異世界道中ゆめうつつ! 転生したら虚弱令嬢でした。チート能力なしでたのしい健康スローライフ!

マーニー

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第60話 お兄様の成人の儀

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木々が色づき、秋が深まり始めた今日。
お兄様は成人する。

お兄様が本日無事に誕生日を迎え、
ついに15歳になった。
こちらの世界の成人年齢は15歳なので
今日から立派な大人だ。

お兄様は、本当に努力家な人だと思う。
うちの両親は子煩悩だし、
他の貴族家庭と比べても庶民派な感覚で
自由にさせてくれるけど。

お兄様は逆にそれに甘えないよう
お父様のお手伝いも、領地の経営の勉強も、
学園の勉強も頑張っていた。
(ちなみに学園は、17歳まで通う。)

それでもいつも穏やかでやさしくて、
とにかく国宝級美少年で、自慢の兄だ。
いや、もはや美少年から美青年に変化してきているな…

成人を迎えると、教会で洗礼を受けることになっている。"成人の儀"というものだ。

そこで聖女様からの加護をもらい、
壇上で祈りを捧げ、聖酒をひとくち飲み、
そうしてやっと大人として認められる。

という事もあって、
今日は家族と、それぞれの専属侍従と護衛騎士たちを連れて教会に来ていた。

『もうすぐ、お兄様が壇上に現れる…』

スマホが無いのが悔しい…!
1000枚くらい写真を撮りたい…!


―――暴れだしたい衝動に駆られながらも
正面に向き直したその時…

教会の裏手で洗礼の準備をしていたお兄様が現れ、壇上に向かっていく。

『ぎゃー!かっこいー!!』

成人の儀専用の、全身白の正装を身にまとったお兄様は、絶対に王子様よりもかっこいい。(王子様見たことないけど)

いつもは、ふわっと笑っているお兄様が
今日はキリッとしていて、それはそれは男らしさが増していて心臓に悪い。

周りをキョロキョロ見ると、
屋敷のみんなも涙ぐんだり、見惚れている。

『成人したら、大きなパーティーにも付き添ったり、婚約者選びもしていくんだろうなぁ…』

そう思うとなんだか寂しい気持ちになった。
お兄様と結婚するなら、絶対にお母様みたいに綺麗で優しくて、お兄様をとっても大切にしてくれる人がいい。

どうだ!お母様を引き合いに出されたらなかなか難しいだろう!

ついついそんな意地悪なことを考えてしまう。

帰ったら、早くプレゼントを渡したいな!
それに、今日は特別にいろんなデザートを用意したから、甘いものが好きなお兄様は喜ぶだろう。

そうして、お兄様の成人の儀を
目に焼きつけるようにして見届け…
帰ってから屋敷で誕生日パーティーをした。

「成人おめでとう!お兄様!」
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