魔族に転生したので魔族の頂点を目指したいと思います!

揚惇命

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最終章 第二幕

第22話 人魔戦争(エルフェアリーナ王国編)

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 目の色の変わったオーク騎兵たちを見てダスティルは笑いながら言った。
「成程、よーくわかったよ。解説ありがとよ。おいテメェら聞いた通りだ。あの3人は骨が有るらしいぞ」
「グヘヘヘ。久々に骨のあるやつとの戦だ。このままつまらんデク人形ばかりかと飽き飽きしてたところだ」
「ゲフゥ。さてと本気を出すとしますか団長」
「あぁ、全員、リミッターレベルを1段階解除許可だ」
「1段階だけかよ。まぁ十分かもな。行くぜ」
 ダスティルは、普段はオークたちに錘を装備させていた。相手の強さを測り自分たちもレベルアップするためだ。今回ダスティルは暗黒兵と聞きデク人形相手に錘を付けて戦わせていた。そのリミッターを1段階解除したオーク騎兵は先ほどとは別人と言っても過言ではないほど機敏に動き3人の暗黒将軍を翻弄していた。暗黒将軍を守ろうとする暗黒兵は全く意味を成さず次々産み出されようが関係ない勢いで暗黒将軍共を追い込んだ。
「何だあのオーク共は魔王国で底辺に位置するオークがふざけんじゃねぇ」
「悪いな。魔王国では底辺でも魔頂村では2番目に強いんだ俺たちは」
「クソッ(あの速度で暗黒兵共が駆逐されたら魂の回収が遅れる。何個か天に登るのは諦めるか?いや、そんなことなら俺の糧とするべきか?クソッ他の門を攻めてる奴らは何してんだ。考えてても埒があかねぇ。天に返すぐらいなら喰らってやる。俺の新たな眼としてやろう)」
 暗黒兵の魂の回収が遅れていることに気付いたダスティルはここが攻め時だと指示を出す。
「リミッターレベル2を解除だ。ここが攻めどきだ暗黒兵共を駆逐せよ」
「よーし、来た」
「ゲフゥ。さらなる動きと力をお見せしましょうぞ」
 先ほど以上の動きで暗黒兵共を駆逐していくオーク騎兵共にモルドレッドは堪らず魂の回収を諦め喰らうことにした。魂を喰らったモルドレッドには新たな眼ができ、その身体にある無数の眼の正体に気付いたリーフは吐いていた。
「まさか、あの眼はモルドレッドに食べられたものたちなのか。オェェェェェェ」
「リーフ、しっかりせよ。ここは戦場。魔物が人を喰らうのと何も変わらん」
「兄上はなんとも思わないのですか?いえ、失礼しました」
 リーフはダスティルの顔が苦悶の顔を浮かべているのを見て、慌てて謝ったのだ。
「気にするな。戦場ならよくある事だ。この俺も人を食ったことがある。遠い昔だがな」
「、、、」
 リーフはもう何も言えなかった。
「チッ撤退だ(この速度で暗黒兵を駆逐されると全ての魂を喰らうことになりかねねぇな。他の門を攻めてる奴らの情報もわからねぇし、まぁここは一度態勢を立て直させてもらおうか)」
 オークのさらなるリミッター解除を見たモルドレッドは、一時態勢を整えるために引くことを決めた。そして後方から魂の回収が可能な暗黒兵の数で攻め、相手を疲れさせる持久戦へと戦略変更したのだ。
「厄介ですわね」
「敵の攻勢が散発になり、こうも続くと流石に堪えますね」
「北門の近くに引けば弓の援護はできるか?」
「可能だけど、どうするつもり。暗黒兵に普通の弓は効かないでしょ」
「あぁ、だが光の魔法を矢に込められるエルフは居るのではないか?」
「成程、暗黒兵の弱点を突き弓で防衛するってことね」
「あぁ、奴もこれ以上の兵数を失うわけには行かないと考えて攻撃を散発的に変え、こちらを疲れさせる持久戦へと変えたのだ。ならコチラは魔素に耐性があるものたちが休んでいる間は光の魔法を込めた遠距離の矢にて相手を駆逐して、時間を稼ぐのがいいだろう」
「えぇ、でも打開策が無いと結局はジリ貧よ」
「エイミー女王陛下、こんな時こそおじいちゃんの出番では」
「確かにラスなら戦術的アドバイスどころかあの門の上の指揮を取るビスケツたちと一緒にいると思うわ」
「おじいちゃんなら前線の近くに絶対居ると思います」
「そういうところはそっくりだものね」
「不本意ですけど。血は繋がっていると感じます」
「クスクス。我々も一時場内へと退きます」
「うむ。ここは我らオーク騎兵に暫く任せてもらおう。リン、エイミー女王陛下様のことを頼んだぞ」
「えぇ、ダスティルも無茶はしないでね」
「あぁ、わかっている」
 モルドレッドはエルフ共が引くのを見て、持久戦が効いていることを実感した。
「ケッケッケッケ。この無間地獄の持久戦は辛かろう辛かろう。まだまだ休ませたりしねぇよ。俺も魔素を取り込んだことにより眠らなくても良くなったし、先ずは戦場に残ったオーク騎兵どもからだ」
 ダークエルフとリンそれにエイミーが場内へと戻ったことにより、暗黒兵の狙いはオーク騎兵だけとなったこの状況でダスティルは笑っていた。
「団長、楽しそうですね」
「ランス、これが笑わずにいられるか。この戦場の暗黒兵どもの血を見ろ」
「ゲフゥ。赤く染め上げちまいすぎやしたね」
 ゲフゥという言葉が癖のこのオークは、絶倫のオークの中でも並ぶものが居ないほどの超絶倫のオークで名をダスティルからゼツリンと付けられた。それを聞いたクレオが吹き出したのは言うまでもない。
「ゼツリン、これは過去最高記録となろう」
「違いねぇや」
「でやすね」
 その後も迫り来る暗黒兵共を薙ぎ払い続け、この地が赤く染まり続けたことにより、後にこの地にそれを忘れないように紅葉が一面に埋められることとなる。そして名を紅通りと言い観光名所となるのである。
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