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第5話
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どう考えても彼との結婚への道は閉ざされた。正直メンタルはあまり強くはないのでかなり辛いです。
彼の人間性の深い部分も全然分かってなくて、私は心の中で彼と復縁してもいいかなと浅はかな考えをしていたのが悔しい。
私の気持ちはモヤモヤし始めて、彼に対して不信感というか冷めてきて同時に怒りが湧き上がってくる。
なにが本気で愛してる、君を諦めきれない、僕の奥さんになってくださいだ。
好きなアピールと駆け引きを自然にやってきてストーカーのように毎日会いに来て、褒めちぎってよくも私の心を弄んでくれたな。
結局のところ自分は裏切られて彼は口先だけで最低な男じゃないか。
私の知らないところで不倫して子供まで作って……。凄く悲しかった。好きになっていたのに。
この気持ちをなかった事にしてくれるなら何でもするという思いになりました。
「それで私に何を伝えたいの?」
「僕達は結婚式を挙げたいと思っている。君も参加して僕達のことを祝福してほしい」
「は?」
「実は僕もフローレンスも親から勘当されてね」
「そうなんだ……」
私は驚いてしまってそんな風にしか言えなかった。
それに加えてフローレンスには旦那さんとの間にも小さい子供がいて、養育費を払うことにもなったらしい。子供の親権は言うまでもなく旦那さん側である。
「僕とフローレンスは旦那さんに慰謝料も毎月払うことになってお金もないんだ……」
「だから?」
「フローレンスのお腹には新しい命も芽生えている。それなのに栄養のある物も食べさせてあげられない…」
こいつが何が言いたいのか分かって来たぞ。
「シャーロットにはお金を貸してほしい!」
「シャーロットさんお願いします!」
フローレンスも頭を下げて私にお金を恵んでほしいと言う。二人のクズっぷりが半端ない。
この二人の頭はおかしい?そもそも不倫相手を無責任に妊娠させて離婚になるくらいだから二人の頭がいかれてるのは納得できるか……。
ここで私はハッとする。
「マックス! あなた私にお金を借りるためだけに、今まで毎日しつこく復縁を迫って口説いてきたの?」
「それは違うよ」
「何が違うの!」
「その時はまだフローレンスの妊娠は分かってなかったんだ」
「そうです。私の妊娠が判明したのはつい最近のことなんです」
「黙れ馬鹿者! そんなことはどうでもいいんだよ!」
シャーロットは呆れて怒鳴り声を上げて席を立ったが体にしがみつく二人。
「待ってくれ! 愛してるよシャーロット!」
「シャーロットさん! 私も愛しています!」
何で初対面の私にフローレンスまで私を愛しているというのだろう?
「フローレンスさん! あなたにそんなことを言われる筋合いはないですよ! もちろんマックスあなたにもね!」
「いいえ、シャーロットさんあなたを愛しています」
「ふざけたこと言わないでちょうだい!」
「私達家賃も払えなくて……一緒に3人で暮らしましょう! 暮らしてください! お願いします!」
「僕達を助けてくれシャーロット! 一緒に住もう!」
バチンッ!
私は二人の頬に平手打ちを食らわす。
現実は甘くない。二人が結婚して不幸になるのは勝手にしたらいいけど、私まで巻き込むのは勘弁願いたいです。
恋愛に行く前に二人は大事なことが欠けていて、思いっきり痛い目に合うまで分からないような二人にはとことん地獄に落ちてほしいと思いました。
彼の人間性の深い部分も全然分かってなくて、私は心の中で彼と復縁してもいいかなと浅はかな考えをしていたのが悔しい。
私の気持ちはモヤモヤし始めて、彼に対して不信感というか冷めてきて同時に怒りが湧き上がってくる。
なにが本気で愛してる、君を諦めきれない、僕の奥さんになってくださいだ。
好きなアピールと駆け引きを自然にやってきてストーカーのように毎日会いに来て、褒めちぎってよくも私の心を弄んでくれたな。
結局のところ自分は裏切られて彼は口先だけで最低な男じゃないか。
私の知らないところで不倫して子供まで作って……。凄く悲しかった。好きになっていたのに。
この気持ちをなかった事にしてくれるなら何でもするという思いになりました。
「それで私に何を伝えたいの?」
「僕達は結婚式を挙げたいと思っている。君も参加して僕達のことを祝福してほしい」
「は?」
「実は僕もフローレンスも親から勘当されてね」
「そうなんだ……」
私は驚いてしまってそんな風にしか言えなかった。
それに加えてフローレンスには旦那さんとの間にも小さい子供がいて、養育費を払うことにもなったらしい。子供の親権は言うまでもなく旦那さん側である。
「僕とフローレンスは旦那さんに慰謝料も毎月払うことになってお金もないんだ……」
「だから?」
「フローレンスのお腹には新しい命も芽生えている。それなのに栄養のある物も食べさせてあげられない…」
こいつが何が言いたいのか分かって来たぞ。
「シャーロットにはお金を貸してほしい!」
「シャーロットさんお願いします!」
フローレンスも頭を下げて私にお金を恵んでほしいと言う。二人のクズっぷりが半端ない。
この二人の頭はおかしい?そもそも不倫相手を無責任に妊娠させて離婚になるくらいだから二人の頭がいかれてるのは納得できるか……。
ここで私はハッとする。
「マックス! あなた私にお金を借りるためだけに、今まで毎日しつこく復縁を迫って口説いてきたの?」
「それは違うよ」
「何が違うの!」
「その時はまだフローレンスの妊娠は分かってなかったんだ」
「そうです。私の妊娠が判明したのはつい最近のことなんです」
「黙れ馬鹿者! そんなことはどうでもいいんだよ!」
シャーロットは呆れて怒鳴り声を上げて席を立ったが体にしがみつく二人。
「待ってくれ! 愛してるよシャーロット!」
「シャーロットさん! 私も愛しています!」
何で初対面の私にフローレンスまで私を愛しているというのだろう?
「フローレンスさん! あなたにそんなことを言われる筋合いはないですよ! もちろんマックスあなたにもね!」
「いいえ、シャーロットさんあなたを愛しています」
「ふざけたこと言わないでちょうだい!」
「私達家賃も払えなくて……一緒に3人で暮らしましょう! 暮らしてください! お願いします!」
「僕達を助けてくれシャーロット! 一緒に住もう!」
バチンッ!
私は二人の頬に平手打ちを食らわす。
現実は甘くない。二人が結婚して不幸になるのは勝手にしたらいいけど、私まで巻き込むのは勘弁願いたいです。
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