浮気相手に捨てられた皇太子殿下が鬼になる!制裁に協力すると仲間になりました〜やり直したい?でも婚約破棄は決定です

佐藤 美奈

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第五話

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アンナ令嬢は抜け目がなくずる賢い性格でした。本当はロベルト殿下の方から別れ話を持ち出すのを持っていたのです。

ところがいつまで経っても言ってこない。それで先手を打ってロベルト殿下に別れを切り出した。

ロベルト殿下は尋常でなく怒り狂う。最近のアンナ令嬢は自分に冷たい態度で不満を持っていたのもあるのに急に別れ話をされたのだ。

「なんで突然別れるとか言うんだアンナ!」
「私には好きな人ができたからです」
「よくそんなことが言えるな。前から男がいるのは分かってる」

アンナ令嬢はロベルト殿下のことを間抜けだと思い胸の内では完全に舐めていて、自分が疑われることは一切ないと思っていた。

それなのに自分が頭の回転が鈍いと思っていた男に、自分に別の恋人がいるという予想だにしないことを指摘されて驚いた顔をする。

「私はアンナが他の男と交際していても問題ない。私もマリアと婚約してるからな」

そう言われればアンナ令嬢は仕方ないとそのままロベルト殿下との関係を続けたのでした。

最初のきっかけは宮殿で行われた舞踏会で、アンナ令嬢と会話が盛り上がり仲良くなったという。その日に部屋に誘われて繋がりをもったと告白した。 

マリア令嬢はまずは落ち着いた態度でアンナ令嬢と話し合い、何をおいてもロベルト殿下との浮気を認めさせる事が重要だと考える。

ロベルト殿下も立場的に大変な事態になりたくないと打ち明けます。

「お父様やお母様に浮気を知られたら私は厳しい処分を下されるかもしれない」
「そうですね…そうなれば私も心苦しいです……」

マリア令嬢も真面目な顔でその言葉に同意した振りをしますが、とうにロベルト殿下に愛情はなくなり婚約破棄は心に固く誓っていました。
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