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デート・・・?

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メールを送ってすぐ、薬の影響で眠気に襲われた。

うとうとしてるなかで返信が来る。



美都「えーと・・・今度の・・・水曜・・?」




メール画面を開いたまま、私は眠りに落ちていった・・・。









翌朝・・・






リヒトがカーテンを開ける音で目が覚めた。

ウィーン・・・と鳴るモーターの音がすごい。




美都「んー・・・、あっ、メールっ。」



ケータイの画面はメールのまま。

内容は・・・




『今度水曜休みだから一緒にでかけない?要』




美都「水曜・・水曜・・・。」



手帳の予定を確認すると、何も予定は入ってなかった。



『水曜大丈夫です。お支払いしにいきますね。青柳 美都』




メールを送った後、私は学校に行く準備を始めた。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








キーンコーンカーンコーン・・・




学校にやってきた私はエプロンをつけて実習室に入った。

ニコニコしながら京ちゃんも入ってくる。


京「おっはよ。美都っ。」

美都「おはよ、京ちゃん。昨日は楽しかった?」

京「うん!二次会まで参加してから帰ったよー。」

美都「へぇー。」




調理台の前に一緒に立ち、今日の作業を確認した。



美都「フルーツタルトだね。」

京「おっし。始めますか。」




二人で手際よく作業を進める。

この学校は『製菓専門学校』。

パティシエを目指してたり、カフェを開きたい子たちが集まってる学校だ。





京「美都はどうするの?卒業したら。」

美都「私、夜がダメだからお店では働けないと思うんだー。」

京「じゃあレシピ提供で生計立てる?」

美都「うん。色々描いてみる。今もバイトがてら描いてるし・・・。京ちゃんは?」

京「私はやっぱりカフェ開業かなー。もしできたら美都雇うよ!」

美都「あははっ。楽しみにしてるー。」





あっという間に出来上がり、私たちは先生のもとにタルトを届けた。




先生「はい、オッケーですよ。」

美都「よっし!」

京「よっし!」







二人でタルトを切り分け、持ち帰りボックスに入れた。




京「昨日の合コンの人に持って行こーっと。」

美都「あ、私のも持ってく?今日はこのまま帰るし。」

京「いいの!?じゃあもらってくねー。」




京ちゃんは私のボックスを受け取り、帰っていった。

私も後を追うようにして帰る。




美都「そういえば水曜って・・・明日じゃん。」




今更なことに気がついた私。

水曜日は基本的に授業を入れてないから1日ヒマなんだけど・・・。




美都「時間のこと聞かないと・・・!」




ケータイを取り出してメール画面を開いた。




美都「あれ?新着が来てる・・・。」




『明日、11時に駅前でいい?要』




美都「11時に駅前・・・大丈夫大丈夫。」



私はその時間に行く旨をメールで伝え、帰路についた。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






翌日・・・



午前10時50分・・・

駅前・・・






10分前に来た私は、腕時計をチラチラ見ながらこの前の合コンの人を待った。




要「おまたせ。」




現れたその人は、紛れもなくこの前の合コンの人だった。




美都「あ、すみません。この前の金額いくらでしたか?」

要「この前ね、結局女の子は支払いが無かってさ。」

美都「え?そうなんですか?」

要「俺たち男が持たせてもらったんだよ。」

美都「あー・・ごちそうさまでした。」




私は深く頭を下げた。




要「じゃ、行こうか。」

美都「?・・・どこに?」

要「出かけようって言ったじゃん。プラネタリウム、水族館、遊園地のどれがいい?」

美都「・・・遊園地?」

要「おっけ。電車に乗ろう。」





私たちは切符を買って電車に乗り込んだ。





要「遊園地、好きなの?」

美都「プラネタリウムはちょっと苦手で・・・水族館も・・・。」

要「あぁ、なるほど。」





窓の外を流れる景色。

景色を見ながら話をしたりしてるうちに、電車は遊園地のある駅に到着した。





要「絶叫系はイケる?」

美都「イケます!」

要「平日だからきっと空いてる。たくさん乗ろうなっ。」




入園してからまずジェットコースター、次に急流すべり、ゴーカート・・・

たくさんの乗り物に休憩なしで乗り続けた。




美都「ちょっと・・休憩しませんっ・・?」

要「いいよ?」







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