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50.義弟

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 義両親曰く木ノ本の義弟は心に病を患っているという。

 義弟が義実家に帰ってきたのは三年前。
 
 会社のパワハラが原因で鬱になり自主退職をしたとの事。

 不貞を働いた兄夫婦が居る事は分かってはいたらしいが、そこで木ノ本と初めて対面した。


 兄弟と言うべきなのだろうか



  義弟は木ノ本の顔を好んだ。





 義弟は兄である夫が見ていない時、事ある事に木ノ本にちょっかいをかけてきた。
 過度なスキンシップは段々とエスカレートしていき、夫が病気で入院してからは目に余る程酷くなって行った。






 義弟がαではなかったのが救いだった。




 夫が亡くなってから義両親は木ノ本にここにいて義弟の世話をしろと命じてきた。
 
 夫とは子供を産めなかった木ノ本を義弟の性処理係にするつもりであてがおうとしたのだ。

「夫の遺産は放棄するからと言って婚姻修了届を出してあの家族から逃げ出した」

 その前に家を探す為に昊の不動産屋に行き家を借りた。

「····それで、何で元義弟が洋を攫うんだ?」

 考えられるのは二つ。


 息子を盾に木ノ本を呼び寄せるか。


 木ノ本の代わりを洋がするかだ。


 

 わざわざ調べて拉致したのなら元義弟がする事は後者の可能性がある。


「··················」


 昊のこめかみの血管がはち切れんばかりに浮き出ている。


「とにかく警察に連絡を····」


「木ノ本さん」

 警察に連絡しようとする木ノ本に平塚の家の場所を聞く。

「洋君迎え行ってくる」

「え?一ノ瀬さん?!」



 警察なんて悠長に待ってられない。

 



「先に行く」と昊はマンションを後をした。







----------





 
 ピチャリピチャリと下半身から気持ちの悪い感触と荒い息と音がきこえる。

「·····ぅ····ぅう゛·····」

 自分に謝っていた女性が出ていった後、暫くすれば誰かが入ってきた。

 静かな歩き方をしていた女性と比べて入って来て洋に近付いてきた足音はうるさく男だと気付く。

 目隠しも猿轡も外す事なくその荒い息の人物は洋の両足を掴み広げて間に入ってきた。

 そこで初めて気付く。




 何も着ていなかった事に。




 抵抗も虚しく足は固定されて広げられ、洋のモノを触り扱いてみたり舐めてみたりしゃぶってみたりして弄ばれる。

 嫌だ嫌だと首を横に振り嫌がる素振りを見せるが、男は止めることはしなかった。


 頭の中で何度も番の名を呼ぶ。

 何度も「助けて」と猿轡を嵌められた口で叫ぶ。


 洋のモノを舐めしゃぶり遊んでいた男は今度は孔の周辺を舐めて舌でグリグリと中を舐める。

 それが何よりも気持ち悪い。



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