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不要な愛の言葉 2 ~保健室での誓い~
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目が覚めると保健室のベッドの上。傍らには高山の姿。
瞬時に始業式での出来事が頭を過ぎる。あれは夢、だったってオチ・・・ではなさそうだ。
上着を脱いで襟元を緩めているけど高山の着ている服が証明しているようなもの。
タキシード姿で壇上に立ち、予想もしなかった大告白。
「これで信じてもらえただろう? オレの気持ち、本気だって」
高山は気がついた私に微笑んで言う。
「バカじゃないの? あんなことして・・・。ただで済むわけないのに」
悪態ついてそう答えると高山は相変わらず笑ってやがる。
「覚悟は出来てるよ。そのつもりだったし」
・・・絶句。コイツ、バカだってしか言いようが、ない。
好きだって証明するためにあんなことしでかすとは。
どうしようもない、大バカだ!
「きっとオレ、未来以上の女に出会えない気がする。これまでもこれからも。だからずっと心の片隅に未来の存在があったと思う。もしかしたらあの時が運命の出会いだったのかもしれないな」
高山は遠い目をしながら優しく笑っていた。
「オレに落ちない女はいないって豪語してたけど、未来にはホント、適わない。絶対に好きにしてみせるって思いながらもいつも崖っぷちの気分を味わってたからな」
眼鏡越しで睨みつけつつ、不覚にも涙が出そうになる。
コイツにだけは負けたくない。その気持ちは変わらない。
なのに身体が火照りだす。意識したくないのに反応する。
「なあ、未来の答え、訊いてないよ? 未来もオレのこと、好き?」
高山は横たわった私に覆いかぶさるようにして真っ直ぐ見つめる。
熱い視線を浴びながら胸の鼓動が高鳴りだす。
・・・こんなヤツにときめいているなんて信じられない。
「未来の気持ち、訊かせてよ」
高山は両手で私の顔を覆う。至近距離の顔がそこにある。
「答えないなら口唇に訊くよ? ・・・嫌なら逃げろよ」
熱い吐息を感じながら私をじっと見つめる高山。
もうダメだ。逃げられやしない。認めたくないけど確実に高山に惹かれてる。
だけどそんなこと、口に出来ない。
「未来、好きだ」
高山は優しく触れるように口付けた。
私は拒否することも振り払うことも出来なかった。
高鳴る鼓動が全身に行き渡ってもっと身体を熱くする。
「未来もオレのこと、好きだって認めたね?」
逃げない私を確認すると真っ直ぐな視線を投げかける。
ダメだっ! 自分の気持ちを誤魔化せない。
逸らすことのできなくなった高山の顔をじっと見つめ返す。
「・・・未来」
高山は再び顔を近づけるとキスをする。全ての情熱を注ぎ込むかのように熱いキスを。
そして私は溶かされていく。高山の熱い思いを全身で受け止めるように。
「未来、もう一度ちゃんと言うよ」
高山はベッドからそっと私の身を起こすと同じ目の高さで見つめ合う。
「オレは倉持未来を愛している。他の誰にも触れさせたくない。必ず守っていく。だからオレの手から離れないでくれ、これからずっと」
高山の気持ちがじんわりと沁み込んでくる。嘘偽りの無い本当の気持ち。
頭以外には何のとりえも無い私なのにどうしてそこまで思うのよっ!
美人でもないし、スポーツ万能でもない。冷静沈着なフリして本当は口の悪い性悪女なのに!
「・・・やっぱり私は高山に相応しくない」
学園の人気教師でモデルのようなルックスとスタイル。語学も堪能で研究の助手までもやってる。
女好きでエロなのは別にして策略家で要領もいいからきっと恨まれたり妬まれたりしない。
華やかで派手な世界が似合ってて私とは別の世界の人種だ。
「相応しいとか相応しくないとか、未来が決めることじゃない。そんな客観的な判断はいらない。主観的にあくまで自分の気持ちが大事だ。・・・それにオレは今の未来だから好きになったんだ!」
怒るように捲くし立てた後、ふと節目がちにうな垂れる。
「・・・もしそれがオレが嫌だっていう答えなら、聞きたくなかった言葉だな」
「違う、そうじゃない!」
とっさに否定の言葉が出る。私の気持ちは高山にしか向けられていないんだと気づく。
いつの間にこんなに惹かれてたのだろう? 自分自身が信じられない。
だけど、高山の存在はしっかりと心に焼き付いて離れない。
私の脳内にばっちりと刻み込まれていたんだ。特別なものとして。
「・・・これからずっとオレのそばに居てくれるか?」
高山は確認するようにじっと見つめると私はコクンと首を縦に振っていた。
瞬時に始業式での出来事が頭を過ぎる。あれは夢、だったってオチ・・・ではなさそうだ。
上着を脱いで襟元を緩めているけど高山の着ている服が証明しているようなもの。
タキシード姿で壇上に立ち、予想もしなかった大告白。
「これで信じてもらえただろう? オレの気持ち、本気だって」
高山は気がついた私に微笑んで言う。
「バカじゃないの? あんなことして・・・。ただで済むわけないのに」
悪態ついてそう答えると高山は相変わらず笑ってやがる。
「覚悟は出来てるよ。そのつもりだったし」
・・・絶句。コイツ、バカだってしか言いようが、ない。
好きだって証明するためにあんなことしでかすとは。
どうしようもない、大バカだ!
