旦那様から彼女が身籠る間の妻でいて欲しいと言われたのでそうします。

クロユキ

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エリザの挨拶

エリザはアルベリックと腕を組み屋敷へと戻っていた。
「ねえ、侯爵様って若いの?」
「確か…両親と変わらない年齢だと思う」
「はぁ…お父様達と変わらないのね」
エリザはガッカリとした顔を見せていた。
「残念そうだな…」
「あらっ、怒った?ふふっ、心配しなくてもわたくしは貴方を愛しているわ」
グイッとアルベリックの腕を寄せたエリザはキスをした。
「お、おい!?見られたらどうする」
「ふふっ、メイドが驚いて見ているだけよ」
「はぁ…急ごう…」
アルベリックはグイッと手で唇を拭った。
屋敷の中では数名のメイドが集まり話しをしていた。
「ねえねえ、今客室で待っているのはもしかしてセリーヌ様のお母様じゃないの?結婚式の時に見たから覚えているけど…一緒にいる人は侯爵様って聞いたけど、どうしてセリーヌ様のお母様が一緒にいるの?」
「分からないわ…何かあったのかしら…」
ザワザワとメイド達は騒いでいた時、庭園から戻ったアルベリックとエリザが屋敷の中へ入った。
「侯爵は?」
「客室へお待ちです」
「分かった。行こうエリザ」
「ええ」
アルベリックとエリザは客室へと歩きアルベリックは緊張していた…侯爵家の者が男爵家の自分に訪ねて来るのは初めての事だった。
「…エリザ、君は隣にいるだけで良い会話はしないでくれ」
「え!?少し会話をしても良いでしょう?侯爵の人と会話なんて余りないのよ」
不機嫌な顔を見せるエリザにアルベリックは息を吐いた。
「はぁ…分かった。余計な事は話さないようにしてくれ…」
「ふふっ、心配しないで挨拶をするだけだから」
アルベリックは安堵の顔を見せ二人は客室へと入った。
コンコン
「お待たせいたしました。フェリクス侯爵」
「ああ、突然伺いすまなかった」
「いえ…」
「失礼致します。侯爵様」
アルベリックとエリザはソファーに座り笑顔を向け侯爵の隣に座るセリーヌの母親に驚いていた。
「どうかしたかね?アルベリック男爵」
「……い、いえ…」
セリーヌの母親はじっとアルベリックを見ていた。
真っ青な顔になるアルベリックに侯爵はエリザの方へ顔を向けた。
「こちらの女性は?」
「あ…」
「初めまして、フェリクス侯爵様。わたくしはエリザと言います。夫アルベリックの妻です」
「エ、エリザ!」
笑顔で挨拶をしたエリザにアルベリックは声を上げ侯爵とセリーヌの母親は険しい顔へと変わった。





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