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一章 町外れの教会編
新たに加わった者たちの顔合わせ
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俺が洞窟に連れ帰ったオークたちは人間のクレアを見て、直ぐに臨戦態勢になったのだが。
「皆様、大変お疲れでしょう。夫の無茶に付き合い、こんなところまで足を運んでくださりありがとうございます。私はここの領主グリムバッシュの妻で、クレアと申します。見ての通りシスターです。訓練などで傷付いたら遠慮なくお越しください。ほら、レアリムも挨拶なさい」
「いーでしゅ!かかしゃまのことをにらむオークなんて、なかまじゃないでしゅ!」
レアリムの言葉に俺が連れてきた全員が驚く。
それもそのはずレアリムはこの通りオークなのだ。
人間からオークが産まれるなんて常識、この世界にない。
「驚くのも無理はない。人間の女性ゆえオーク女性のように多産ではないが俺との間に既に二頭産まれている」
「お、俺たちの仲間を増やしてくれてるなら良い人ってことだろ。あんまり気にすんなよ。それに俺たちが付いてくって決めたのは、領主様だろ?なら、領主様がこの人間は安全だって言ってんだ。なんの問題もねぇだろ」
プリティを守ると誓ったカウワードの目にもう迷いはない。
「ぷ。プリティです。よ、よろしくお願いしますく、クレアさん」
「はい。よろしくお願いします。プリティさん。可愛い名前ですね」
「うん。私、可愛いのが好きなの」
「そうなのですね。可愛いは正義ですものね。うちで可愛いものと言ったらやっぱりカログ君ですね。ご飯の時のモグモグがほっぺ一杯に頬張って、小動物のように可愛いんですよ」
我が推しのクレアはプリティとカログの話で打ち解けられたようだ。
このままカログとプリティがエッチするようにアシストを頼む。
我がブランシス村は、まだまだ人手が足りないのだ。
ブランシス村というのは、この洞窟の新しい名前だ。
ブラザーアンドシスターから兄弟姉妹と共に知恵を絞り出し、俺が提案したスタンドブラ村とカログのブランシス村で決選投票が行われ、カログのブランシス村が選ばれた形だ。
そこにタイミングを見計らったかのように兄弟姉妹たちが現れた。
「ようこそ、ブランシス村へ。軍師兼畑の管理人カログです。お見知り置きを」
「この国の防衛担当のズゴッグだ。宜しくな」
「ちょっとズゴッグ!アンタね。まだ国じゃないでしょ!村よ村!このガサツな奴に百戦百勝中の元帥のナユルよ。宜しく~」
「非戦闘員のケアが中心で、内政担当のナユルです。グリムバッシュ兄様が居ない間の全権を委任されてます。宜しくね」
皆の挨拶を受けて、今度は俺が連れてきたオークたちが挨拶をする。
「丁寧な挨拶、痛み入る。俺の名はカウワード・ネイバー。隣洞窟村の出身で、生き残りだ。領主様の御言葉に心打たれ、この村へと移住を決めた。こちらは」
「妹のプリティ・ネイバーです。兄共々、こちらで厄介になります。宜しくお願いします」
「「「「「俺たちは」」」」」
「長男のデンタ」
「次男のクンタ」
「三男のノンタ」
「四男のボンタ」
「五男のウンタ」
「「「「「とう!五頭揃って、『デクノボウ』とは俺たちのことだい!」」」」」
彼らも両親や仲間たちを無惨に殺され、自分たちのことも何もできない木偶の坊だと嘆いていたところを勧誘した。
名前は何にしたいと聞いたらデ・ク・ノ・ボ・ウだからその名前を刻んでおきたいと言われ、しきりにポーズを決めたりするのが某アニメの特戦隊に似ていたので、俺が口にしたらこの名前になった。
登場からポーズにまで拘る様はまさにデクノボウ特戦隊と言えなくもない。
「長女のチョコでぇ~す」
「次女のアイスでぇ~す」
「三女のケーキでぇ~す」
「四女のクレープでぇ~す」
「五女のパフェでぇ~す」
「「「「「五頭揃って、人間の国の甘いものが食べてみたい女子でぇ~す」」」」」
彼女たちは、そのなんだ。
うん、可愛い名前が良いと言われ、人間の国にある甘いものが女の子っぽい名前になるかと口にしたらこうなった。
洞窟の中で肩を寄せ合い震えているところを勧誘した。
