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ちゃんと言わないと。
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あのうさぎのお店にあった置時計だった。
直哉「鈴、うさぎが好きだって言ってただろ?あの店を見つけたのはいいけど一人じゃ入れなくてさ・・・。同僚に頼んだんだよ。」
鈴「え?・・・この前一緒にいた人・・?」
直哉「あぁ。娘さんもうさぎが好きらしくてあの店によく行くって言ってたから・・・付き合ってもらった。」
かわいいうさぎの置時計。
その時計を隅々まで見ていると、指に引っかかるところがあった。
鈴「・・・ねじ?」
直哉「回してみ?」
鈴「う・・うん・・。」
カリカリ・・・カリカリ・・・
後ろにあったねじを回して手を離すと、音楽が流れてきた。
♪~・・・
鈴「!・・・この曲って・・。」
うさぎの置時計から流れてきた曲は、おじいさんのお店で聞いてた曲だった。
直哉「・・・好きだって言ってたろ?」
優しい笑顔。
私の事を好きって言ってくれてる顔だった。
鈴「あのね・・・お兄ちゃん・・・。」
直哉「うん?」
鈴「私、やきもちを焼いたの・・・。」
直哉「え・・・?」
もらったうさぎの時計を見つめながら、ゆっくり・・・話していく。
鈴「うさぎのお店で・・・きれいな女の人と一緒にいて・・・嫌だって思った。私が直哉お兄ちゃんの側にいたいって・・・。」
直哉「それって・・・。」
鈴「でもね、私、お兄ちゃんに『好き』って言う前に望くんに言わなきゃいけないことがあるの。だから・・・待っててくれる?」
お兄ちゃんは私の頭をこれでもかというくらい撫でまわした。
鈴「ちょ・・髪の毛が・・・っ。」
直哉「待つよ。もともとお前が高校卒業してから言うつもりだったんだし。いくらでも待つ。」
鈴「ありがとう。」
直哉お兄ちゃんはそのまま私を家まで送ってくれた。
鈴「時計、ありがと。」
直哉「どういたしまして。ちゃんと寝ろよ?」
鈴「うん・・・またね?」
直哉「おぅ。」
去って行く直哉お兄ちゃんの車を見送ってから、私は家に入った。
鈴「ただいまー。」
翔平「おかえり。直哉が探してたけど会えたか?」
鈴「うん。うさぎの時計もらったー。」
翔平「よかったな。ちゃんとお礼言ったか?」
鈴「言ったよー。」
翔平お兄ちゃんとリビングで話をしてると、恭吾お兄ちゃんも帰ってきた。
恭吾「ただいまー、鈴ーっ?」
鈴「なぁにーっ?」
恭吾お兄ちゃんに呼ばれて玄関のほうにいくと、お兄ちゃんが私に小さいビニール袋を差し出してきた。
鈴「?」
恭吾「これだろ?お前が欲しかったやつ。」
中を覗くと、うさぎのペンが入っていた。
鈴「!?・・・なんでわかったの!?」
恭吾「お前が何欲しいか見てたから。それでしっかり勉強しろ?」
鈴「勉強は大丈夫だよ・・・。ちゃんと2年生になれるし・・。」
私は2階に上がり、学校からメールで来た進級のお知らせをお兄ちゃんに見せた。
『朝比奈鈴。2年生への進級を認めます。四つ葉通信高校』
恭吾「おぉ。・・・進級できないときもあるのか?」
鈴「単位が取れなければ・・・かな?」
翔平「ま、この調子で2年生もがんばれ。」
鈴「うんっ。このペンでがんばるっ。」
私はリビングに戻って、置時計をペンを交互に見て喜んでいた。
鈴「ふふっ・・・へへっ・・・。」
翔平「よっぽど気に入ってんだな。」
恭吾「俺ももっと高いの買ってくればよかったかな。あの時計、直哉さんだろ?」
翔平「そうだけど・・・お前、ぬいぐるみ買ってたじゃん。あれ、高かったろ?」
恭吾「あぁ。2回払いにするかめっちゃ悩んだ。」
翔平「・・・そんなするのか?あれ。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
年は明け、日にちは過ぎ、私の誕生日が1週間後に迫ったある日・・・
『受験終わった。望』
鈴「受かったのかなぁ・・・?」
望くんから連絡が来た。
私は手帳を見て予定を確認し、返信する。
『お疲れ様。明後日はどう?鈴』
『大丈夫。前に会った公園に1時でいい?望』
『大丈夫だよー。1時に行くね?鈴』
望くんになって言おうか・・・。
望くんからの気持ちは嬉しかったけど、望くんをそんな風に見たことは無かったし、これからも・・・無いと思う。