「きっとオレ、未来以上の女に出会えない気がする。これまでもこれからも。だからずっと心の片隅に未来の存在があったと思う。もしかしたらあの時が運命の出会いだったのかもしれないな」
高山は遠い目をしながら優しく笑っていた。
「オレに落ちない女はいないって豪語してたけど、未来にはホント、適わない。絶対に好きにしてみせるって思いながらもいつも崖っぷちの気分を味わってたからな」
眼鏡越しで睨みつけつつ、不覚にも涙が出そうになる。
コイツにだけは負けたくない。その気持ちは変わらない。
なのに身体が火照りだす。意識したくないのに反応する。
「なあ、未来の答え、訊いてないよ? 未来もオレのこと、好き?」
高山は横たわった私に覆いかぶさるようにして真っ直ぐ見つめる。
熱い視線を浴びながら胸の鼓動が高鳴りだす。
・・・こんなヤツにときめいているなんて信じられない。
「未来の気持ち、訊かせてよ」
高山は両手で私の顔を覆う。至近距離の顔がそこにある。
「答えないなら口唇に訊くよ? ・・・嫌なら逃げろよ」
熱い吐息を感じながら私をじっと見つめる高山。
もうダメだ。逃げられやしない。認めたくないけど確実に高山に惹かれてる。
だけどそんなこと、口に出来ない。
「未来、好きだ」
高山は優しく触れるように口付けた。
私は拒否することも振り払うことも出来なかった。
高鳴る鼓動が全身に行き渡ってもっと身体を熱くする。
「未来もオレのこと、好きだって認めたね?」
逃げない私を確認すると真っ直ぐな視線を投げかける。
ダメだっ! 自分の気持ちを誤魔化せない。
逸らすことのできなくなった高山の顔をじっと見つめ返す。
「・・・未来」
高山は再び顔を近づけるとキスをする。全ての情熱を注ぎ込むかのように熱いキスを。
そして私は溶かされていく。高山の熱い思いを全身で受け止めるように。
「未来、もう一度ちゃんと言うよ」
高山はベッドからそっと私の身を起こすと同じ目の高さで見つめ合う。
「オレは倉持未来を愛している。他の誰にも触れさせたくない。必ず守っていく。だからオレの手から離れないでくれ、これからずっと」
高山の気持ちがじんわりと沁み込んでくる。嘘偽りの無い本当の気持ち。
頭以外には何のとりえも無い私なのにどうしてそこまで思うのよっ!
美人でもないし、スポーツ万能でもない。冷静沈着なフリして本当は口の悪い性悪女なのに!
「・・・やっぱり私は高山に相応しくない」
学園の人気教師でモデルのようなルックスとスタイル。語学も堪能で研究の助手までもやってる。
女好きでエロなのは別にして策略家で要領もいいからきっと恨まれたり妬まれたりしない。
華やかで派手な世界が似合ってて私とは別の世界の人種だ。
「相応しいとか相応しくないとか、未来が決めることじゃない。そんな客観的な判断はいらない。主観的にあくまで自分の気持ちが大事だ。・・・それにオレは今の未来だから好きになったんだ!」
怒るように捲くし立てた後、ふと節目がちにうな垂れる。
「・・・もしそれがオレが嫌だっていう答えなら、聞きたくなかった言葉だな」
「違う、そうじゃない!」
とっさに否定の言葉が出る。私の気持ちは高山にしか向けられていないんだと気づく。
いつの間にこんなに惹かれてたのだろう? 自分自身が信じられない。
だけど、高山の存在はしっかりと心に焼き付いて離れない。
私の脳内にばっちりと刻み込まれていたんだ。特別なものとして。
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