お見合い相手はお医者さん!ゆっくり触れる指先は私を狂わせる。

すずなり。

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お見合いは続行2。

3日後・・・




所長「千冬ちゃんっ・・次の家に行く前に一軒寄れる!?」

千冬「多分間に合います・・・!」




同じ仕事仲間の人がこの数日、風邪で二人休んでしまい、私と所長が対応に追われていた。



千冬(笹倉さんに連絡取りたいのに取れない・・・!)



次の家の準備を進めながらも、頭の中は笹倉さんでいっぱいだ。



所長「消耗品はケチらずに使って!今は経費より時間が優先よ!」

千冬「はいっ。」




私は必要なものを車に詰め込み、会社を出た。




ーーーーーーーーーーーーーーーーー





千冬「ありがとうございました。またお願いいたします。」





今日、回らなきゃ行けないところを全て回り終わった。

会社に戻って片付けやら報告書をまとまていると、もう夜の10時を回ってしまってる。





千冬「もうこんな時間・・・。」

所長「千冬ちゃん、あとは明日にしましょうか・・・。」

千冬「ですね・・・。」




区切りのいいところまで仕事をし、私は会社を出た。




千冬「お先・・・です・・・。」

所長「千冬ちゃんまで倒れないでね・・・。」

千冬「頑張ります・・・。」




疲れをため込むことは貧血持ちにとっては大敵だ。




千冬「早く帰って・・・お風呂で温まって・・・寝よ。」




そう思いながら駅に向かって歩いてると、私に向かってクラクションを鳴らす車が現れた。




千冬「?・・・・笹倉さん?」




運転席から手を振ってる彼の姿が見えた。

私は車に駆け寄る。

すると彼は、助手席側の窓を開けてくれた。




千冬「どうしたんですか?」

秋也「連絡来ないから見に来た。・・・仕事忙しいのか?」

千冬「ちょっと人員的なトラブルで・・・。」

秋也「乗って?家まで送るし。」





そう言って助手席のドアを開けてくれた。




千冬「すみません・・・。助かります。」




私は車に乗り込んだ。

ドアを閉めると、車は走り出す。




秋也「連絡来ないからフラれたのかと思ったよ。」

千冬「いや、連絡したかったんですけど夜は遅いし、朝は早いしで・・・なかなか・・・。」

秋也「メールでもよかったのに。」

千冬「せっかくなら会ってお話したいので・・・でも時間が作れなくて連絡できなかったんですよー・・。って、どうしてあそこに笹倉さんが?」





会社から駅までは1本道だけど、私がいつ通るかなんてわからないはず・・・。





秋也「俺も仕事帰り。会えたらいいなーって思って寄ったらちょうど出てきたんだよ。」

千冬「あ、そうだったんですか。」

秋也「そ。・・・で、返事は?決まった?」

千冬「・・・決まったんですけど・・・今、言うんですか?」

秋也「前向きな返事なら今聞きたい。」

千冬「せっかくなら・・・時間作ってゆっくりお話したかったんですけど・・。」





『前向きな返事なら今聞きたい』




仕方なく私は運転してる笹倉さんを見つめながら話をすることにした。




千冬「笹倉さんは・・・私にはもったいないと思います。」

秋也「・・・まさかの『後ろ向きな返事』?」





笹倉さんの言葉なんてお構いなしに私は続ける。



千冬「どうみてもかっこよくて・・・優しくて・・・私にはもったいない。・・・だから・・・釣り合うようにがんばりたいと思うので、よろしくお願いしていいですか?」




そう聞くと、笹倉さんは走らせていた車を路肩にとめた。




秋也「・・・ほんとに?いいの?」

千冬「?・・・自信満々に言ってたじゃないですか。」

秋也「言ったけど・・・確証はないし・・・。」

千冬「・・・『お見合いの続き』、よろしくお願いします。」

秋也「こちらこそ。・・・あー・・なんかいいな、嬉しい。」





また車を走らせ始める笹倉さん。

私は前に見える景色を見つめていた。




秋也「今度休みいつ?どっか行こうよ。」

千冬「休みは・・しばらくわかんないです・・・ね。」





大きなあくびが出てしまい、言葉が詰まった。




秋也「眠そう。疲れてない?体調悪くなるぞ?」

千冬「あと数日で乗り切れるんで・・・。」



風邪で休んでる人たちはもうすぐ回復すると思うし、あと何日かだと思うとなんとか乗り切れそうだ。




秋也「・・・心配だけどな。」

千冬「ふふ。前も何回かあったんですよ。だから大丈夫。」

秋也「無理はしないこと。なんかあったら連絡して?」

千冬「はい・・・。」




心地よい温度の車内は、私を眠りに誘ってくる。

定期的に響く振動も例外じゃない。




千冬(ちゃんと・・・起きとかないと・・・。)




重くなってくる瞼と戦いながら、私は笹倉さんと話を続けた。







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