「長男のセンチルだ」
「長女のメルルよ」
「次男のメタル」
「次女のチルルです」
この4人兄妹は、長男と長女、次男と次女がカップル同士だ。
生き残った経緯は、襲撃の日外回りを担当していたそうで、被害を免れたそうだ。
外回りを終えて洞窟に帰って、その凄惨さに嗚咽し、ずっと悲しみと切なさを抱いていると言っていたのが印象的で俺がセンチメンタルだなと言ったのを名前に取り入れたいとなり、こういう名前になった。
「ようやく、私たち姉弟の出番のようだな。私はマーベル・クローズ。元いたチカクノ洞窟では、指揮官を務めていた。仲間たちをおめおめと目の前で殺され、生き恥を晒した後悔をここで晴らしたいと思う。宜しく頼む」
「はぁ。俺の名は、ストロング・クローズ。元いたチカクノ洞窟では姉共々、指揮官として武を奮っていた。腕に覚えはある方だと自負している。皆と共に第二の故郷となるこのブランシス村を守って行きたいと考えている」
俺のこの近辺での捜索で、最も大きな収穫は彼らだと言える。
父は、近くに規模の大きい洞窟を配置し、遠くなるにつれて、規模が小さくなり、1番遠いところは10頭規模のオークしか存在せず、それらは何れも全滅だった。
その1つであるチカクノ洞窟には、武に長ける者がたくさんいたようで、中でもこの姉弟は上位から数えて5本の指に入る腕前だそうだ。
ズゴッグやナユルとタメを張れると期待している。
それでいて常識人であり、紳士的でもある。
彼らと出会った時、生きているのが奇跡だと思った。
槍で貫かれていて、もうダメだと思ったが2人とも息があるのを確認した。
かなりの時間が経っているはずなのに、お互いが布みたいなので、槍ごと縛って血を止めていたのだ。
粗末原猛として、現代知識のあった俺は、2人を応急処置して、是非仲間になってほしいことを告げた。
2人とも今すぐに復讐という感じではなく冷静に俺の言葉を受け止め、俺の覚悟に胸を打って、付いてきてくれた。
これで、かなりの数のオークを確保できた。
俺が居なくても魔物の襲撃程度ならなんとかできるだろう。
俺は、優秀な兄弟姉妹と新しく仲間になってくれたオークたちに任せ、次なる人材を確保するため、遠征へと踏み出すのだった。
「皆様、大変お疲れでしょう。夫の無茶に付き合い、こんなところまで足を運んでくださりありがとうございます。私はここの領主グリムバッシュの妻で、クレアと申します。見ての通りシスターです。訓練などで傷付いたら遠慮なくお越しください。ほら、レアリムも挨拶なさい」
「いーでしゅ!かかしゃまのことをにらむオークなんて、なかまじゃないでしゅ!」
レアリムの言葉に俺が連れてきた全員が驚く。
それもそのはずレアリムはこの通りオークなのだ。
人間からオークが産まれるなんて常識、この世界にない。
「驚くのも無理はない。人間の女性ゆえオーク女性のように多産ではないが俺との間に既に二頭産まれている」
「お、俺たちの仲間を増やしてくれてるなら良い人ってことだろ。あんまり気にすんなよ。それに俺たちが付いてくって決めたのは、領主様だろ?なら、領主様がこの人間は安全だって言ってんだ。なんの問題もねぇだろ」
プリティを守ると誓ったカウワードの目にもう迷いはない。
「ぷ。プリティです。よ、よろしくお願いしますく、クレアさん」
「はい。よろしくお願いします。プリティさん。可愛い名前ですね」
「うん。私、可愛いのが好きなの」
「そうなのですね。可愛いは正義ですものね。うちで可愛いものと言ったらやっぱりカログ君ですね。ご飯の時のモグモグがほっぺ一杯に頬張って、小動物のように可愛いんですよ」
我が推しのクレアはプリティとカログの話で打ち解けられたようだ。
このままカログとプリティがエッチするようにアシストを頼む。
我がブランシス村は、まだまだ人手が足りないのだ。
ブランシス村というのは、この洞窟の新しい名前だ。
ブラザーアンドシスターから兄弟姉妹と共に知恵を絞り出し、俺が提案したスタンドブラ村とカログのブランシス村で決選投票が行われ、カログのブランシス村が選ばれた形だ。
そこにタイミングを見計らったかのように兄弟姉妹たちが現れた。
