魔族に転生したので魔族の頂点を目指したいと思います!

揚惇命

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最終章 第二幕

第26話 人魔戦争(枝垂桜海洋国家編)

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 ビースト連合の総大将を務める猫族のキャットジーは、象族の降伏を知り怒っていた。
「にゃに!?エレファントムが戦死し戦々恐々となった象族は枝垂桜海洋国家に降伏にゃと。ふざけるにゃ。野蛮な奴らに降伏にゃど獣人の風上にもおけんにゃ。ボアール、裏切った象族共々踏み潰してくるのにゃ」
 語尾に猫らしくにゃが付いてるせいか怒っていてもそんなに怖くないのだがボアールはこれを受け、第二陣の突撃を開始する。先ほどと打って変わり、盟主の織田武はこの第二陣に対する備えを島津、伊達、真田から豊臣、長宗我部、毛利に変えた。信長はコロコロと変えることで兵を休ませつつ攻撃の手も緩めないという4段構えで相手を受け止めていた。
「さーて、暴れてやるとするか。家狸殿に隙を見せるわけにも行くまいし。親元、就元、お主らの武勇と知勇が頼みじゃ」
「お任せください」
「我が知謀の前に必ずや」
 武の長宗我部親元ちょうそかべちかもと、智の毛利就元もうりなりもと。枝垂桜海洋国家にて、西国方面を任されている豊臣秀猿の懐刀の2人である。
「象族共よーーーーーーーーフゴッ。降伏するとは獣人族の風上にもおけんフゴッ。今、人間共を裏切るのなら許してやるプギッ」
 象族たちは猪族のボアールの怒号に狼狽していた。それを織田が落ち着かせた。
「猪風情がものを申すでない。象族は我が軍門に降った。それはもうワシの家族も同然だ。貴様らこそ覚悟せよ。象族を脅しつけたことその身で償わしてくれよう。猿、猪共を蹴散らすのだ」
「ハハァ」
 織田の号令により、豊臣が長宗我部と毛利を連れ、猪族を迎え撃つ。
「フゴッ。その言葉後悔させてやるプギッ。全軍突進フゴッ」
「全く、第一陣と同じで全く芸がありませんねぇ」
「まぁ、そう言ってやるな。猪らしくていいじゃねぇか」
「では親元殿が受け止めてください」
「就元よ。その必要はあるまいのだろう。先ほどからこの場で動くなとはそういうことであろう」
「えぇ、もう既に敵は我が手中ですよ」
 突撃を開始した猪族が地面から現れた竹槍に刺さり次々と生き絶える。生き残った猪族は、どこから現れるかわからない竹槍に恐慌状態となり、アタフタとする。この状況を見ていたボアールはとんでもないことを言い出す。
「死んだ者を盾として進軍せよプギッ。槍が現れないところは安全地帯フゴッ。そこから敵陣深くへと切り込むのだフゴッ」
 ボアールの言葉を受けた猪族は同族の屍を引き寄せそれを別のところに放り投げ竹槍が出るか出ないかを見極めながら進軍した。
「賢い猪がいるもんだで。次はどうするんじゃ就元」
「心配無用ですよ殿。安全地帯なんてありませんから」
「ほぅ、それは楽しみだで」
 安全地帯を探りそこから敵陣深くへと切り込んだ猪族であったが安全地帯などどこにもなかったのである。猪族が攻め込んだ先には先ほど降伏した象族たちが突進の準備をして待ち構えていたのだ。
「ククク。大殿にお願いして、お借りしておきました。象族たちも言われっぱなしでは可哀想でございましょう。挽回の機会です」
「流石就元だで。象族の突撃を持って猪族の突進を砕くなんて普通考えねぇだで」
「さてと。そろそろ俺は、ボアールとやらを討ちに向かうとしよう」
「親元殿、よろしく頼みますよ」
「うむ」
 象族の突撃に蹴散らされその場に倒れていく猪族。それを見つめるボアールが象族に怒号を浴びせる。
「象族共ーーーーーーーー、人間の奴隷となり同族の我等に対して牙を向けるとは、その身で償わせてくれる。覚悟せよ」
 だがその時ボアールが眼前に脅威が迫りつつあることに気づいていなかった。
「獣人ってのは揃いも揃って大馬鹿なのかね。あんな大声で俺はここだぞって。それ戦場において討ち取ってくれと同義だぜ」
 長宗我部は、ボアールを視界に捉える。そして、隙を窺う。
「お前たちも突進するのだプギッ。象族共を蹴散らして、あの忌々しい人間共を滅するフゴッ」
 周りにいた猪族を突進させ1人になる。
「はぁー、全く馬鹿ってのはああいう奴のことを言うんだろうな。最低限身の回り守れる兵は残しとくのが常道だぜ」
「貴様、いったいどこからプギッ。突進やめ、やめるんだフゴッ」
 一度突進を始めた猪族が止まれるわけもなく。ボアールは1人取り残された。
「こうなったら俺がコイツを討ち取ればいいだけプギッ」
「まぁ楽しませてくださいや。馬鹿猪」
「その言葉後悔させてやるプギッ」
 真っ直ぐにしか突進できない猪の突進を交わすなど造作もない。交わして斬りつけるを繰り返す。一思いにいかず嬲っていく。
「ゼェゼェゼェゼェ。ちょこまかちょこまかと鬱陶しいプギッ。次こそお前の最後プギッ」
「おいおい勘弁してくれよ。全く当たりもしねぇ突進でどうやったらそんな強がれるんだよ」
「煩いプギッ。俺の突進は当たれば一撃必殺なんだフゴッ」
「御託はいいから当ててみろよ。馬鹿猪」
「もう怒ったプギッ」
 だがボアールの突進が長宗我部に当たることは無かった。疲れ果てたボアールに長宗我部が近付く。
「まぁ一応うちの大殿の方針だから問うけどさ。降伏する気はあるか?」
「ねぇフゴッ」
「そっか。じゃあ、さよなら」
 ヘトヘトに疲れて動けないボアールの前後左右から竹槍が突然出てきて串刺しにする。
「馬鹿なフゴッ。ここは安全地帯だったはずプギッ」
「そんなもんねぇんだわ。わりぃけど」
 ボアールの死により意気消沈した猪族は降伏を決めるのであった。
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