旦那様から結婚するのは私ではないと言われた

クロユキ

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貴族からの縁談

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「……違う……」
「えっ?」
結婚式の教会で私の隣に並ぶ旦那様になる人は、私の顔を見てため息を吐いて声を出していた。
お互い顔を見るのは初めてで、何故私が彼と結婚する事になってしまったのか式が終わり旦那様から初めて聞いた。

遡ること三ヵ月前の事だった…
「フローラ、お前に縁談の話しが来た…」
「えっ!?私に縁談?」
土いじりをしていた私に父さんが驚いた顔で私に縁談の話しをした。
「私…まだ結婚したくない…誰?私に縁談って言って来た人は」
「……貴族だ…」
「え?」
私の生まれは森の中にある小さな集落で育ち食べる物には困らない土地で暮らしていた。
森の近くには川が流れ魚も捕る事も肉になる動物も森へ行けば狩る事も出来る、街へ行きお金に換え生活をしていた。
そんな田舎暮らしの平民の私に貴族からの縁談が来た。
「やだ~っ、冗談はやめてよ~っ」
「いや…父さんも冗談だと思ったが…お前の名前が封筒に書いてあるんだ…ほらっ」
フローラの父親が封筒を渡し貴族の印もあり名前も間違いなかった。
「……同じ名前の人と間違ってない?」
「村長に聞いたが、お前に渡すようにと貴族の馬車が来てこの封筒を置いて行ったそうだ…思い当たる事はないのか?」
「え…そんな事言われても…街へいつものように野菜を売りに行くぐらいだから…ねえ、父さんその縁談断ってもいい?」
「お前がそう言うなら…だが貴族からの縁談など滅多にないからな…」
「私、知らない人の所へお嫁に行きたくない…それに私の名前を調べる人なんて怖いから」
フローラは封筒を開けずに父親に渡した。
「確かにそうだな…母さんにはまだ話していないからいいだろう」
タタタタと走る足が二人の親子の側へ駆け寄った。
「お父さん、お父さん!貴族様からのお手紙が来ているって本当なの!?」
笑顔で走って来たのはフローラの母親だった。
「誰から聞いた…」
「えっ、村の皆が話してたわよ。フローラに貴族からの縁談の話しが来たって勿論嫁ぐわよね!フローラ!!」
「え…私、行かないわよ」
「ええ~~っ!」
母親は驚いた顔でフローラを見ていた。
「どうして?綺麗な服に豪華な料理を食べる事ができるのよ」
「…私が貴族の顔に見える?」
「うっ」
「えっ」
両親はお互いの顔を見てため息を吐いた。
「でも、会ってみたらどうなの?それから考えたらいいと思うけど…」
「……」
「そうだな、一度会って無理だと思ったら父さんも母さんも何も言わない」
フローラは、土を触り悩んでいた…貴族に憧れはあった。
街へ行くと綺麗に着飾る自分と変わらない女性を見て、羨ましく思う事もあったが自分は平民だからと言い続けていた。










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