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真っ暗2。
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美都「リヒト。」
リヒト「・・・ゴヨウハ?」
美都「今、何時?」
リヒト「ゴゴ16ジデス。」
美都(16時ならまだ明るいはずなのに・・・。)
和室は電気もついていた。
なら光を失うことはない。
頭の中でいろいろ考えてると、私の体になにかかけられてることに気がついた。
感触からして・・
美都「・・・毛布?」
手探りで色々触ってると、山下さんの声が聞こえた。
山下「青柳さん?起きた?」
今日はコンタクトを入れてる。
この前病院で許可をもらって買った。
まだ要さんに見てもらってないから、どうみえてるのかわからないけど・・・。
美都「私、寝てました?」
そう聞くと、山下さんは和室に入ってきたようだ。
足音が近づいてくる。
山下「うん。さっきお茶持ってきたら寝てたから・・・電気消しといたんだけど・・・。」
美都「(それで見えなくなったのか・・・。)ありがとうございます。すみません、眠っちゃって・・・。」
私は立ち上がった。
手探りで毛布を畳んでいく。
美都「これ、ありがとうございました。」
山下「あぁ、畳んでくれてありがとう。」
声のする方に差し出した。
手元から毛布が無くなる感触を確認する。
美都(取ってくれたかな。)
足で鞄の位置を確認して、手に取る。
頭の中で出口の場所を探し、歩き始めた。
山下「?・・・佐々木、もう帰ってくると思うけど。」
美都「そうですか。すみません、待たせてもらって。」
私は和室からでた。
その時ちょうどドアが開いた音が聞こえた。
ガラガラっ・・・・
要「あ、美都。ごめん待たせて。」
美都「ううん、大丈夫。」
要「ちょっと待ってな。鍵取ってくる。」
美都「鍵は・・・もういい。」
要「え・・・?」
美都「あの、ちょっと話が・・・・。」
私が目のことを話そうとしたとき、山下さんの声が聞こえた。
山下「・・・別れ話?」
要「は!?」
美都「へ!?」
山下「いや、だって佐々木、彼女待たせたし。」
要「そんなことで!?・・・・・・あ、なんの話かわかった。山下、奥に行ってろ。和室使うから誰か来るまで出てくるなよ。」
山下「?・・・リョーカイ。」
一人の足音が遠のいたあと、私は要さんに抱きかかえられた。
要「よっと。」
美都「ひぁうっ!?」
スタスタと歩いていく方向は和室だ。
中で下ろされ、戸が閉まる音が聞こえた。
すー・・・パタン・・・。
要「で?どうしてそんなことに?」
美都「要さん、わかるの?」
要「わかるよ。どれだけ美都を見てると思ってんの。」
美都「実は・・・・・。」
私はさっきのことを要さんに話した。
うとうとと眠ってしまったこと。
多分、山下さんが好意で電気を消してくれたことを。
要「あー・・・それは仕方ないな。」
美都「そうなの。でも、私このままじゃ帰れないからここにいてもいい?」
要「それはいいよ。俺、あと1時間くらいで終わるし。一緒に帰ろうか。」
美都「うんっ。」
さっきと同じ場所に座ろうと思い、手探りで歩き始めた。
要「・・・なにしてんの?」
美都「さっきの場所に座ろうと思って。壁があるとこの角っこ・・・。」
要「あぁ、それならこっちだよ。」
手を引かれ、私はさっきの場所に座った。
美都「へへ。ありがと。」
要「ちゃんといい子で待ってろよ?・・あ、コンタクト、外せるなら外しときな。目が痛くなるよ。」
美都「はーい・・・・。」
私の頭を撫でて、要さんは出ていった。
シーンとする和室で、一人ぼーっと待つ。
美都「・・・せめてもうちょっと見えたらなー。」
ぼやっとでも見えるだけで全然違うのに・・・