鈴「・・・・・・。」
丸二日、悩むことになってしまった・・・。
直哉「鈴、うさぎが好きだって言ってただろ?あの店を見つけたのはいいけど一人じゃ入れなくてさ・・・。同僚に頼んだんだよ。」
鈴「え?・・・この前一緒にいた人・・?」
直哉「あぁ。娘さんもうさぎが好きらしくてあの店によく行くって言ってたから・・・付き合ってもらった。」
かわいいうさぎの置時計。
その時計を隅々まで見ていると、指に引っかかるところがあった。
鈴「・・・ねじ?」
直哉「回してみ?」
鈴「う・・うん・・。」
カリカリ・・・カリカリ・・・
後ろにあったねじを回して手を離すと、音楽が流れてきた。
♪~・・・
鈴「!・・・この曲って・・。」
うさぎの置時計から流れてきた曲は、おじいさんのお店で聞いてた曲だった。
直哉「・・・好きだって言ってたろ?」
優しい笑顔。
私の事を好きって言ってくれてる顔だった。
鈴「あのね・・・お兄ちゃん・・・。」
直哉「うん?」
鈴「私、やきもちを焼いたの・・・。」
直哉「え・・・?」
もらったうさぎの時計を見つめながら、ゆっくり・・・話していく。
鈴「うさぎのお店で・・・きれいな女の人と一緒にいて・・・嫌だって思った。私が直哉お兄ちゃんの側にいたいって・・・。」
直哉「それって・・・。」
鈴「でもね、私、お兄ちゃんに『好き』って言う前に望くんに言わなきゃいけないことがあるの。だから・・・待っててくれる?」
お兄ちゃんは私の頭をこれでもかというくらい撫でまわした。
鈴「ちょ・・髪の毛が・・・っ。」
直哉「待つよ。もともとお前が高校卒業してから言うつもりだったんだし。いくらでも待つ。」
鈴「ありがとう。」
直哉お兄ちゃんはそのまま私を家まで送ってくれた。
鈴「時計、ありがと。」
直哉「どういたしまして。ちゃんと寝ろよ?」
鈴「うん・・・またね?」
直哉「おぅ。」
去って行く直哉お兄ちゃんの車を見送ってから、私は家に入った。
鈴「ただいまー。」
翔平「おかえり。直哉が探してたけど会えたか?」
鈴「うん。うさぎの時計もらったー。」
翔平「よかったな。ちゃんとお礼言ったか?」
鈴「言ったよー。」
翔平お兄ちゃんとリビングで話をしてると、恭吾お兄ちゃんも帰ってきた。
恭吾「ただいまー、鈴ーっ?」
鈴「なぁにーっ?」
恭吾お兄ちゃんに呼ばれて玄関のほうにいくと、お兄ちゃんが私に小さいビニール袋を差し出してきた。
鈴「?」
恭吾「これだろ?お前が欲しかったやつ。」
中を覗くと、うさぎのペンが入っていた。
鈴「!?・・・なんでわかったの!?」
恭吾「お前が何欲しいか見てたから。それでしっかり勉強しろ?」
鈴「勉強は大丈夫だよ・・・。ちゃんと2年生になれるし・・。」
私は2階に上がり、学校からメールで来た進級のお知らせをお兄ちゃんに見せた。
『朝比奈鈴。2年生への進級を認めます。四つ葉通信高校』
恭吾「おぉ。・・・進級できないときもあるのか?」
鈴「単位が取れなければ・・・かな?」
翔平「ま、この調子で2年生もがんばれ。」
鈴「うんっ。このペンでがんばるっ。」
私はリビングに戻って、置時計をペンを交互に見て喜んでいた。
鈴「ふふっ・・・へへっ・・・。」
翔平「よっぽど気に入ってんだな。」
恭吾「俺ももっと高いの買ってくればよかったかな。あの時計、直哉さんだろ?」
翔平「そうだけど・・・お前、ぬいぐるみ買ってたじゃん。あれ、高かったろ?」
恭吾「あぁ。2回払いにするかめっちゃ悩んだ。」
翔平「・・・そんなするのか?あれ。」
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年は明け、日にちは過ぎ、私の誕生日が1週間後に迫ったある日・・・
『受験終わった。望』
鈴「受かったのかなぁ・・・?」
望くんから連絡が来た。
私は手帳を見て予定を確認し、返信する。
『お疲れ様。明後日はどう?鈴』
『大丈夫。前に会った公園に1時でいい?望』
『大丈夫だよー。1時に行くね?鈴』
望くんになって言おうか・・・。
望くんからの気持ちは嬉しかったけど、望くんをそんな風に見たことは無かったし、これからも・・・無いと思う。
鈴「・・・・・・。」
丸二日、悩むことになってしまった・・・。
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