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第49話
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――アリーナとミレーユと王妃とカトリーヌは、お茶を飲みながらゆっくりした愉快な会話を交換していた。陛下は疲労し、別の部屋で身体を休めている。
ミレーユがカップをつまんで紅茶を口に含みながら思う。アリーナを攻撃したことによって余命1年という宣告を受けているのに、カトリーヌは意外に元気そうな顔で甘いお菓子を口に吸い込むように身体のなかへと入れていく。
「うふふふ、食欲旺盛なご様子で……カトリーヌさんは結構お元気そうですね」
明るい笑顔を見せながらミレーユが、心の中で思っていた言葉を口にする。先ほどまで落ち込んでいたのに、水を得た魚のように生き生きとしていますね?
しかしミレーユの本音は、カトリーヌの食い意地をこらしめたかった。アリーナの家の料理人の手作りのケーキやお菓子は、どれもミレーユの特にお気に入りなのです。それを遠慮することもなく黙々と食べ続けていれば、注意を要する必要があると思うのは当然のことだった。
「だってこのケーキ美味しいから……それに悩んでも仕方ないじゃありませんか?」
口いっぱいにチョコレートケーキを頬張っていたカトリーヌが、紅茶を一気に飲んで話しだした。実に美味しいお菓子がいっぱい食べられて満足そうに言う。
確かに少し前は、ぼんやり物思いに沈んでおりました。アリーナに敗れて大幅に寿命が減って、さらに愛していたレオナルドにキスを拒否されるという、彼女は何よりも耐えがたい屈辱を味わったのである。
でも終わったことで考え込んでいても仕方がないと思い、悩んだ末に出した結論であった。今は逆に開き直ったような気分になって、大好きなお菓子を食べられて幸せと感じていた。
「でもカトリーヌさん食べ過ぎよ?」
「それは悪かったわね。でも早い者勝ちではありませんか?」
ミレーユは僅かにきつい目をして、そう言って口を尖らせた。いくら何でもむさぼり食う様子は異様なものであった。美しい淑女として場を壊さないための最低限のマナーは守ってくださいね?
ところがカトリーヌは少々いきり立って早い者勝ちだと反論した。私にお菓子を制限しようとするのなら容赦いたしませんよ?刃のような鋭利な眼差しを向けて威嚇の気配を醸しだす。
「ちょっと二人とも落ち着いてください。まだお菓子はたくさんありますし、無くなればこれから作ってもらうように頼みますからね」
声を高くして強い視線を放ちあうミレーユとカトリーヌに、堪りかねたようにアリーナが声を上げた。彼女は冷静さを保ってなだめる役に回った。アリーナの鶴の一声でお菓子は新たに追加される方針となって、二人はすこぶる上機嫌でありがたく思っていた。
ミレーユがカップをつまんで紅茶を口に含みながら思う。アリーナを攻撃したことによって余命1年という宣告を受けているのに、カトリーヌは意外に元気そうな顔で甘いお菓子を口に吸い込むように身体のなかへと入れていく。
「うふふふ、食欲旺盛なご様子で……カトリーヌさんは結構お元気そうですね」
明るい笑顔を見せながらミレーユが、心の中で思っていた言葉を口にする。先ほどまで落ち込んでいたのに、水を得た魚のように生き生きとしていますね?
しかしミレーユの本音は、カトリーヌの食い意地をこらしめたかった。アリーナの家の料理人の手作りのケーキやお菓子は、どれもミレーユの特にお気に入りなのです。それを遠慮することもなく黙々と食べ続けていれば、注意を要する必要があると思うのは当然のことだった。
「だってこのケーキ美味しいから……それに悩んでも仕方ないじゃありませんか?」
口いっぱいにチョコレートケーキを頬張っていたカトリーヌが、紅茶を一気に飲んで話しだした。実に美味しいお菓子がいっぱい食べられて満足そうに言う。
確かに少し前は、ぼんやり物思いに沈んでおりました。アリーナに敗れて大幅に寿命が減って、さらに愛していたレオナルドにキスを拒否されるという、彼女は何よりも耐えがたい屈辱を味わったのである。
でも終わったことで考え込んでいても仕方がないと思い、悩んだ末に出した結論であった。今は逆に開き直ったような気分になって、大好きなお菓子を食べられて幸せと感じていた。
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「ちょっと二人とも落ち着いてください。まだお菓子はたくさんありますし、無くなればこれから作ってもらうように頼みますからね」
声を高くして強い視線を放ちあうミレーユとカトリーヌに、堪りかねたようにアリーナが声を上げた。彼女は冷静さを保ってなだめる役に回った。アリーナの鶴の一声でお菓子は新たに追加される方針となって、二人はすこぶる上機嫌でありがたく思っていた。
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