30 / 67
タイピン作り。
しおりを挟む
お小遣い日・・・
お父さん「鈴、家のことをいつもしてくれてありがとう。最近は料理の腕も上がったね。」
鈴「えへへっ。」
お父さん「今月のお小遣い兼お給料だよ。無駄遣いしないようにね?」
鈴「ありがとうっ。」
私は封筒に入ったお小遣いを受け取った。
その場で開けて、いくら入ってるか確認する。
鈴「!!・・・5000円!」
お父さん「・・・欲しいものがあるだろう?それで足りる?」
鈴「足りる!ありがとう!」
私は2階に駆け上がった。
鞄に入れてある財布を取り出して、今もらったお金を一緒に入れた。
鈴「ちょっと出掛けてきまぁす!」
お父さん「遅くならないようにねー。」
鈴「はーい!」
家を飛び出した私は、急ぎ足でおじいさんのお店に向かった。
鈴「作れる・・・!やっと作れる!」
わくわくしながら私はお店のドアを開けた。
カランカラン・・・
店主「おぉ、鈴ちゃん、いらっしゃい。」
鈴「こんにちは、おじいさん!タイピン、作りに来ました!」
店主「早かったねぇ。・・・じゃあどれにするか選ぼうか。」
鈴「はいっ。」
私は翔平お兄ちゃんに似合いそうな宝石、恭吾お兄ちゃんに似合いそうな宝石、お父さんに似合いそうな宝石を選んだ。
店主「選んだかな?じゃあ、この石を埋め込むために穴を開けるよ?」
おじいさんは工具を持ってきてくれた。
削ったあとにでる粉が目に入らないように、透明な眼鏡をつける。
店主「ここをこう・・・宝石の大きさに合わせて削ってごらん?あ、深さも気を付けてね。」
私は慎重に工具を使って削った。
ゆっくりゆっくり時間をかけて・・・。
鈴「ふー・・・。」
なんとか一つ目を削り終わって顔を上げると、もう外の景色がオレンジ色にかがやいていた。
どうみても夕方だ。
鈴「あっ。もう帰らなきゃ・・・。」
店主「続きはまた今度したらいいよ。いつきてもいいし。」
鈴「・・・じゃあ、毎日朝に勉強終わらせるから、お昼から来ます!」
店主「ははっ。わかったよ。待ってるから気をつけて帰るんだよ?」
鈴「はいっ。」
私は使った道具をおじいさんに返した。
おじいさんは空いてる箱を持ってきてくれ、私の選んだ宝石たちとタイピンを一緒に箱にいれた。
店主「これでいつ来ても続きができる。」
鈴「ありがとうっ、じゃあまた明日!」
私はお店をでて、家に向かって歩き始めた。
鈴「へへー、誕生日までに出来上がるように頑張らないと・・!」
お兄ちゃんの誕生日までの日にちを指折りで数えてみた。
鈴「翔平お兄ちゃんと恭吾お兄ちゃんは1週間違いだから・・・間の日かな?・・・あっ、ケーキ!」
私がお兄ちゃんたちのもとに来たときにケーキを用意してもらった。
みんなで食べたケーキは・・・とてもおいしかった。
お兄ちゃんたちの誕生日にもケーキが必要だ・・!
