魔族に転生したので魔族の頂点を目指したいと思います!

揚惇命

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最終章 第二幕

第28話 人魔戦争(枝垂桜海洋国家編)

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 第三陣の降伏を受けキャットジーは怒りを抑えることができない。そしてとうとう本隊のみを残すこととなり、ラビットランと共に進軍を開始することを決める。
「馬鹿にゃ!?ホースメンとドッグレイが降伏にゃと!?獣人族の誇りを失ったものたちにゃ。こうなったらラビットラン進軍開始にゃ」
「えぇわかりましたピョーン」
 枝垂桜海洋国家も真打の登場である。党首を務める織田武。大将軍の上杉謙三。丞相を務める武田春坊。鬼人族で織田武の寵愛を受けている阿蝶。錚々たる本隊が待ち構える。キャットジーは、まずは降った獣人族に対し罵声を浴びせる。
「獣人族という思考の存在でありながら人間共の奴隷ペットとなるなどは抜けた奴らにゃ。ワシ自ら粛清してやるゆえ首を洗って待っているが良いにゃ。先ずはお前からにゃ。鬼人族や竜人族という劣等種を庇い立てする不埒な輩織田武、貴様を血祭りにあげて、ニャンコ帝国。いや獣人帝国を築き初代皇帝となるのにゃ」
「ほぅ。野心を隠さぬその心は面白い。それに隣におるウサギ娘はちと好みじゃ。どうじゃワシに降るなら愛してやろう」
「お断りピョーン。人間なんて卑しい生物。駆逐してやるんだピョーン」
「そうか。残念だ。捕らえてじっくりと俺好みに調教するとしよう」
 ブルブルと震えるラビットラン。キャットジーの号令により両者がぶつかる。
「ニャハハ。キャットジー様が出るまでもないにゃ。私が相手になってやるにゃ」
「ほぅ。猫娘。キャワイイではにゃいか。殿、もらっても良いですか?」
「春坊は、ホントに猫が好きじゃの。良いその猫娘はお前に任せる」
「有り難き、ということじゃ。猫娘。ワシの妻になってもらうぞ」
「卑しい人間の妻になんか誰がにゃるものか。お前を倒してキャットジー様に褒めてもらうのにゃ」
「良いではにゃいか。良いではにゃいか。絶対に靡かせて見せようぞ。我が名は織田武が配下武田春坊。猫を愛でる者なり。猫娘に危害を加えとうは無いが致し方なし。参る」
「キャットジーが配下キャットスワン、お前を倒す者にゃ」
 キャットスワンの攻撃を誘い巧みに回避する武田。疲れ始めるキャットスワン。
「美しいではにゃいか。良い良い、もっと舞うのだ」
「お前、避けてばかりにゃ。私のこと倒す気あるのかにゃ」
「うむ。良い舞で勝負してあったことを忘れておったわ。続きといこうぞ」
 武田はそういうといつも飼い猫と遊んでいる猫じゃらしを更に大きくしたものを取り出し、軍配のようにそれでキャットスワンの攻撃を防ぐ。
「ホレホレ。猫にゃらこれ好きだろう」
「にゃんにゃのにゃ。あのプルプル動くのにゃ。たまらないにゃ」
「そうであろうそうであろう。ホレ、ここに来るのじゃ」
 武田は、男座りをすると膝に手を叩きキャットスワンを呼ぶ。特大猫じゃらしの誘惑に負けたキャットスワンは恍惚の表情を浮かべながら武田の膝に寝転がり猫じゃらしと戯れる。
「愛い奴じゃ。どうじゃワシの妻になれば毎日遊んでやるぞ。諏訪」
「こんなに優しい人初めてなのにゃ。それに諏訪っていい響きなのにゃ。わかったのにゃ。私、春様の妻になるのにゃ」
「そうかそうか。ではキャットスワン改め諏訪すわと名乗るが良い」
「わかったのにゃ。春にゃん」
「このこのかわいい奴め」
 キャットスワンの頭や尻尾を撫でる武田。
「そこはダメなのにゃ。尻尾は敏感なのにゃ。こんなところで発情させちゃダメなのにゃ」
「それはすまぬ。つい飼い猫のように扱ってしもうた」
「こんなに愛される猫がいるにゃんて羨ましいのにゃ」
「これからはお前もその一員じゃ。いや、妻なのだからそれ以上の存在じゃ」
「嬉しいのにゃぁ」
 武田とキャットスワンがイチャイチャしているのを見ている虎女。
「スワンのやつ、ジー様を裏切るなんて許せない。そこを退きなさいガルルルル」
「これはこれは麗しい虎ではないか。この上杉謙三。俄然やる気が出た。どうして猫族の傘下にいるのか知らぬが。お前、ワシの妻にならんか?」
「戦場で女を口説く余裕があるとはね。でも残念ね。私は卑しい人間になど興味はないのよ色男さんガルルルル」
「強気な女子は良い。ますますやる気が湧いたぞ。龍女たつめよ」
「(龍女?その名前どこかで。いえ違う彼のはずが無い。彼はビースト連合に流れ着いた人間の男の子で、それがバレて粛清されたと聞いたもの)変な名前をつけないでくれるかしら。私にはタイガーメイリンって美しい名前があるのよガルルルル」
「やはり龍女よ。俺のことを覚えていないのか?俺だ。お前に昔あっている。お前に命を救われた男だ。何故気付いてくれない」
「そんな、だってあの子は死んだって。粛清したって。そう聞いたものガルルルル」
「あぁ、この傷を見てくれ。確かに殿が来てくれるのがもう少し遅ければ俺は死んでいただろう。だが殿が危険を顧みず少数精鋭を率いて、俺が囚われていたところに奇襲を仕掛けて助けてくれたのだ。俺は生きている。龍女、昔の優しかったお前はもういないのか」
 上杉の悲痛な叫びは、タイガーメイリンに届くのか。
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