そんなことを考えながら、私は暇すぎてまた眠りに落ちていった。
リヒト「・・・ゴヨウハ?」
美都「今、何時?」
リヒト「ゴゴ16ジデス。」
美都(16時ならまだ明るいはずなのに・・・。)
和室は電気もついていた。
なら光を失うことはない。
頭の中でいろいろ考えてると、私の体になにかかけられてることに気がついた。
感触からして・・
美都「・・・毛布?」
手探りで色々触ってると、山下さんの声が聞こえた。
山下「青柳さん?起きた?」
今日はコンタクトを入れてる。
この前病院で許可をもらって買った。
まだ要さんに見てもらってないから、どうみえてるのかわからないけど・・・。
美都「私、寝てました?」
そう聞くと、山下さんは和室に入ってきたようだ。
足音が近づいてくる。
山下「うん。さっきお茶持ってきたら寝てたから・・・電気消しといたんだけど・・・。」
美都「(それで見えなくなったのか・・・。)ありがとうございます。すみません、眠っちゃって・・・。」
私は立ち上がった。
手探りで毛布を畳んでいく。
美都「これ、ありがとうございました。」
山下「あぁ、畳んでくれてありがとう。」
声のする方に差し出した。
手元から毛布が無くなる感触を確認する。
美都(取ってくれたかな。)
足で鞄の位置を確認して、手に取る。
頭の中で出口の場所を探し、歩き始めた。
山下「?・・・佐々木、もう帰ってくると思うけど。」
美都「そうですか。すみません、待たせてもらって。」
私は和室からでた。
その時ちょうどドアが開いた音が聞こえた。
ガラガラっ・・・・
要「あ、美都。ごめん待たせて。」
美都「ううん、大丈夫。」
要「ちょっと待ってな。鍵取ってくる。」
美都「鍵は・・・もういい。」
要「え・・・?」
美都「あの、ちょっと話が・・・・。」
私が目のことを話そうとしたとき、山下さんの声が聞こえた。
山下「・・・別れ話?」
要「は!?」
美都「へ!?」
山下「いや、だって佐々木、彼女待たせたし。」
要「そんなことで!?・・・・・・あ、なんの話かわかった。山下、奥に行ってろ。和室使うから誰か来るまで出てくるなよ。」
山下「?・・・リョーカイ。」
一人の足音が遠のいたあと、私は要さんに抱きかかえられた。
要「よっと。」
美都「ひぁうっ!?」
スタスタと歩いていく方向は和室だ。
中で下ろされ、戸が閉まる音が聞こえた。
すー・・・パタン・・・。
要「で?どうしてそんなことに?」
美都「要さん、わかるの?」
要「わかるよ。どれだけ美都を見てると思ってんの。」
美都「実は・・・・・。」
私はさっきのことを要さんに話した。
うとうとと眠ってしまったこと。
多分、山下さんが好意で電気を消してくれたことを。
要「あー・・・それは仕方ないな。」
美都「そうなの。でも、私このままじゃ帰れないからここにいてもいい?」
要「それはいいよ。俺、あと1時間くらいで終わるし。一緒に帰ろうか。」
美都「うんっ。」
さっきと同じ場所に座ろうと思い、手探りで歩き始めた。
要「・・・なにしてんの?」
美都「さっきの場所に座ろうと思って。壁があるとこの角っこ・・・。」
要「あぁ、それならこっちだよ。」
手を引かれ、私はさっきの場所に座った。
美都「へへ。ありがと。」
要「ちゃんといい子で待ってろよ?・・あ、コンタクト、外せるなら外しときな。目が痛くなるよ。」
美都「はーい・・・・。」
私の頭を撫でて、要さんは出ていった。
シーンとする和室で、一人ぼーっと待つ。
美都「・・・せめてもうちょっと見えたらなー。」
ぼやっとでも見えるだけで全然違うのに・・・
そんなことを考えながら、私は暇すぎてまた眠りに落ちていった。
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