鈴「買う・・のかな?お父さんに聞いてみたほうがいい?」
ぶつぶつ言いながら歩いてると、前に知ってる人いることに気がついた。
横断歩道で信号が青になるのを待ってる。
黒い髪の毛。
高い背。
長い手足。
後ろ手に頭を掻くしぐさは・・・
鈴「・・直哉お兄ちゃん?」
私の言葉にその人は振り返った。
直哉「お?鈴。なにやってんだ?」
鈴「やっぱり直哉お兄ちゃんだった。」
私はお兄ちゃんのもとにかけていった。
一緒に信号が青になるのを待つ。
直哉「どっかの帰りか?」
鈴「うん。ショッピング?の帰りー。」
直哉「・・・欲しいものは買えたのか?」
鈴「うんっ。今日もらったお小遣いでいけたっ。」
直哉「そっか。よかったなー。」
信号が青になり、私たちは歩き始めた。
鈴「直哉お兄ちゃんは?今からどこかに行くの?」
直哉「あー・・もうすぐ翔平たちの誕生日なの知ってるか?」
鈴「うん。お父さんに聞いた。」
直哉「だから誕プレ探し。」
鈴「直哉お兄ちゃんも何かあげるの?」
直哉「毎年お互いにな。・・・今年は何にすっかなー。・・・鈴は?なんかするのか?」
鈴「えっ・・!?いや・・その・・・。」
ここでいうべきなのか・・・私にはわからない・・・。
鈴「・・・ないしょ?」
直哉「ははっ。そうか用意してんだな。」
直哉お兄ちゃんは私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
鈴「・・・お兄ちゃんたちにはないしょだからね?」
直哉「うんうん。わかってる。・・・あ、もしかしてこの前のバイトも?」
鈴「・・・・はい。」
直哉「・・幸せ者だな、あいつら。」
鈴「そういえば・・直哉お兄ちゃんは兄弟は?」
直哉「俺?一人っ子。」
鈴「そうなんだ。」
直哉「だから恭吾と鈴は俺の兄妹みたいな感じがしてさ。俺、すっげぇ幸せ。」
前を見ながら清々しい笑顔でいう直哉お兄ちゃんを私は見上げて見ていた。
屈託のない笑顔。
翔平お兄ちゃんより少し幼く見えるのはその笑顔のせい・・?
直哉「ん?どした?」
鈴「なっ・・なんでもないっ。」
私はそのあと直哉お兄ちゃんと別れ、家に戻った。
お父さん「鈴、家のことをいつもしてくれてありがとう。最近は料理の腕も上がったね。」
鈴「えへへっ。」
お父さん「今月のお小遣い兼お給料だよ。無駄遣いしないようにね?」
鈴「ありがとうっ。」
私は封筒に入ったお小遣いを受け取った。
その場で開けて、いくら入ってるか確認する。
鈴「!!・・・5000円!」
お父さん「・・・欲しいものがあるだろう?それで足りる?」
鈴「足りる!ありがとう!」
私は2階に駆け上がった。
鞄に入れてある財布を取り出して、今もらったお金を一緒に入れた。
鈴「ちょっと出掛けてきまぁす!」
お父さん「遅くならないようにねー。」
鈴「はーい!」
家を飛び出した私は、急ぎ足でおじいさんのお店に向かった。
鈴「作れる・・・!やっと作れる!」
わくわくしながら私はお店のドアを開けた。
カランカラン・・・
店主「おぉ、鈴ちゃん、いらっしゃい。」
鈴「こんにちは、おじいさん!タイピン、作りに来ました!」
店主「早かったねぇ。・・・じゃあどれにするか選ぼうか。」
鈴「はいっ。」
私は翔平お兄ちゃんに似合いそうな宝石、恭吾お兄ちゃんに似合いそうな宝石、お父さんに似合いそうな宝石を選んだ。
店主「選んだかな?じゃあ、この石を埋め込むために穴を開けるよ?」
おじいさんは工具を持ってきてくれた。
削ったあとにでる粉が目に入らないように、透明な眼鏡をつける。
店主「ここをこう・・・宝石の大きさに合わせて削ってごらん?あ、深さも気を付けてね。」
私は慎重に工具を使って削った。
ゆっくりゆっくり時間をかけて・・・。
鈴「ふー・・・。」
なんとか一つ目を削り終わって顔を上げると、もう外の景色がオレンジ色にかがやいていた。
どうみても夕方だ。
鈴「あっ。もう帰らなきゃ・・・。」
店主「続きはまた今度したらいいよ。いつきてもいいし。」
鈴「・・・じゃあ、毎日朝に勉強終わらせるから、お昼から来ます!」
店主「ははっ。わかったよ。待ってるから気をつけて帰るんだよ?」
鈴「はいっ。」
私は使った道具をおじいさんに返した。
おじいさんは空いてる箱を持ってきてくれ、私の選んだ宝石たちとタイピンを一緒に箱にいれた。
店主「これでいつ来ても続きができる。」
鈴「ありがとうっ、じゃあまた明日!」
私はお店をでて、家に向かって歩き始めた。
鈴「へへー、誕生日までに出来上がるように頑張らないと・・!」
お兄ちゃんの誕生日までの日にちを指折りで数えてみた。
鈴「翔平お兄ちゃんと恭吾お兄ちゃんは1週間違いだから・・・間の日かな?・・・あっ、ケーキ!」
私がお兄ちゃんたちのもとに来たときにケーキを用意してもらった。
みんなで食べたケーキは・・・とてもおいしかった。
お兄ちゃんたちの誕生日にもケーキが必要だ・・!
