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スーパーヒーロー。

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優弥「スーパーヒーローが好きなのか?太陽。」

太陽「うんっ!ショーにいってみたい!」

航平「ショー?」

宏斗「あー・・大型のショッピングセンターとかでやってるやつだろ?土日になったらすっげぇ人じゃん。」

優弥「行ったことないのか?」

太陽「あるけど・・・みえなかった。」






ひなたの体格じゃ肩車は厳しい。

かといって抱っこも無理だろう。





優弥「・・・今度、にーちゃんと行くか?」

翔馬「!?」

宏斗「!?」

航平「!?」

太陽「いく!いきたい!」

優弥「じゃあ、あとでひなたに聞いてみるな。」




チャーハンを持って来たひなたに俺は聞く。




ひなた「お待たせしましたー。」

優弥「ひなた、今度の日曜ヒマ?」




ひなたは俺たちの前にチャーハンを置きながら答える。




ひなた「特に予定はないですけど・・・?」

優弥「今、太陽とスーパーヒーローのショー行く約束したんだよ。いいか?」

ひなた「!?・・こら太陽っ!」

太陽「!!」





ひなたの目線上から外れようと翔馬の背中に隠れた太陽。




優弥「俺、休みなんだよ。ひなたさえよければ太陽にショーを見せれる。肩車できるし。」

太陽「おねがいっ!」





かわいい目で懇願する太陽。

ひなたは負けたのか、折れてくれた。





ひなた「・・・お願いします。」

太陽「!!・・・やったぁ!」

優弥「よかったな、太陽。」

ひなた「明日からちゃんと保育園行ってよ?ハルに支払ってもらってるんだから。」





そう太陽に言って、ひなたは厨房のほうに行った。




翔馬「・・・『ハル』?」

宏斗「誰だ?」

航平「男?女?」

優弥「太陽、『ハル』って誰だ?」




わからんことは太陽に聞く。




太陽「?・・・ほいくえんのおにもつ、かってくれたひとー。」

優弥「保育園の荷物?」

翔馬「『彼氏』じゃないハズだし・・・まぁ、大丈夫じゃない?」

優弥「まぁ・・・。」





俺たちはチャーハンを食べ進めた。

じーっとみる太陽の口にも時々放り込みながら完食し、普通に店を出ることができた。





翔馬「おぉ、久しぶりだな。真面目に昼休憩取れたの。」

宏斗「だな。」

航平「平和が一番っ。」

優弥「太陽、これ、ひなたに渡しといて。」




俺の連絡先を書いた紙を太陽に渡した。



太陽「?」

優弥「それがないと日曜日にショーいけないからな?」

太陽「!!・・・わたす!」

優弥「頼んだぞ。」




無事に渡してくれることを祈りながら俺は署に戻った。









その日の夜・・・





宏斗「優弥ー、トレーニング行かね?」

優弥「行く行くー。」




宏斗に誘われてトレーニングルームに向かう。

・・・っと、その前にケータイを見た。

1件のメールが来てる。




優弥(なんだ?)




ダイレクトメールかと思いながら開くと・・・ひなたからだった。




『日曜日、誘っていただきありがとうございます。せっかく誘ってもらったんですけど・・・・・・』

優弥(嘘・・・断られる・・・?)

『お断りするって太陽にいったらギャン泣きされました・・・。すみませんがよろしくお願いします。ひなた』

優弥(え?おっけーってこと・・・だよな?)




ケータイを引き出しにしまい、俺はトレーニングルームに向かった。

緩む顔を戻しながら。






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日曜日・・・






ひなたside・・・




ひなた「太陽?大人しくしててよ?優弥さんに迷惑かけないでよ?」

太陽「だいじょーぶっ。」

ひなた「優弥さんと約束してる時点で『大丈夫』じゃないよ・・・。」




せっかくのお休みを太陽に使ってもらうとか・・・申し訳なさ過ぎだ。





ひなた「今日のお礼・・・これくらいしか用意できなかったけど・・・。」




小さい紙袋に入れてきたクッキー。

昨日の夜、太陽と一緒に作ったのだ。




太陽「くっきー、にーちゃんとたべる?」

ひなた「!・・・おにいちゃんに『今日はありがとう』って言って渡すんだよ?できる?」

太陽「できる!」



そんな話をしてる間に、私は優弥さんの姿を見つけた。

彼も私たちに気がついたのか、手を振りながら駆けてくる。




優弥「悪いっ、待たせて・・・。」

ひなた「いえ、すみません、せっかくのお休みなのに・・・。」

優弥「全然?休みの日でもトレーニングしかしてないし(笑)・・・太陽、おはよ。」

太陽「おはよっ!にーちゃん!」

優弥「ショーはもうすぐだっけ?」




昨日調べた『ショーのスケジュール』をケータイで確認する。



ひなた「そう・・・ですね。あと30分くらいで始まりそうです。」

優弥「なら急ぐか。太陽、行くぞ!」

太陽「うんっ!」





太陽の手を引いて歩き出した優弥さん。

私はその後ろをついて行った。






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