180 / 220
最終章 第二幕
第29話 人魔戦争(枝垂桜海洋国家編)
しおりを挟む
タイガーメイリンは、上杉の言葉を聞き深く考えていた。
「そんな、本当にあの子なの?(昔の私は人間の国に憧れていた。そんな時に傷付き流れ着いた男の子、私は獣人族があまり訪れない廃屋に彼を運び看病した。彼から聞く話はとても楽しかった。いつからだっただろうか彼に恋をしていた。でも人と獣人族、決して許されない。そんな時、滅多に訪れない廃屋に獣人族が来た。それは奇しくも私がいない時だった。私が駆けつけた時、彼は獣人族の男たちに掴まれ、連れて行かれた。私はなんとか助けようと後を追った。でも私は無力だった。愛してる彼に刺さる爪、それを見て気を失った。次に気が付いた時、キャットジー様からあの人間の男は配下のものが粛清したと。私は2度と恋をしないと決めた。などと人間に憧れを抱かないと決めた。それが私の偽善で死んだ彼に対する私の償いだと。なのに彼は生きていて、今目の前にいて、私のことを妻にすると叫んでいる。本当は今すぐにでも彼の胸に飛び込みたい。でも、私は誇り高き獣人族、卑しい人間のものになることなどできない。できるはずがない。家族を裏切ることなど。でも私に彼を殺せる。それもできない。なら、どうすれば。もうこうするしか)ごめんねガルルルル」
タイガーメイリンは自分の鋭い爪を喉に当て引き裂こうとする。間一髪気付いた上杉が止めに入り、鋭い爪が上杉の肩口に刺さる。
「ぐわぁぁぁぁぁぁ」
「良いぞ良いぞ卑しい人間を殺すのだタイガーメイリンよ」
「そんな、どうして私を?ガルルルル」
「決まっているではないか。初恋の女にもう一度逢えたのだ。その女が俺を殺さないと苦しみ自分が死ぬ道を選ぼうとした。それは、龍女。お前も俺のことを好いてくれているということであろう。なら命を張るのが男ってもんだろ」
「それで貴方が大怪我を負うなんて。馬鹿じゃない。ガルルルル」
「タイガーメイリン、何をしておるのにゃ。とっととその男にトドメを刺すのにゃ。そうすれば我らの士気も爆上がりにゃ」
「黙れ、私は決めた。タイガーメイリンという名を捨て龍女となる。私の敵は今より、貴様だキャットジー。ガルルルル」
「にゃんと!?裏切るというのかにゃ。貴様、殺してくれるにゃ。昔人間の男を匿っていたお前の罪を不問としてやった恩を仇で返しにゃがって」
「龍女。お前」
「謙様、今は私が御守り致します。ガルルルル」
「そうか、ではその語尾は治さねばな。人として俺と共に生きてくれるのであろう。我が妻よ」
「はい。謙様」
キャットジーと上杉&龍女が戦い始めた時、織田武もラビットランを追い詰めていた。
「なんて強さピョン(この私を的確に捉えて、交わして致命傷を避けた一撃を的確に入れてくる)」
「すごく楽しませてもらった。でどうする降参する気になったか?」
「卑しい人間なんかに降伏なんてしないピョン」
「そうか、残念だ。ではトドメとさせてもらう」
「(私が死ぬ。負けた者の末路よね)」
織田の一撃が腹に入ったラビットランは、気絶した。織田はラビットランを肩に抱えて、上杉が押さえてくれている戦場へと急ぐ。その頃上杉は、肩口の傷を平然と装ってはいたものの劣勢に立っていた。
「ぐっ」
「謙様、やっぱり私の食い込んだ爪が」
「かすり傷だ気にするな(強がってはいるが深いな。動かすのがやっとだ。殿、もう持ちませぬぞ)」
「猫流拳法師範のこの俺の連続猫パンチの前には無力なのにゃ」
「猫流拳法とやらも大したことないようだ(こいつジジイの見た目して軽やかに動きすぎだろ。桁が違うぜ)」
「危ない謙様、うっ」
「龍女、俺を庇うなんて何考えてんだ」
「もう謙様を失いたくないのです」
「それでお前が死ぬのか。俺もそんなの見たくないぞ。2人でなんとか切り抜けるぞ」
「はい(謙様の肩口の傷は思った以上に深い。私は自分の喉元を掻っ切るために力を入れたから。私がなんとかして謙様を守らないと)」
「おりゃおりゃおりゃにゃ」
上杉は肩口の傷が相当深いのだろう片手でガードするのが精一杯だった。弾かれ当たりそうになるものは致命傷を避ける形で龍女が庇い受けていた。満身創痍の2人。
「ハァハァハァ」
「ハァハァハァ」
「そろそろ、トドメと行くのにゃ。タイガーメイリン、最後に聞いてやるにゃ。横の男を殺して、俺様の元に戻る気はあるかにゃ」
「無いわ。私が死ぬ時は謙様の隣よ」
「そうか。残念にゃ。お前のことは買っていたのにゃ。同じ猫族として。女としてもにゃ。だからその男に選ばせてやるにゃ。タイガーメイリンに死んでほしくなければどうすればいいかわかるにゃ」
「くっ。事ここに至ってはやむなしか」
上杉は己の刀を首に押し当てる。
「謙様、おやめください」
タイガーメイリンはキャットジーに捕まり、その光景を見ているしかできない。
「すまぬな。龍女」
「おいおい、俺を置いて勝手にしようってのか謙三?」
「殿、いえ一時の気の迷いです」
「そうか、おいジジ猫。その虎女離してくれや。うちの大切な部下の女らしいんでな」
「残念にゃ。さらばにゃ。タイガーメイリン」
「どうか謙様のことを頼みます」
諦めた表情のタイガーメイリンにキャットジーの爪が刺さろうとしていた。
