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恋人のように(4)
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今のは、聞き間違いではないだろうか。
あまりに彼が優しいから、幻聴を聞いてしまったのでは。
「好きですよ、先輩。ずっと前から、好きでした」
「か、梶川く――んんっ、あっ」
彼ははっきりと気持ちを伝えると、鈴の中をかき回す。
彼を受け入れながら、鈴はただ戸惑っていた。
「うそ……だって、私に手をだしてくるのなんて、たまたま都合が良かったからで――」
「たまたま? そんなはずないじゃないですか。先輩のことをずっと見てたから、あの募集にも気がづいたんです」
「だってそんな、信じられない」
梶川は鈴とは違う。会社の人気者で、彼の恋人になりたい人間は山ほどいるのだ。
そんな彼が自分を好きだなんて、どうして信じられるだろうか。
「――信じられないなら、身体に教え込みますよ」
「あっ、まって、んんんっ!」
否定を繰り返す鈴の言葉に苛立ったように、梶川は動きを早くした。
身体に教え込む。その言葉通り、鈴の身体に彼という存在を刻みつけているような荒い動き。
「梶川くん、は、激し……あっ」
「先輩は、乱暴にされる方が好きなんですよね?」
鈴が首を振っても、梶川は動きをとめるつもりが無いらしい。
梶川の動きは激しいが、乱暴というには語弊があった。
彼の腕は鈴の身体を抱きしめて、鈴の身体を気遣っているようでもある。
「先輩、こっち、向いて下さい」
「んんっ!」
繋がりながら唇を奪われる。
ねじ込まれた舌から、彼の情熱が伝わってきそうだった。
梶川が鈴を好きだなんて信じられないのに、こんな風に愛しげに抱かれてしまっては、信じたくなってしまう。
終焉に向けて梶川の動きがいっとう早くなる。
鈴の身体も高まり切っていて、ほんの少しのきっかけで愉悦の海に叩き落とされそうだ。
そう思った瞬間、梶川が鈴の奥をいっとう深く突き刺した。
「っ、あああああっ!」
目の前が明滅して、脳の奥が痺れるような快楽が鈴を襲う。
それとほぼ同時に梶川が身体を震わせ、鈴の中で果てた。
あまりに彼が優しいから、幻聴を聞いてしまったのでは。
「好きですよ、先輩。ずっと前から、好きでした」
「か、梶川く――んんっ、あっ」
彼ははっきりと気持ちを伝えると、鈴の中をかき回す。
彼を受け入れながら、鈴はただ戸惑っていた。
「うそ……だって、私に手をだしてくるのなんて、たまたま都合が良かったからで――」
「たまたま? そんなはずないじゃないですか。先輩のことをずっと見てたから、あの募集にも気がづいたんです」
「だってそんな、信じられない」
梶川は鈴とは違う。会社の人気者で、彼の恋人になりたい人間は山ほどいるのだ。
そんな彼が自分を好きだなんて、どうして信じられるだろうか。
「――信じられないなら、身体に教え込みますよ」
「あっ、まって、んんんっ!」
否定を繰り返す鈴の言葉に苛立ったように、梶川は動きを早くした。
身体に教え込む。その言葉通り、鈴の身体に彼という存在を刻みつけているような荒い動き。
「梶川くん、は、激し……あっ」
「先輩は、乱暴にされる方が好きなんですよね?」
鈴が首を振っても、梶川は動きをとめるつもりが無いらしい。
梶川の動きは激しいが、乱暴というには語弊があった。
彼の腕は鈴の身体を抱きしめて、鈴の身体を気遣っているようでもある。
「先輩、こっち、向いて下さい」
「んんっ!」
繋がりながら唇を奪われる。
ねじ込まれた舌から、彼の情熱が伝わってきそうだった。
梶川が鈴を好きだなんて信じられないのに、こんな風に愛しげに抱かれてしまっては、信じたくなってしまう。
終焉に向けて梶川の動きがいっとう早くなる。
鈴の身体も高まり切っていて、ほんの少しのきっかけで愉悦の海に叩き落とされそうだ。
そう思った瞬間、梶川が鈴の奥をいっとう深く突き刺した。
「っ、あああああっ!」
目の前が明滅して、脳の奥が痺れるような快楽が鈴を襲う。
それとほぼ同時に梶川が身体を震わせ、鈴の中で果てた。
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