前世粗チンの俺が勇者の引き立て役で殺される巨根オークに転生した話

揚惇命

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二章 大王烏賊編

第二次遠征

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 俺がクレアの次に狙いを定めたのは、魔法使いの冒険者でツンデレロリ魔女っ娘属性の渚・カトリーヌ・明日香だ。
 確か母親が日本人で父親がフランス人という想定で作られた製作者お気に入りのキャラの1人と設定資料に書かれていた。
 自分の姿すらも好きに変えられるというエロゲーお馴染みの魔法も使えるようで、勇者に助けられて、恋をしたが持前のツンデレ属性が発動して『全然嬉しくないんだからね』的な事を言って、勇者に『貧相な奴に興味がない』と返されて、勇者好みのボンッキュッボンッのナイスバディに変身するんだよな。
 そしたら勇者が上から目線で『抱いてやろう』とか言って、呆気なく堕ちるんだよ。
 まぁ、ここだけ聞けば、堕とすのは簡単なんだよ。
 助けてくれた相手に即堕ちするぐらいのチョロインだから。
 だが、コイツの最大な障壁は、海の怪物と称される大王烏賊《クラーケン》から救出しないといけない事なんだよな。
 空も飛べないオークが大王烏賊に挑んで勝てる確率は、残念ながらゼロだ。
 いや、空を飛べたところで確率ゼロなのに変わりない。
 それは、圧倒的なまでの相性の悪さだ。
 オークのメイン武器は、棍棒という打撃武器。
 対する大王烏賊は、打撃に対して強耐性を持ち、その軽減比率は75%にも及ぶ。
 即ち俺の棍棒の攻撃なんて、大王烏賊に対して微々たるダメージか最悪0もあり得る。
 そして、このゲームはエロゲーだ。
 大王烏賊の攻撃の1つに、そうした技がある。
 絡み付くだ。
 これは、触手で絡み付いた対象の服だけを器用に溶かしてからの触手産みへと繋げる。
 これは、触手を女性器の中に挿れて、子宮内を蕩けさせ、触手を通して大王烏賊の卵を産み付ける技だ。
 その後の触手出しでトドメとなる。
 これは、その言葉の通り、女性の子宮に産み付けた卵に大王烏賊の精子をぶっかけて、受精卵を作る行為だ。
 こうなると女性はただ大王烏賊の子供を産み続けるだけの苗床となるというのが大王烏賊の設定資料集から抜粋した俺の知っている事になる。
 即ち、俺がオークである以上相性の悪い大王烏賊に勝つ事など不可能なのだ。
 というのは、オークが打撃武器しか扱えなかった場合である。
 粗末原猛として、このゲームをやり込んだ俺ならあるいは、大王烏賊の弱点の一つである斬撃武器を扱えるかもしれないというのは今はまだ仮定の話だ。
 実際に扱えたとしても棍棒よりも少し強い武器程度なら大王烏賊に与えるダメージはそんなに増えないだろう。
 さて、今回も念入りな準備が必要となる。
 そのために俺は、大王烏賊騒動が起こるとされている港町アクアマリンシティへとやってきた。
 渚・カトリーヌ・明日香を堕とすのは確定としても知己にならないと何も始まらない。
 このアクアマリンシティはの別名は、水の中にある街だ。
 かつて、人魚の女王がこの街に住む人間の男と恋に落ち、毎日会うためにこの街を水の中へと沈め、人間たちが呼吸できるように決して割れない特殊な泡で包んだというのが設定資料からの情報だ。
 入ってみてそれが真実では無いかと理解できる。
 このアクアマリンシティは、人間と魚人と人魚が仲良く暮らしているのだ。

「止まれ!貴様!外からの人間だな?ここから先は色街だ。先ずは、ここで性病検査を受けてもらおう!」

「いや、俺はそこの冒険者ギルドに用があるだけで」

「またそういう輩か!貴様もそうやって、色街に入り込む不届者であろう!とにかく、性病検査を受けてもらう!色街に外の人間から病気を持ち込まれてはかなわぬからな!」

 俺は有無を言わさず槍を持った魚人に検査小屋へと連行された。

「先ずは、採血検査からだ。その着ぐるみを脱いでもらおうか」

 待て待て待て、ここで『モコぐるみ』を脱ぐのはまずい。

「検査は受ける。だが、プライバシーには、配慮してもらえないか?」

 俺は抵抗を試みた。

「そうやって、逃げるつもりであろう!さぁ、早くしろ!」

 だが相手はこの通り聞く耳を持たない。

「なら驚かないでくれよ。俺の肌は緑色なのだ」

「なんだ。そんな事を気にしていたのか?我らは、肌の色など気にせん」

 俺は『モコぐるみ』を脱いで緑色の肌を晒す。
 かろうじて仮面で顔は隠していたのが良かった。

「おぉ!流石、色街で遊ぼうと考えるだけあって、立派なモノをお持ちのようだ」

「そ、それほどでも」

「では、これを指の腹に当てて、この紙が2センチほど血液で染まるまで、採血を繰り返してもらおう」

 これ、確か現実世界でSTDチェックって呼ばれてる性病検査だよな。

「良し、次はこのコップに尿を出して、こちらの尿スピッツに入れて、キャップを閉めてもらおう」

 魚人の男性の前でおしっこをするとか恥ずかしすぎるな。

「良し。それにしてもお前結構手慣れているな?もしかして、この検査をするのは、初めてでは無いのか?いや、お前の名前。そう言えば聞いてなかったな。何と言う?」

 確かに聞かれて無いな。
 って、お前普通名前聞いてから性病検査だろうが!
 職務怠慢か!

「グリムバッシュだ」

「グリムバッシュだな。検査履歴。検査履歴と。無いな。無いのにここまで手慣れているのは、ますます怪しいな。まぁ、良い。問題さえ起こさなければ。では最後だ。このボトルの三分の一ほどを口に含んで、ガラガラガラとうがいをして、この採取用コップに吐き出して、スピッツに移し替えてくれ」

 良いのかよ!
 コイツ、適当な癖して、検査だけはキッチリするのかよ!
 俺は言われた通りにする。

「良し、これで終わりだ。結果は問題無しだな。ようこそアクアマリンシティ名物、華の都色街へ!」

 速攻でわかるのかよ!
 現実世界でも確か最短で翌日、長くて1週間ぐらいかかるのに!?
 まぁ、色街へはいかねぇけどな!

「おぅ。じゃあな」

「おい、そっちは冒険者ギルドの方だぞ。色街はこっちだ」

「だから初めに言っただろ!俺は冒険者ギルドに用があるんだよ!」

「本当だったのか?」

「あぁ、そうだよ!なんか文句あんのかよ!」

「いや。お手を煩わしてすまなかった。でもアクアマリンシティに来たなら色街を楽しんでいけ!お前は既に検査をクリアしたからなここから出ない限りは、色街への出入りは自由だ」

「ハァ。気が向いたらな」

 俺は気怠く返事をして、魚人の男との会話を終わらせ冒険者ギルドへと向かうのだった。
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