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再会④
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「お父様、僕は今日限りでラミレス男爵家とは縁を切ろうと思います。僕がいなくても皆は幸せになれるから」
「アルビーどうして!やっぱり怒っているの?」
「違うよオリビア」
悲鳴にも似た叫び声をあげるオリビアに、僕は薄く笑みを返した。僕はもう怒ることや、皆に自分を見てもらうために努力することに疲れてしまったんだ。
だからこんな歪な家族の輪から抜け出してしまおうと思った。だって僕にはもう大切で愛おしい家族が存在するから。
デューク様の手を取ると、彼が笑みを向けてくれる。その笑顔に勇気をもらい、もう一度だけ「縁を切ります」と伝えた。
「っ!勝手にしろ!!」
頭に血が上っているお父様は簡単に了承の返事をくれる。それが悲しくないわけではなかった。けれどこれでいいのだとも感じる。
「デューク様行きましょう」
「ああ」
手を繋いだまま皆に背を向けようと動く。そのときジルバート様に肩を掴まれて動きを止めさせられた。
「アルビー、本当に後悔しないのかい?」
悲痛な面持ちの彼に頷いてみせる。沢山苦しい思いをしてきた。これ以上はもう関わりたくはない。家族と関わり続けることでデューク様に迷惑をかけたくもないし、僕自身が一生苦しい気持ちのまま過ごすことに耐えられなかった。
だから──
「はい。後悔は絶対にしません。だから僕のことは気にせずに幸せになってくださいね」
ジルバート様の顔がくしゃりと歪む。デューク様が僕の肩に乗せられた手を退けてくれた。そのまま背を向けて前へと進む。
(これでいいんだ……)
鼻の奥や心の中がとても痛い。けれど今は感じないふりをしたかった。
「アルビーどうして!やっぱり怒っているの?」
「違うよオリビア」
悲鳴にも似た叫び声をあげるオリビアに、僕は薄く笑みを返した。僕はもう怒ることや、皆に自分を見てもらうために努力することに疲れてしまったんだ。
だからこんな歪な家族の輪から抜け出してしまおうと思った。だって僕にはもう大切で愛おしい家族が存在するから。
デューク様の手を取ると、彼が笑みを向けてくれる。その笑顔に勇気をもらい、もう一度だけ「縁を切ります」と伝えた。
「っ!勝手にしろ!!」
頭に血が上っているお父様は簡単に了承の返事をくれる。それが悲しくないわけではなかった。けれどこれでいいのだとも感じる。
「デューク様行きましょう」
「ああ」
手を繋いだまま皆に背を向けようと動く。そのときジルバート様に肩を掴まれて動きを止めさせられた。
「アルビー、本当に後悔しないのかい?」
悲痛な面持ちの彼に頷いてみせる。沢山苦しい思いをしてきた。これ以上はもう関わりたくはない。家族と関わり続けることでデューク様に迷惑をかけたくもないし、僕自身が一生苦しい気持ちのまま過ごすことに耐えられなかった。
だから──
「はい。後悔は絶対にしません。だから僕のことは気にせずに幸せになってくださいね」
ジルバート様の顔がくしゃりと歪む。デューク様が僕の肩に乗せられた手を退けてくれた。そのまま背を向けて前へと進む。
(これでいいんだ……)
鼻の奥や心の中がとても痛い。けれど今は感じないふりをしたかった。
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