「そんな、本当にあの子なの?(昔の私は人間の国に憧れていた。そんな時に傷付き流れ着いた男の子、私は獣人族があまり訪れない廃屋に彼を運び看病した。彼から聞く話はとても楽しかった。いつからだっただろうか彼に恋をしていた。でも人と獣人族、決して許されない。そんな時、滅多に訪れない廃屋に獣人族が来た。それは奇しくも私がいない時だった。私が駆けつけた時、彼は獣人族の男たちに掴まれ、連れて行かれた。私はなんとか助けようと後を追った。でも私は無力だった。愛してる彼に刺さる爪、それを見て気を失った。次に気が付いた時、キャットジー様からあの人間の男は配下のものが粛清したと。私は2度と恋をしないと決めた。などと人間に憧れを抱かないと決めた。それが私の偽善で死んだ彼に対する私の償いだと。なのに彼は生きていて、今目の前にいて、私のことを妻にすると叫んでいる。本当は今すぐにでも彼の胸に飛び込みたい。でも、私は誇り高き獣人族、卑しい人間のものになることなどできない。できるはずがない。家族を裏切ることなど。でも私に彼を殺せる。それもできない。なら、どうすれば。もうこうするしか)ごめんねガルルルル」
タイガーメイリンは自分の鋭い爪を喉に当て引き裂こうとする。間一髪気付いた上杉が止めに入り、鋭い爪が上杉の肩口に刺さる。
「ぐわぁぁぁぁぁぁ」
「良いぞ良いぞ卑しい人間を殺すのだタイガーメイリンよ」
「そんな、どうして私を?ガルルルル」
「決まっているではないか。初恋の女にもう一度逢えたのだ。その女が俺を殺さないと苦しみ自分が死ぬ道を選ぼうとした。それは、龍女。お前も俺のことを好いてくれているということであろう。なら命を張るのが男ってもんだろ」
「それで貴方が大怪我を負うなんて。馬鹿じゃない。ガルルルル」
「タイガーメイリン、何をしておるのにゃ。とっととその男にトドメを刺すのにゃ。そうすれば我らの士気も爆上がりにゃ」
「黙れ、私は決めた。タイガーメイリンという名を捨て龍女となる。私の敵は今より、貴様だキャットジー。ガルルルル」
「にゃんと!?裏切るというのかにゃ。貴様、殺してくれるにゃ。昔人間の男を匿っていたお前の罪を不問としてやった恩を仇で返しにゃがって」
「龍女。お前」
「謙様、今は私が御守り致します。ガルルルル」
「そうか、ではその語尾は治さねばな。人として俺と共に生きてくれるのであろう。我が妻よ」
「はい。謙様」
キャットジーと上杉&龍女が戦い始めた時、織田武もラビットランを追い詰めていた。
「なんて強さピョン(この私を的確に捉えて、交わして致命傷を避けた一撃を的確に入れてくる)」
「すごく楽しませてもらった。でどうする降参する気になったか?」
「卑しい人間なんかに降伏なんてしないピョン」
「そうか、残念だ。ではトドメとさせてもらう」
「(私が死ぬ。負けた者の末路よね)」
織田の一撃が腹に入ったラビットランは、気絶した。織田はラビットランを肩に抱えて、上杉が押さえてくれている戦場へと急ぐ。その頃上杉は、肩口の傷を平然と装ってはいたものの劣勢に立っていた。
「ぐっ」
「謙様、やっぱり私の食い込んだ爪が」
「かすり傷だ気にするな(強がってはいるが深いな。動かすのがやっとだ。殿、もう持ちませぬぞ)」
「猫流拳法師範のこの俺の連続猫パンチの前には無力なのにゃ」
「猫流拳法とやらも大したことないようだ(こいつジジイの見た目して軽やかに動きすぎだろ。桁が違うぜ)」
「危ない謙様、うっ」
「龍女、俺を庇うなんて何考えてんだ」
「もう謙様を失いたくないのです」
「それでお前が死ぬのか。俺もそんなの見たくないぞ。2人でなんとか切り抜けるぞ」
「はい(謙様の肩口の傷は思った以上に深い。私は自分の喉元を掻っ切るために力を入れたから。私がなんとかして謙様を守らないと)」
「おりゃおりゃおりゃにゃ」
上杉は肩口の傷が相当深いのだろう片手でガードするのが精一杯だった。弾かれ当たりそうになるものは致命傷を避ける形で龍女が庇い受けていた。満身創痍の2人。
「ハァハァハァ」
「ハァハァハァ」
「そろそろ、トドメと行くのにゃ。タイガーメイリン、最後に聞いてやるにゃ。横の男を殺して、俺様の元に戻る気はあるかにゃ」
「無いわ。私が死ぬ時は謙様の隣よ」
「そうか。残念にゃ。お前のことは買っていたのにゃ。同じ猫族として。女としてもにゃ。だからその男に選ばせてやるにゃ。タイガーメイリンに死んでほしくなければどうすればいいかわかるにゃ」
「くっ。事ここに至ってはやむなしか」
上杉は己の刀を首に押し当てる。
「謙様、おやめください」
タイガーメイリンはキャットジーに捕まり、その光景を見ているしかできない。
「すまぬな。龍女」
「おいおい、俺を置いて勝手にしようってのか謙三?」
「殿、いえ一時の気の迷いです」
「そうか、おいジジ猫。その虎女離してくれや。うちの大切な部下の女らしいんでな」
「残念にゃ。さらばにゃ。タイガーメイリン」
「どうか謙様のことを頼みます」
諦めた表情のタイガーメイリンにキャットジーの爪が刺さろうとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる