イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。

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一緒にごはん。

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美都「ただいまー、リヒト、電気つけてー。」

リヒト「リョーカイ。」




玄関に入り、私はシュークリームたちを冷蔵庫になおした。

今の時間は午後4時半を回ってる。




美都「ハヤシライスなら・・・断られても冷凍できる。」




せっかく要さんが来てくれるのにすぐに帰っちゃうのは寂しい。

だから晩御飯に誘おうと思うけど・・・。



美都「断られたら・・・どうしよう。」




すぐに帰るってメールで言ってたし、もしかしたら用事があるかもしれない。

どきどきしながらも私は2人前のハヤシライスを作り、ポテトサラダも作った。




美都「スープって・・・いる?なんの栄養素が足りない?」



ハヤシライスはトマトベース、サラダはポテトサラダだから・・・




美都「あ、しまった。炭水化物ばかりだ。」




冷蔵庫を開けて残ってる野菜たちを取り出した。

レタス、オクラ、シメジ、ニンジン、パプリカ、玉ねぎ・・・

全てを粗みじん切りにしてコンソメスープの素と一緒に煮込む。




美都「これで栄養素は足りてる?」



卵が欲しいところだけど、どこにいれたらいいかがわからなかった。




美都「私一人ならハヤシライスに入れるけど・・・。」



悩んだ挙句、卵は諦めた。

料理が完成して1時間後・・・




コンコン・・・



要「・・・美都?」

美都「あ、ちょっと待ってっ?」




玄関の鍵を開け、ドアを開けた。




ガチャ・・・・





要「出たらダメだからな?顔だけ見たら帰るから・・・。」

美都「あの・・・それなんだけど・・・。」

要「?」

美都「もしよかったら・・・ごはん・・・。」

要「えっ?」





ちゃんと言えない私に、要さんは匂いで気づいたようだった。




要「美味そうな匂い・・・。」

美都「あのね?私も要さんに会いたくて・・・ちょうどご飯の時間だったし・・・もしよかったら・・・食べていきませんか?」

要「!!・・・オジャマシマス!」





1Kの部屋。

キッチンと部屋の間に引き戸があるから、それで部屋の方を見えないようにした。

キッチンに置いてある小さなテーブルに案内する。




美都「すぐ温めるから待ってて?」

要「待つ待つっ。」




お鍋にあるハヤシライスソースを温めながら、サラダとスープを器に入れていく。

ご飯をよそって、ハヤシライスソースをかけて・・・・





美都「苦手じゃないといいんだけど・・・。」

要「俺、嫌いなものないよ?」

美都「あ、そうなんだ。」

要「食べていいっ?もう腹が減って・・・。」

美都「どうぞ?」

要「いただきます!」




パクパクと食べ進められていくご飯。




要「・・・うまっ。」

美都「ならよかった。」





普段誰かにご飯を作ることなんて無いから、自分の味覚が正常なのか不安になることもある。

喜んでもらえたなら・・・よかった。




要「3日前に初めて出会ったはずなのに・・・結構長く一緒にいる感じがするのは気のせいかな。」

美都「あ、私もそれ思います。」

要「それだけ『合う』ってことか。」

美都「そうですね。」





二人で顔を見合わせ、クスクス笑いながら食事の時間が流れる。




要「ごちそうさまでした。」




早々に食べ終わった要さんが『ごちそうさま』を先にした。




美都「わ・・全部食べてくださってありがとうございます。」

要「美味しかったよ。ありがとう。」

美都「いえ・・・。あの・・・。」

要「?」

美都「要さんって・・・甘いもの食べれる人ですか?」

要「うん?食べるよ?むしろ好きなほう・・・。」




その言葉を聞いて、私は冷蔵庫から持ち帰りボックスを取り出した。




美都「これ・・・今日作ったんですけど・・・。」




かぱっと蓋を開けた。

椅子から立ち上がり、箱を覗き込む要さん。




要「・・・えぇ!?これって・・!」

美都「シュークリームです。よかったら・・・。」

要「食べて・・・いいの?」

美都「もちろん。あ、コーヒー淹れますね?」





お湯を沸かし始めると、要さんが私に聞いてきた。




要「なぁ・・なんか・・違う形のがあるんだけど・・?」

美都「あ、スワンシューですか?それを食べてもらいたいんですけど・・・。」

要「え!?これ、食えんの!?」

美都「食べれないのは作らないですよ・・・。」




コーヒーをカップにいれて、私はデザート皿を持って席についた。



美都「コーヒー、ここに置いときますね。あとはシュー。」




箱に手を入れて、スワンシューを取り、お皿に乗せた。

フォークと一緒にして、要さんに差し出す。




美都「はい、どうぞ。」

要「・・・どっから食べたらいいかわからない。」

美都「あははっ。好きに食べてもらって大丈夫ですよ?」







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