イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。

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シュークリーム。

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美都side・・・





家に帰った私は、要さんからのメールにどきどきしていた。




『明日も会いたい。要』




美都「明日って・・・要さん、お仕事は?」




そう思い、メールする。




『学校は昼過ぎで終わるんですけど・・・要さん、仕事は?美都』





送信した後、晩御飯を作り始める。



美都「今日は疲れたし・・・冷凍にしよ。」




冷凍庫からうどんを取り出した。

小分けで冷凍してあるお肉、玉ねぎ、ネギのセットを取り出して、フライパンで炒め始める。




美都「お水入れて、カレー粉一個入れて・・・うどんっと。」



あっという間に出来上がったカレーうどん。



美都「いただきまーす。」




カレーうどんを食べながらケータイを見るとメールが来ていた。




『明日は19時まで勤務。終わったら家に行く。顔だけみたら帰る。要』




美都「あー・・19時じゃあちょっと暗いから出れないや。」




外には出れない。

でもせっかく『来る』って言ってくれてるのに一瞬だけってのもなんか寂しい。



美都「好きになるってこんなに欲張りになっちゃうんだ・・・。」






明日のことを考えながら、私は今日を終えた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






翌日・・・




キーンコーンカーンコーン・・・



京「美都ーっ、今日の課題はシュークリームだってさっ。」

美都「合コンの人のとこに持ってくの?」

京「うんっ。」

美都「今日は私も持って帰るね?」




そんな私の言葉に驚いたのか、エプロンをつけてた京ちゃんの手が止まった。




京「・・・なんかあった?」

美都「・・・か・・・」

京「『か』?」

美都「彼氏が・・・できた・・。」




京ちゃんは両手で自分の口を押えながら叫んだ。



京「えぇぇーーっ!?」

美都「・・・・・・。」

京「それは美都の『目』のこと・・・。」

美都「知ってる。それでも・・私がいいって言ってくれて・・。」




京ちゃんは口を押えてた手を開放して、私に抱きついてきた。




京「・・・おめでとうっ!」

美都「・・・ありがと。」





京ちゃんは専門学校に入った時からの友達だけど、私の『目』のことを理解してくれた上で友達になってくれた。

夜、一緒に遊んだりはできないけど、学校にいる間はいつも一緒にいる。






京「じゃあ、気合入れてスワンにしちゃう?」

美都「えぇぇ、あれ、結構大変・・・。」

京「1個だけ作ろうよっ。先生に言って粉糖もらってくる!」




先生に粉糖をもらいに行ってしまった京ちゃん。

私はシュー生地を作りながら帰りを待った。




京「もらってきた!作ってもいいってさ!」

美都「・・・許可まで取ってきたの?仕方ないなぁ(笑)」





二人で一つずつ、スワン用にシュー生地を作って、オーブンに入れた。

膨らんでいくシュー生地をよそに、私たちはクリームを作っていく。




京「カスタードだけのほうが好きなんだけど・・・。」

美都「スワンなら生クリームのほうがきれいだよ?」

京「だよねー・・・。」

美都「土台にカスタードを塗って、上に生クリーム絞る?」

京「!!・・・それいい!」




後方にある机に行き、ノートに、絵として残していく。




京「高く絞る?」

美都「私は羽からちょっとはみ出てるくらいが好きだけど・・・。」

京「うーん・・・。」

美都「うーん・・・。」




悩んでるうちにシュー生地が焼きあがった。




京「・・・丸くなっちゃったね。」




焼きあがったシュー生地は丸かった。

希望としてはもうちょっと細長いほうがよかったけど・・・

まぁ、仕方ない。

次への反省に回すことにして、クリームの絞り方を決める。




美都「そこそこの高さに絞って、羽をちょっと上向きに・・・飛び発ちそうな感じでどう?」

京「いいね!それでいこう!」




シュー生地を冷ましてから、クリームを絞り、粉糖を振りかけた。




京「わ・・かわいいっ。」

美都「うんうんっ。これ、商品にしたら・・・・見栄えはいいけど経費がかかるかな。」

京「手間暇賃だね。とりあえず先生に出してこよ。」

美都「そうだね。」





普通のシュークリームとスワンシューを持って先生のところに行く。




先生「あら、随分かわいらしいスワンだこと。」

美都「もうちょっと体を長くすることが次回の課題です。」

先生「そうね。でもこれはこれでいいよ?オッケー。」

美都「よっし!」

京「よっし!」





私と京ちゃんは持ち帰りボックスにシュークリームを入れた。

スワンシューが一つ、普通のシュークリームが三つだ。




京「今日、付き合おって行ってくるから、また今度、結果聞いてね・・?」

美都「うんっ。聞く聞く!がんばれっ!」





笑顔で手を振りながら帰っていった京ちゃん。




美都「私もスーパーに寄ってから帰ろ。」




ひっくり返さないように持ち帰りボックスを抱えて、私は学校を出た。




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