屋に招きいれ、ピーターはそそくさと出て行った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

ふたなり治験棟 企画12月31公開

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

月弥総合病院

僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

処理中です...