「ようこそ、ブランシス村へ。軍師兼畑の管理人カログです。お見知り置きを」
「この国の防衛担当のズゴッグだ。宜しくな」
「ちょっとズゴッグ!アンタね。まだ国じゃないでしょ!村よ村!このガサツな奴に百戦百勝中の元帥のナユルよ。宜しく~」
「非戦闘員のケアが中心で、内政担当のナユルです。グリムバッシュ兄様が居ない間の全権を委任されてます。宜しくね」
皆の挨拶を受けて、今度は俺が連れてきたオークたちが挨拶をする。
「丁寧な挨拶、痛み入る。俺の名はカウワード・ネイバー。隣洞窟村の出身で、生き残りだ。領主様の御言葉に心打たれ、この村へと移住を決めた。こちらは」
「妹のプリティ・ネイバーです。兄共々、こちらで厄介になります。宜しくお願いします」
「「「「「俺たちは」」」」」
「長男のデンタ」
「次男のクンタ」
「三男のノンタ」
「四男のボンタ」
「五男のウンタ」
「「「「「とう!五頭揃って、『デクノボウ』とは俺たちのことだい!」」」」」
彼らも両親や仲間たちを無惨に殺され、自分たちのことも何もできない木偶の坊だと嘆いていたところを勧誘した。
名前は何にしたいと聞いたらデ・ク・ノ・ボ・ウだからその名前を刻んでおきたいと言われ、しきりにポーズを決めたりするのが某アニメの特戦隊に似ていたので、俺が口にしたらこの名前になった。
登場からポーズにまで拘る様はまさにデクノボウ特戦隊と言えなくもない。
「長女のチョコでぇ~す」
「次女のアイスでぇ~す」
「三女のケーキでぇ~す」
「四女のクレープでぇ~す」
「五女のパフェでぇ~す」
「「「「「五頭揃って、人間の国の甘いものが食べてみたい女子でぇ~す」」」」」
彼女たちは、そのなんだ。
うん、可愛い名前が良いと言われ、人間の国にある甘いものが女の子っぽい名前になるかと口にしたらこうなった。
洞窟の中で肩を寄せ合い震えているところを勧誘した。
「長男のセンチルだ」
「長女のメルルよ」
「次男のメタル」
「次女のチルルです」
この4人兄妹は、長男と長女、次男と次女がカップル同士だ。
生き残った経緯は、襲撃の日外回りを担当していたそうで、被害を免れたそうだ。
外回りを終えて洞窟に帰って、その凄惨さに嗚咽し、ずっと悲しみと切なさを抱いていると言っていたのが印象的で俺がセンチメンタルだなと言ったのを名前に取り入れたいとなり、こういう名前になった。
「ようやく、私たち姉弟の出番のようだな。私はマーベル・クローズ。元いたチカクノ洞窟では、指揮官を務めていた。仲間たちをおめおめと目の前で殺され、生き恥を晒した後悔をここで晴らしたいと思う。宜しく頼む」
「はぁ。俺の名は、ストロング・クローズ。元いたチカクノ洞窟では姉共々、指揮官として武を奮っていた。腕に覚えはある方だと自負している。皆と共に第二の故郷となるこのブランシス村を守って行きたいと考えている」
俺のこの近辺での捜索で、最も大きな収穫は彼らだと言える。
父は、近くに規模の大きい洞窟を配置し、遠くなるにつれて、規模が小さくなり、1番遠いところは10頭規模のオークしか存在せず、それらは何れも全滅だった。
その1つであるチカクノ洞窟には、武に長ける者がたくさんいたようで、中でもこの姉弟は上位から数えて5本の指に入る腕前だそうだ。
ズゴッグやナユルとタメを張れると期待している。
それでいて常識人であり、紳士的でもある。
彼らと出会った時、生きているのが奇跡だと思った。
槍で貫かれていて、もうダメだと思ったが2人とも息があるのを確認した。
かなりの時間が経っているはずなのに、お互いが布みたいなので、槍ごと縛って血を止めていたのだ。
粗末原猛として、現代知識のあった俺は、2人を応急処置して、是非仲間になってほしいことを告げた。
2人とも今すぐに復讐という感じではなく冷静に俺の言葉を受け止め、俺の覚悟に胸を打って、付いてきてくれた。
これで、かなりの数のオークを確保できた。
俺が居なくても魔物の襲撃程度ならなんとかできるだろう。
俺は、優秀な兄弟姉妹と新しく仲間になってくれたオークたちに任せ、次なる人材を確保するため、遠征へと踏み出すのだった。
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