異世界道中ゆめうつつ! 転生したら虚弱令嬢でした。チート能力なしでたのしい健康スローライフ!

マーニー

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第164話 成人祝いと寄せ書き

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―――あれから数週間が経った12月上旬。

先日のオリバー様の成人祝いと題して、
今日のランチタイムは、
ふたたび仲良し組がサロンに集結していた。
改めてカレン様とミラ様の成人祝いも兼ねている。

ということで今日は、カレン様とミラ様と
オリバー様からのリクエストも混じえながら、わたしの手料理をご用意させていただきましたとも!

ミニ海老カツバーガー、ハムたまごサンド、
オムライス握り、ビーフシチューパイ、ミニハンバーグ、からあげ、マッシュポテト、チキンのトマト煮、キャベツのコールスロー、ミニサラダ、いちごミルクプリン、プチシュークリーム…

お弁当のようであって、
パーティーブッフェのようでもある、
気軽につまめるようなものを用意をしてみた。

殿下の掛け声により
「「「成人おめでとうございます!」」」
とジュースで乾杯したところで、
各々気になる料理に手を伸ばし、談笑しながら食事を楽しみ始めた。

「あ、そうだ。ニコル嬢…プレゼント、ありがとう。つけてきたよ。すごく便利…」

しょっぱなから両手いっぱいにプチシュークリームを確保したオリバー様が、
プレゼントした懐中時計のお礼を言いに来てくれた。

プチシュークリームに埋もれた手を見て
『あなた仮にも公爵家のご子息ですよね…』
とツッコミたいところだが、
こんなホクホク嬉しそうな天使の笑顔を見ては誰もそんな事は言えまい。

懐中時計も使っていただけて役に立っているようだし、ひと安心だ。

今日のオリバー様は、珍しくよく喋った。
みんなからたくさんプレゼントをもらっていたのでそのお礼もあるだろうが、
なにより嬉しかったのであろう。

「桃のケーキ、おいしかった。また食べたい。あ、殿下の古代魔道具おもしろかった…ニック様の帝国魔法歴史書も。」

少々照れながらも子供のように口々に感想を述べるオリバー様は、ぐうかわを超えていた。


―――そして今日は、
ミッションがもうひとつ。

せっかくみんなが集まるので、
この間にお兄様への寄せ書きメッセージを
スクラップブックに書こうというものだ。

卒業式当日だと、ドタバタして難しいだろうとのことで、あらかじめ殿下が手を回してくれたのだった。

自分事のように協力してくれて、とてもありがたいし頼もしい…
たまに小突きたくなる時もあるが、
身分は違えどナイス親友である。

そんなこんなでお食事後のまったりタイムでは、お兄様のお話の相手を交代交代で代わりながら、裏ではこっそりみんなが素敵なメッセージを書いていってくれた。

『なんか、こういうの懐かしいな…』

前世でも、
転校しちゃう子とか退職される方に向けて
こっそりみんなで色紙をまわして書いたことを思い出す。

『ふふっ…みんなのメッセージおもしろい!』

書きこまれていくメッセージにチラリと目を通してみると、思わず笑みがこぼれた。

「楽しかった。キース殿の勤勉さを見習う。ミラ嬢と幸せにな。妹離れも頑張れよ。by アルバート」

「ご迷惑を掛けたこともありましたが、お優しいご慈悲をありがとうございました。楽しい時間を過ごせて光栄でしたわ!ニコル様の事はわたくしにお任せ下さいませ! byライラ」

「ニコル様とキース様と出逢えました事に感謝いたします。一緒に過ごす事の多かった図書館はわたくしの青春そのものです。永遠の憧れであり尊敬する人であり大切な人…これからもよろしくお願いいたします byミラ」

「短い間だったが、キース殿の知見に驚かされた。楽しい会話と時間だった。そのうち、ニコル嬢に相応しい男とはどういう者であるか、また意見を交し合おう。 byニック」

「甘いものおいしいね。お菓子の話を、またたくさんしたい…あと、この間の魔法書…もう少し貸してね。 byオリバー」

ちょっと気になったのはニック様の内容。
"わたしに相応しい男の話"とは一体なんなんだ?

『そんな娘を待つ父親みたいな会話を
いつの間にしていたんだあのふたりは。』

きっと真剣に語り合っていたであろうその様子を思い浮かべたら、思わずプッと吹き出してしまった。

このあとも、カレン様、エマ様、アンナ様と
それぞれの個性溢れたメッセージが書き出されていった。

卒業式当日は、
全行程終了後に全員が広場へ集まることになっている。集合写真を撮る旨も、みんなにはバッチリ伝達済みだ!


―――来週はいよいよ卒業式。
寂しいような、めでたいような
いろんな感情が心の中をめぐった。
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