176 / 220
最終章 第二幕
第25話 人魔戦争(枝垂桜海洋国家編)
しおりを挟む
枝垂桜海洋国家で盟主を務める織田武は、眼前に迫り来るビースト連合を静かに見つめていた。
「(ほほぅ。やはり獣よな。突撃だけか。つまらん)伊達と真田に合図を送れ、左右挟撃にて敵一陣の退路を断て」
「はっ」
伝令が伊達と真田に合図を送る。
「おっ合図みてえだな(幸岳そっちも上手くやれよ)」
「さて行くぞ。敵第一陣の退路を断つ。俺に続け(政茂、合わせてくれよ)」
真田と伊達の若武者2人が率いる部隊の強襲により、ビースト連合の第一陣は大混乱に陥る。この第一陣の指揮を担っていたのは象族を率いるエレファントムであった。突撃に定評のある象族の突進攻撃にて、蹴散らそうと力技に出たのが間違いだった。左右挟撃により大混乱に陥る象族たちがどんどんと討たれる。この状況にエレファントムも狼狽えるばかりであった。第一陣は対峙した相手が引き、それを追う形で深く深くへと踏み込んでしまったのだ。そうある男によって。この状態となる少し前に戻る。その男は織田武に呼び出されていた。
「盟主殿が呼び出すとはさてはおもしろきことでもありましたかな」
「うむ、島津よ。ビースト連合と戦となる」
「ほぅ、ようやくあの獣人至上主義などくだらぬことを申すところをぶちのめせるのですな」
「うむ。獣人至上主義など捨てさせ、この後の両国の融和のためにもこの戦負けられぬ。島津よ、敵の第一陣は象族のエレファントムらしい。上手く釣り出すのだ」
「ガハハ。あの突撃するだけしかできぬ輩など釣り出して、挟撃にて完膚なきまでにしてやりましょうぞ」
「うむ。挟撃には真田と伊達の2人の若武者を遣す。こき使ってやれ」
「お任せくだされ」
この男の名を島津鬼弘と言う。鬼人の如き武と策謀にて博打を好む男。ビースト連合相手に撤退するばかりでもう第二陣と合流することができないところまで引き込み伊達と真田の挟撃と反転した島津によって、エレファントムの第一陣は大混乱となり、エレファントムも終わりの時を迎えていた。
「こんな馬鹿なことがあるわけがないんだパオン。落ち着け落ち着くのだパオン」
「無駄じゃ」
「飛んで火に入る夏の虫ってな」
「武士の意地見せつけるは今」
島津と伊達と真田に囲まれたエレファントムはその中でも老人である島津に狙いを定め突撃した。
「ほぅこのワシを選ぶか。ガハハ。舐められたもんじゃ。だが残念だったのぅ。このワシは、盟主殿に仕えて1番長い。それは即ち、踏んだ場数の差が歴然じゃ。この大馬鹿者が」
「ヒィー。そんなオイラの突撃が素手で止められるなんて、ありえないんだパオン」
「ガハハ。こんな突撃。殿が今川を降伏させた時の突撃に比べたら天と地ほどの差じゃ」
「クソーーーーーーーーもう一度突撃だパオン」
「何度来ても同じじゃ馬鹿者」
島津はエレファントムの角を掴むと持ち上げて、ひっくり返して地面に叩きつけた。
「流石、鬼のおっさんだぜ」
「あれは喰らいたくは無い」
「ほれどうした。終わりかほら早く起き上がらんか」
「グググ。離せパオン。なんて馬鹿力なんだパオン。生えある第一陣を任されたのにこんなの無いんだパオン」
「泣き言ばかり申しておっても、お前の命はもうわしの手中じゃ。どうする降伏するか?それともまだ刃向かうか?好きな方を選ぶと良いぞ」
鬼の形相にて睨みを聞かせる島津に完璧に萎縮してしまったエレファントムは、抗うことを諦めるわけもなく。最後の抵抗を見せる。ジタバタである。エレファントムの巨体から繰り出されるジタバタによる衝撃波という名の揺れが襲う。
「ほほぅ。これは面白い。ワシ相手に大博打に出るか。良いぞ良いぞ」
「鬼のおっさん楽しみすぎだろ」
「政茂、我らは象族をあらかた討ち取った。後は島津殿に任せて一旦引こう」
「あぁ、了解だ」
伊達と真田が部隊をまとめて引くのを見届けた島津は揺れのせいで一旦離したと見せかけて、起き上がったエレファントムと対峙する。
「流石にこの揺れには耐えられなかったパオンね」
「ガハハ。おめでたいやつじゃのう。お前には降伏する機会を与えてやったのじゃ。それを断ったということは命の保障は無いということじゃ。伊達と真田を巻き込むわけにはいかんからなぁ」
「強がりをいうなパオン。この突撃で殺してやるパオン」
エレファントムの突撃の構えに対して島津がカウンターの姿勢を取る。
「そんな構えでオイラの突撃は止まらないパオン」
「ガハハ。安心せい。止める気などない」
島津のその言葉通り、突撃をしたエレファントムが2度と口を開くことはなかった。エレファントムの突撃を利用した一点集中の拳カウンターにより、エレファントムは物言わぬ肉の塊となったのだ。
「うむ。少々やりすぎてしまったわい。久々すぎて、加減できんかったようじゃ。すまんのう大馬鹿者よ」
エレファントムの残骸を見た。他の象族は戦々恐々となり、逃げ出そうと試みるが、その時には既に伊達と真田がまた周りを囲んでいた。
「おいおい、どこいこうってんだよ」
「何処にも逃がさん」
これに完全に諦めた象族は降伏することを決意するのであった。
「(ほほぅ。やはり獣よな。突撃だけか。つまらん)伊達と真田に合図を送れ、左右挟撃にて敵一陣の退路を断て」
「はっ」
伝令が伊達と真田に合図を送る。
「おっ合図みてえだな(幸岳そっちも上手くやれよ)」
「さて行くぞ。敵第一陣の退路を断つ。俺に続け(政茂、合わせてくれよ)」
真田と伊達の若武者2人が率いる部隊の強襲により、ビースト連合の第一陣は大混乱に陥る。この第一陣の指揮を担っていたのは象族を率いるエレファントムであった。突撃に定評のある象族の突進攻撃にて、蹴散らそうと力技に出たのが間違いだった。左右挟撃により大混乱に陥る象族たちがどんどんと討たれる。この状況にエレファントムも狼狽えるばかりであった。第一陣は対峙した相手が引き、それを追う形で深く深くへと踏み込んでしまったのだ。そうある男によって。この状態となる少し前に戻る。その男は織田武に呼び出されていた。
「盟主殿が呼び出すとはさてはおもしろきことでもありましたかな」
「うむ、島津よ。ビースト連合と戦となる」
「ほぅ、ようやくあの獣人至上主義などくだらぬことを申すところをぶちのめせるのですな」
「うむ。獣人至上主義など捨てさせ、この後の両国の融和のためにもこの戦負けられぬ。島津よ、敵の第一陣は象族のエレファントムらしい。上手く釣り出すのだ」
「ガハハ。あの突撃するだけしかできぬ輩など釣り出して、挟撃にて完膚なきまでにしてやりましょうぞ」
「うむ。挟撃には真田と伊達の2人の若武者を遣す。こき使ってやれ」
「お任せくだされ」
この男の名を島津鬼弘と言う。鬼人の如き武と策謀にて博打を好む男。ビースト連合相手に撤退するばかりでもう第二陣と合流することができないところまで引き込み伊達と真田の挟撃と反転した島津によって、エレファントムの第一陣は大混乱となり、エレファントムも終わりの時を迎えていた。
「こんな馬鹿なことがあるわけがないんだパオン。落ち着け落ち着くのだパオン」
「無駄じゃ」
「飛んで火に入る夏の虫ってな」
「武士の意地見せつけるは今」
島津と伊達と真田に囲まれたエレファントムはその中でも老人である島津に狙いを定め突撃した。
「ほぅこのワシを選ぶか。ガハハ。舐められたもんじゃ。だが残念だったのぅ。このワシは、盟主殿に仕えて1番長い。それは即ち、踏んだ場数の差が歴然じゃ。この大馬鹿者が」
「ヒィー。そんなオイラの突撃が素手で止められるなんて、ありえないんだパオン」
「ガハハ。こんな突撃。殿が今川を降伏させた時の突撃に比べたら天と地ほどの差じゃ」
「クソーーーーーーーーもう一度突撃だパオン」
「何度来ても同じじゃ馬鹿者」
島津はエレファントムの角を掴むと持ち上げて、ひっくり返して地面に叩きつけた。
「流石、鬼のおっさんだぜ」
「あれは喰らいたくは無い」
「ほれどうした。終わりかほら早く起き上がらんか」
「グググ。離せパオン。なんて馬鹿力なんだパオン。生えある第一陣を任されたのにこんなの無いんだパオン」
「泣き言ばかり申しておっても、お前の命はもうわしの手中じゃ。どうする降伏するか?それともまだ刃向かうか?好きな方を選ぶと良いぞ」
鬼の形相にて睨みを聞かせる島津に完璧に萎縮してしまったエレファントムは、抗うことを諦めるわけもなく。最後の抵抗を見せる。ジタバタである。エレファントムの巨体から繰り出されるジタバタによる衝撃波という名の揺れが襲う。
「ほほぅ。これは面白い。ワシ相手に大博打に出るか。良いぞ良いぞ」
「鬼のおっさん楽しみすぎだろ」
「政茂、我らは象族をあらかた討ち取った。後は島津殿に任せて一旦引こう」
「あぁ、了解だ」
伊達と真田が部隊をまとめて引くのを見届けた島津は揺れのせいで一旦離したと見せかけて、起き上がったエレファントムと対峙する。
「流石にこの揺れには耐えられなかったパオンね」
「ガハハ。おめでたいやつじゃのう。お前には降伏する機会を与えてやったのじゃ。それを断ったということは命の保障は無いということじゃ。伊達と真田を巻き込むわけにはいかんからなぁ」
「強がりをいうなパオン。この突撃で殺してやるパオン」
エレファントムの突撃の構えに対して島津がカウンターの姿勢を取る。
「そんな構えでオイラの突撃は止まらないパオン」
「ガハハ。安心せい。止める気などない」
島津のその言葉通り、突撃をしたエレファントムが2度と口を開くことはなかった。エレファントムの突撃を利用した一点集中の拳カウンターにより、エレファントムは物言わぬ肉の塊となったのだ。
「うむ。少々やりすぎてしまったわい。久々すぎて、加減できんかったようじゃ。すまんのう大馬鹿者よ」
エレファントムの残骸を見た。他の象族は戦々恐々となり、逃げ出そうと試みるが、その時には既に伊達と真田がまた周りを囲んでいた。
「おいおい、どこいこうってんだよ」
「何処にも逃がさん」
これに完全に諦めた象族は降伏することを決意するのであった。
0
あなたにおすすめの小説
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる