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第六話
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マリア令嬢にはやましい所がないので、別に陛下と皇后に知られて明るみに出されても関係ないと考えていました。
反対にマリア令嬢は、浮気を許してもらえると思い込んでいるロベルト殿下のことを、頭の中がお花畑のようなおめでたい人だなと怒りを通り越して呆れています。
「マリア? どうした?」
「…なんでもないです殿下」
「そうか?それならいいが…最近疲れてるんじゃないか?」
「ご心配おかけして申し訳ございません」
「マリアの体調が心配だ。しっかり体を休めて英気を養ってくれ」
「殿下ありがとうございます」
私が疲れているのはお前の浮気のせいだろうが! こんな最低な男と生涯を過ごすなんてあり得ない! そんなことを考えていたなんて口が裂けても言えなかった。
アンナ令嬢に罰を与えるまでは大切な味方ですからね。
マリア令嬢はロベルト殿下に浮気した理由も白状させました。
「マリアが忙しいと言って構ってくれなかった…」
「…他には?」
「学生の頃のようにたくさん遊んでもっとデートしたい…」
「それから……?」
「マリアと結婚して子供が産まれてもずっと恋人のような関係でいたいと私は考えている」
「はぁ……」
マリア令嬢は衝撃を受けて呆れていました。ロベルト殿下の言い訳を聞いていると今回の騒ぎが収まってから、また浮気しそうな感じがするとつくづく思う。
やはりロベルト殿下に踏ん切りをつける選択は正解だったようです。
数日後、マリア令嬢の元へとんでもない情報が舞い込んできました。
なんとロベルト殿下とアンナ令嬢がまだ繋がっていたのです。それを聞いたマリア令嬢は気持ちが極度に動揺する。
反対にマリア令嬢は、浮気を許してもらえると思い込んでいるロベルト殿下のことを、頭の中がお花畑のようなおめでたい人だなと怒りを通り越して呆れています。
「マリア? どうした?」
「…なんでもないです殿下」
「そうか?それならいいが…最近疲れてるんじゃないか?」
「ご心配おかけして申し訳ございません」
「マリアの体調が心配だ。しっかり体を休めて英気を養ってくれ」
「殿下ありがとうございます」
私が疲れているのはお前の浮気のせいだろうが! こんな最低な男と生涯を過ごすなんてあり得ない! そんなことを考えていたなんて口が裂けても言えなかった。
アンナ令嬢に罰を与えるまでは大切な味方ですからね。
マリア令嬢はロベルト殿下に浮気した理由も白状させました。
「マリアが忙しいと言って構ってくれなかった…」
「…他には?」
「学生の頃のようにたくさん遊んでもっとデートしたい…」
「それから……?」
「マリアと結婚して子供が産まれてもずっと恋人のような関係でいたいと私は考えている」
「はぁ……」
マリア令嬢は衝撃を受けて呆れていました。ロベルト殿下の言い訳を聞いていると今回の騒ぎが収まってから、また浮気しそうな感じがするとつくづく思う。
やはりロベルト殿下に踏ん切りをつける選択は正解だったようです。
数日後、マリア令嬢の元へとんでもない情報が舞い込んできました。
なんとロベルト殿下とアンナ令嬢がまだ繋がっていたのです。それを聞いたマリア令嬢は気持ちが極度に動揺する。
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