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不純な教師との関わり 6 ~思いがけない訪問~
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「…未来?」
ドア越しにハハさんの声が聞こえる。
知らない間に眠ったみたいだ。
珍しく声をかけてくるハハさんに驚きつつも、ベッドから起き上がる。
ご飯の時間?
そう思って時計を見ると帰ってから30分しか経ってなかった。
ぼんやりとしたままドアを開ける。
「先生がいらしてるわよ」
げっ、高山!
ハハさんの後ろでヒラヒラと手を振る姿があった。
「じゃ、すぐにお茶をお持ちしますので」
「いえ、お構いなく…」
久々に意気揚々としたハハさんが台所へと向かう。
「それじゃ、お邪魔します」
高山は許可してないのに私の間をぬって部屋へと侵入。
「…ちょ、ちょっと!」
「へえ、ここが倉持の部屋かぁ」
…って勝手に鑑賞中。
「家に帰っても読書か?」
机に置きっぱなしの本を持ってニコリ。
「か、勝手に触らないでください!!」
本を取り返すと睨み付ける。
てか、もう違うところを眺めてるし。
全く油断も隙もあったもんじゃない。
あれこれと散策する高山の妨害に入ってるとハハさんがお茶を運んできた。
「先生、ごゆっくりどうぞ」
昔から教師だとか警察だとか聖職者関係に弱いんだから。
「…それで何しに来たんでしょうか?」
ハハさんが出て行った後、トゲがあるように問う。
「何って倉持の忘れ物を届けに来たんだよ」
ストンとベッドに腰掛けると持ってたカバンを突き出す。
「一応、靴も玄関に置いておいた」
「そ、それはどうもありがとうございまし、た…?」
とりあえずカバンは受け取ったものの、何かが違う。
ふと脳裏によぎる印刷室での出来事。
もともとそうなる原因を作ったのは高山じゃないか!!
沸々と込み上がる怒りのマグマ。
「…あの、用が済んだら帰ってもらえませんか?」
出来るだけ感情を抑えながら伝える。
今、私のベッドに座ってることも不快の一つだし。
「まだお茶もいただいてないのに?」
高山はニヤニヤと笑ったまま、動く気配がない。
なんてずうずうしいヤツ。
「それ、飲んだら帰ってくださいね」
湯飲みを手渡すと念を押す。
冗談じゃないっつーの。
私は椅子に座ると背を向けて自分のお茶をいただいた。
「ごちそうさま」
振り返ると高山が湯飲みを差し出していた。
もう飲んだのか、早っ!
これで帰ってもらえると喜んで両手で湯飲みを受け取った、その時。
ぐいっと手首を掴まれ高山の近くへと引き寄せられた。
で、私が覆いかぶさるような形でベッドへと倒れ込む。
湯飲みを抱え込んだまま、高山に抱きしめられている、状態?
とっさに離れようとしたけど既に遅く、いつの間にか背中に手を回せれていた。
見上げれば間近にある端正な高山の顔。
でもって口唇が目に付く。
蘇る口唇の感触。
「何? またキスして欲しいの?」
私の視線に気づいた高山が微笑みながら囁く。
そうして顔が近づいてきて―っておい! 違うだろ。
「…倉持、痛いだろ?」
湯飲みによって阻止された高山、私をなめんなよ!
けれど背中に回した手を一向に緩めない。
「いい加減、離してください。叫びますよ」
しびれを切らした私は低い声で脅し文句。
高山は一つため息をつくと手を緩めた。
よし、開放だ! 自由の身♪
そうなった途端、とっとと帰りやがれと追い出した。
「あら先生、もうお帰りですの? ご夕食もご一緒にと思いましたのに」
「いえ、お気遣いありがとうございました。では後日、また。失礼します」
玄関の方から二人のやり取りが聞こえる。
あんなエロ教師に飯なんて食わせなくていいっつーの。
昨日といい今日といい何考えてんだか、あのヤロー。
明日から徹底シカトしてやるんだから!! フン!
ドア越しにハハさんの声が聞こえる。
知らない間に眠ったみたいだ。
珍しく声をかけてくるハハさんに驚きつつも、ベッドから起き上がる。
ご飯の時間?
そう思って時計を見ると帰ってから30分しか経ってなかった。
ぼんやりとしたままドアを開ける。
「先生がいらしてるわよ」
げっ、高山!
ハハさんの後ろでヒラヒラと手を振る姿があった。
「じゃ、すぐにお茶をお持ちしますので」
「いえ、お構いなく…」
久々に意気揚々としたハハさんが台所へと向かう。
「それじゃ、お邪魔します」
高山は許可してないのに私の間をぬって部屋へと侵入。
「…ちょ、ちょっと!」
「へえ、ここが倉持の部屋かぁ」
…って勝手に鑑賞中。
「家に帰っても読書か?」
机に置きっぱなしの本を持ってニコリ。
「か、勝手に触らないでください!!」
本を取り返すと睨み付ける。
てか、もう違うところを眺めてるし。
全く油断も隙もあったもんじゃない。
あれこれと散策する高山の妨害に入ってるとハハさんがお茶を運んできた。
「先生、ごゆっくりどうぞ」
昔から教師だとか警察だとか聖職者関係に弱いんだから。
「…それで何しに来たんでしょうか?」
ハハさんが出て行った後、トゲがあるように問う。
「何って倉持の忘れ物を届けに来たんだよ」
ストンとベッドに腰掛けると持ってたカバンを突き出す。
「一応、靴も玄関に置いておいた」
「そ、それはどうもありがとうございまし、た…?」
とりあえずカバンは受け取ったものの、何かが違う。
ふと脳裏によぎる印刷室での出来事。
もともとそうなる原因を作ったのは高山じゃないか!!
沸々と込み上がる怒りのマグマ。
「…あの、用が済んだら帰ってもらえませんか?」
出来るだけ感情を抑えながら伝える。
今、私のベッドに座ってることも不快の一つだし。
「まだお茶もいただいてないのに?」
高山はニヤニヤと笑ったまま、動く気配がない。
なんてずうずうしいヤツ。
「それ、飲んだら帰ってくださいね」
湯飲みを手渡すと念を押す。
冗談じゃないっつーの。
私は椅子に座ると背を向けて自分のお茶をいただいた。
「ごちそうさま」
振り返ると高山が湯飲みを差し出していた。
もう飲んだのか、早っ!
これで帰ってもらえると喜んで両手で湯飲みを受け取った、その時。
ぐいっと手首を掴まれ高山の近くへと引き寄せられた。
で、私が覆いかぶさるような形でベッドへと倒れ込む。
湯飲みを抱え込んだまま、高山に抱きしめられている、状態?
とっさに離れようとしたけど既に遅く、いつの間にか背中に手を回せれていた。
見上げれば間近にある端正な高山の顔。
でもって口唇が目に付く。
蘇る口唇の感触。
「何? またキスして欲しいの?」
私の視線に気づいた高山が微笑みながら囁く。
そうして顔が近づいてきて―っておい! 違うだろ。
「…倉持、痛いだろ?」
湯飲みによって阻止された高山、私をなめんなよ!
けれど背中に回した手を一向に緩めない。
「いい加減、離してください。叫びますよ」
しびれを切らした私は低い声で脅し文句。
高山は一つため息をつくと手を緩めた。
よし、開放だ! 自由の身♪
そうなった途端、とっとと帰りやがれと追い出した。
「あら先生、もうお帰りですの? ご夕食もご一緒にと思いましたのに」
「いえ、お気遣いありがとうございました。では後日、また。失礼します」
玄関の方から二人のやり取りが聞こえる。
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