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20歳の冬 就活(※)
リハビリ
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スルトと二人きりになった僕は、気まずさにもじもじした。スルトはベッドに腰かけてじっと僕を見つめる。僕が部屋の隅で立ってると、スルトが呆れた声を出しながらベッドをポンポン叩いた。
「そんな隅でちぢこまって何をしているのだ。はやくこちらへ来ないか」
「うぅ…」
僕はおそるそおそるスルトに近づいて隣に座る。ガチガチになってる僕をスルトはいきなり押し倒した。
「んっ?!」
「では、するか」
「ちょっ…え、えーーー!?」
「なんだうるさいやつめ」
「も、もうちょっとなんかありません?!僕たち今日ほとんど会話してないですよねぇ?!ちょっと話していい雰囲気になってからしない普通?!」
「話したいことは昨日すべて話した」
「あ、そっすか…」
「それに俺は4日もしていない。もう限界なんだが」
「あ、そっすか…」
無神経となんというか、あまりにいつも通りのスルトに僕は肩透かしをくらった。でも…いつもどおりのスルトに少し気が楽になった。僕の体の力が抜けたのが分かったのか、スルトが珍しくほんのり柔らかい笑みを浮かべた。
「わ」
「ん?なんだ」
「な、なんでもない」
僕は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。さっきのスルトがかっこよすぎて見惚れたなんて本人に言えるわけないだろばか。
「ふっ。少しいつものお前に戻ったな」
「あんま見んなぁ…っ」
「見るに決まってるだろう。お前の顔は美しいからな」
「くそぉっ…。恥ずかしいことサラっと言いやがって…」
「ほら、よく見せろ」
「んんっ…」
スルトは僕の顔を掴んで強引にキスをした。激しく舌を絡められて息ができない。ガツガツしてるスルトに僕まで欲情してしまう。もっと、もっと、いっぱいキスしてほしい。
「あっ、だめ!」
スルトが僕の服を脱がせようとしたので慌てて止めた。でもスルトは「は?」と一瞬不機嫌そうな顔をしてかまわずシャツをめくりあげようとする。僕は必死でそれを阻止した。
「だめだって!」
「なぜだ。俺は着衣セックスはあまり好きではない」
「ちがくって、その…。僕の体、痕ついてて…見られたくない…」
「痕?チッ」
「わっ!!」
スルトは顔を歪めて舌打ちをした。そして無理矢理僕のシャツをずり上げる。僕はうつぶせになって痕を隠した。
「見ないでぇ!」
「ケーゴ。隠してるつもりか?背中にもたくさん痕があることに気付いていないのか」
「っ…。や、見ないで…」
「見てなにが悪い。お前の体は俺のものだ。なぜ目を背けねばならん」
「…ジャイアン…?」
「誰だそいつは。俺はそのような名前ではない」
「いや、でも…見たくないでしょこんなの…」
「なにがだ。いつもどおり美しい体ではないか」
「っ…」
「なにを隠す必要がある。もっと見せろ」
抵抗をやめた僕を、スルトは仰向けにさせて胸に唇を当てた。僕の匂いをスンスン嗅ぎ、吐息を漏らしながら「ああ、ケーゴの匂い…落ち着く…」と呟いている。僕は抑えきれずにボロボロ泣き出してしまった。驚いたスルトが顔をあげ、僕の両頬を大きな手で包む。
「どうしたケーゴ」
「すき…」
「っ」
「スルト、すき…」
「俺も愛しているぞケーゴ。…ぐぅ、幸せすぎて死んでしまいそうだ…」
「すき…」
僕はそれからも泣きながらずっと同じことばを繰り返した。止まらなかった。他の男の痕がついた僕の体を見ても、美しいと言ってくれたスルト。ありがとうも言いたかったけど、泣いてる僕には文字数が多すぎて、すきってことばしか言えなかったんだ。
「そんな隅でちぢこまって何をしているのだ。はやくこちらへ来ないか」
「うぅ…」
僕はおそるそおそるスルトに近づいて隣に座る。ガチガチになってる僕をスルトはいきなり押し倒した。
「んっ?!」
「では、するか」
「ちょっ…え、えーーー!?」
「なんだうるさいやつめ」
「も、もうちょっとなんかありません?!僕たち今日ほとんど会話してないですよねぇ?!ちょっと話していい雰囲気になってからしない普通?!」
「話したいことは昨日すべて話した」
「あ、そっすか…」
「それに俺は4日もしていない。もう限界なんだが」
「あ、そっすか…」
無神経となんというか、あまりにいつも通りのスルトに僕は肩透かしをくらった。でも…いつもどおりのスルトに少し気が楽になった。僕の体の力が抜けたのが分かったのか、スルトが珍しくほんのり柔らかい笑みを浮かべた。
「わ」
「ん?なんだ」
「な、なんでもない」
僕は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。さっきのスルトがかっこよすぎて見惚れたなんて本人に言えるわけないだろばか。
「ふっ。少しいつものお前に戻ったな」
「あんま見んなぁ…っ」
「見るに決まってるだろう。お前の顔は美しいからな」
「くそぉっ…。恥ずかしいことサラっと言いやがって…」
「ほら、よく見せろ」
「んんっ…」
スルトは僕の顔を掴んで強引にキスをした。激しく舌を絡められて息ができない。ガツガツしてるスルトに僕まで欲情してしまう。もっと、もっと、いっぱいキスしてほしい。
「あっ、だめ!」
スルトが僕の服を脱がせようとしたので慌てて止めた。でもスルトは「は?」と一瞬不機嫌そうな顔をしてかまわずシャツをめくりあげようとする。僕は必死でそれを阻止した。
「だめだって!」
「なぜだ。俺は着衣セックスはあまり好きではない」
「ちがくって、その…。僕の体、痕ついてて…見られたくない…」
「痕?チッ」
「わっ!!」
スルトは顔を歪めて舌打ちをした。そして無理矢理僕のシャツをずり上げる。僕はうつぶせになって痕を隠した。
「見ないでぇ!」
「ケーゴ。隠してるつもりか?背中にもたくさん痕があることに気付いていないのか」
「っ…。や、見ないで…」
「見てなにが悪い。お前の体は俺のものだ。なぜ目を背けねばならん」
「…ジャイアン…?」
「誰だそいつは。俺はそのような名前ではない」
「いや、でも…見たくないでしょこんなの…」
「なにがだ。いつもどおり美しい体ではないか」
「っ…」
「なにを隠す必要がある。もっと見せろ」
抵抗をやめた僕を、スルトは仰向けにさせて胸に唇を当てた。僕の匂いをスンスン嗅ぎ、吐息を漏らしながら「ああ、ケーゴの匂い…落ち着く…」と呟いている。僕は抑えきれずにボロボロ泣き出してしまった。驚いたスルトが顔をあげ、僕の両頬を大きな手で包む。
「どうしたケーゴ」
「すき…」
「っ」
「スルト、すき…」
「俺も愛しているぞケーゴ。…ぐぅ、幸せすぎて死んでしまいそうだ…」
「すき…」
僕はそれからも泣きながらずっと同じことばを繰り返した。止まらなかった。他の男の痕がついた僕の体を見ても、美しいと言ってくれたスルト。ありがとうも言いたかったけど、泣いてる僕には文字数が多すぎて、すきってことばしか言えなかったんだ。
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