婚約者が伯爵令嬢と浮気していたのですが、その伯爵令嬢は侯爵とも交際していました。

婚約者が伯爵令嬢と浮気していたのですが、その伯爵令嬢は侯爵とも交際していました。

ライニールはキラキラとした銀髪が印象的なイケメンの伯爵令息である。
そんな彼と私は婚約した。

ライニールの美貌に心惹かれた私は、結婚する日を今か今かと待ちわびていた。


だが、ライニールには恋人がいた。
伯爵令嬢のノエラだ。
彼女は美しく、ライニールとお似合いの女性だった。

でも、彼の婚約者は私なわけで。

「彼女とは別れてくださいませんか？」

ライニールにお願いしたら、

「分かった」

と彼は言った。


それから数日後。

「彼女に別れ話をしたんだが、彼女が納得してくれなくて、別れられなかった」

そうライニールに言われた。



ノエルがそんな態度ならば。



私はノエラの家に出向き、

「ライニール様とは別れてください」

と言いに行った。

すると、ノエラは私の全身を上から下まで舐めるように見た。

「あなたみたいなブサイクがライニール様に釣り合うと思っているの？」

「ブサイクなんて、酷いわ。よくそんなことが言えるわね」

「事実でしょう。あ、もしかして、あなたは鏡を見たことがないのかしら」

ムカッと来た私は、

「いいわよ！もう！」

とノエラの家を出た。




その後、ノエルについて調べたところ、既婚者のローイアッケルス侯爵とも交際していたことが分かった。
ローイアッケルス侯爵夫人の不倫のことを書いた手紙を送った。

そして、ノエルは行方不明になった。

侯爵夫人の怒りを買い、拉致されたんじゃないかとまことしやかに噂されているが、本当かどうか分からない。



ノエルが行方不明になって二カ月ほど経って、私はライニールと結婚した。