眠り姫のキセキ

おりのめぐむ

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魔女との対決

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 祖父の青ざめた顔が映った。
 病院で意識を取り戻し、治療後の自宅玄関の前。

「すみません。俺が無理させたみたいで」

 先生に家で送られ、祖父との対面。
 ギュッと抱きしめられ、事なきを得た。
 事情を話すためと3人でお茶を取り囲むことに。

 話も中盤に差し掛かった時、
 廊下で騒がしい声が響く。
 世話役の中島が押されるようにして部屋へなだれ込む。

 短い髪に派手に縁取られた顔、原色に彩られた衣装。
 何よりあの印象的な口唇。
 9年前の事故の日に見たあの女性。

「…あら? 意外な顔合わせね。ふふ」

 一瞬にして悪寒が走る。
 ぞくっとするような視線で威圧的な空気。
 再び永い眠りについてしまうのでは…と恐怖が過ぎる。
 まるで呪われているかのように。

「返事は後日とお伝えしたはずだが?」

 祖父の怒りに満ちた声。
 不穏な空気を感じて目の前が暗くなる。

「宮村、しっかりしろ! 俺が守ってやるから!」

 朦朧とした意識の中、先生の真剣な顔が映る。
 はっきりとそう聞き取れると安心して倒れこんでいた。
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