異世界道中ゆめうつつ! 転生したら虚弱令嬢でした。チート能力なしでたのしい健康スローライフ!

マーニー

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第149話 家族旅行3日目

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―――家族旅行最終日の早朝。
わたしはいつもより早く起きてしまった。

まだトルマとの約束の時間まで1時間あるが、
なんだかソワソワして目が開いてしまったのである。

案の定、大人組は遅くまで飲み明かしていたのか、別荘内はシンとしている。
まだ熟睡しているみたいだ。

わたしはせっかく早起きしたので、
ストレッチをして朝のスキンケアもして
髪の毛もある程度整えて
スポッと着れる簡易ワンピースに着替えた。

『せっかくだから、ちょっとリップでも塗っておこうかな…』

決して美少年と秘密の逢瀬をするから浮かれているのではない。単に"暇"だからだ。
そう、別に少しでも可愛く…なんて思ってはいない。

『ピンク…いや、赤。赤は違和感だよね…
よし、淡いチェリー色にしよう。』

……繰り返すが、
決して浮かれているわけではない。
会うのは昨日一緒に貝殻を拾っただけの友達である。(ふふふーん♫)


―――そして結局、
軽くお化粧までしだしていたら
あっという間に待ち合わせの時間が迫っていた。

少し早いが、トルマへのプレゼントとメッセージカードが入った紙袋を持って、
そっと別荘を抜け出した。

『……おや??』

砂浜に出てみると、
まだ待ち合わせ時間には少し早いというのに、トルマはすでに近くで待っていた。

こちらに気がつくと、
嬉しそうに笑い駆け寄ってくる。
(朝日に照らされた笑顔が眩しい!)

「来てくれた…アリガト。また会えた、嬉しい。メイク…したの?かわいい。」

かわいいいただきましたァァァ!
しかもふと手元を見ると、
トルマも何かを手に抱えている。

「コレ、渡したかった。仲良し、記念。手紙、書いた。自分の国の言葉…ゴメン。」

トルマはそう言うと、
綺麗に包装された箱型のものと手紙が入った紙袋をくれた。

「後で、見て。恥ずかしい…」というので
素直にそうすることにした。

「ありがとう!わたしも、これ。記念!
トルマに似合う。後で見て。昨日の貝殻も、入ってる!」

お礼を伝えたあと、わたしもトルマへのプレゼントを渡す。

するとトルマは目をぱちくりさせて
「ワタシに…うれしい。アリガト!」と笑った。

そのあとは、少し波打ち際に立って、
足だけ海に入ったり、少しお話をした。

トルマはこの近くの別荘に泊まっているそうで、今回は何度目かのグリタ島とのこと。
(やっぱり平民ではなさそうだ)

詳しくは聞いていないが、大きな休みを利用して家族と各地へ旅をしているらしい。

国はグレートカナル帝国を挟んだ向こう側にあるアルル王国ということで、
この大陸で3番目に大きい国出身であることがわかった。

手紙を自国の言語で書いてしまったことを気にしているようだったが、
語学が堪能なミラ様とエマ様がいるので問題ない。それに国が分かったのでわたしも調べられる。

昨日の時点ではどこの国か知らなかったので、わたしもこちらの言語でメッセージを書いてしまったし!

ついでに、
明日にはここを経つ事を伝えると…
トルマはすこし残念そうにしたが
「手紙、見て」とだけ答えふわりと笑った。

こうして1時間ほど過ごしたあと、
わたしたちはまた手を振って別れた。
少し、寂しい気持ちになった。
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