鈴「買う・・のかな?お父さんに聞いてみたほうがいい?」
ぶつぶつ言いながら歩いてると、前に知ってる人いることに気がついた。
横断歩道で信号が青になるのを待ってる。
黒い髪の毛。
高い背。
長い手足。
後ろ手に頭を掻くしぐさは・・・
鈴「・・直哉お兄ちゃん?」
私の言葉にその人は振り返った。
直哉「お?鈴。なにやってんだ?」
鈴「やっぱり直哉お兄ちゃんだった。」
私はお兄ちゃんのもとにかけていった。
一緒に信号が青になるのを待つ。
直哉「どっかの帰りか?」
鈴「うん。ショッピング?の帰りー。」
直哉「・・・欲しいものは買えたのか?」
鈴「うんっ。今日もらったお小遣いでいけたっ。」
直哉「そっか。よかったなー。」
信号が青になり、私たちは歩き始めた。
鈴「直哉お兄ちゃんは?今からどこかに行くの?」
直哉「あー・・もうすぐ翔平たちの誕生日なの知ってるか?」
鈴「うん。お父さんに聞いた。」
直哉「だから誕プレ探し。」
鈴「直哉お兄ちゃんも何かあげるの?」
直哉「毎年お互いにな。・・・今年は何にすっかなー。・・・鈴は?なんかするのか?」
鈴「えっ・・!?いや・・その・・・。」
ここでいうべきなのか・・・私にはわからない・・・。
鈴「・・・ないしょ?」
直哉「ははっ。そうか用意してんだな。」
直哉お兄ちゃんは私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
鈴「・・・お兄ちゃんたちにはないしょだからね?」
直哉「うんうん。わかってる。・・・あ、もしかしてこの前のバイトも?」
鈴「・・・・はい。」
直哉「・・幸せ者だな、あいつら。」
鈴「そういえば・・直哉お兄ちゃんは兄弟は?」
直哉「俺?一人っ子。」
鈴「そうなんだ。」
直哉「だから恭吾と鈴は俺の兄妹みたいな感じがしてさ。俺、すっげぇ幸せ。」
前を見ながら清々しい笑顔でいう直哉お兄ちゃんを私は見上げて見ていた。
屈託のない笑顔。
翔平お兄ちゃんより少し幼く見えるのはその笑顔のせい・・?
直哉「ん?どした?」
鈴「なっ・・なんでもないっ。」
私はそのあと直哉お兄ちゃんと別れ、家に戻った。
45
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
白衣の下 第一章 悪魔的破天荒な医者と超真面目な女子大生の愛情物語り。先生無茶振りはやめてください‼️
高野マキ
ライト文芸
弟の主治医と女子大生の甘くて切ない愛情物語り。こんなに溺愛する相手にめぐり会う事は二度と無い。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる