リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ レガシィ 31 キャンプサイト

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原生の森もかなり深く歩き着けば
そこには大きく見事な瀑布が
広がっていた。
滝壺は深く泳いだり魚を取るのにも
持って来いの場所だった。

瀑布には日の光が煌めいており
水しぶきで薄っすらと虹がかかる。

一行は滝が遠目に望める
木陰に陣地を敷き
今夜の野営地と洒落込む事にしたのだった。

『おーい、
今日はココにキャンプを張ろうや。
水浴びだって出来るし
眺めも最高だろう。
どーだ?。』

サレヒュトが全員へ声を掛ける。

『ココ素敵な場所ね。』

ティエナが呟く。

『ひゃーーっ!。
水遊びだーーーっ!。
レヴィア、レピ、ハピ、
泳ぎ行こーーーーーーっ!。』

『がぅーーーーーっ!!。』

『あーーっ!そんなに
引っ張らないでぇ~っ!。』

ミャウがシャツを脱ぎ捨てると
下にはしっかり水着を着込んでいる。
レヴィアとレピの腕を取り
走り出した。ドボーーーン!!。

『走ったら危ないのですわ。
もーまるで子供なのです。』

ハピが眉をしかめながらも
楽しげに着いて行く。

『おし、俺は釣りするぞ。
今晩のおかずを増やさねぇとな。
ティエナお前も来いよ。』

『ええ、マスとかアユなんか
いそうね。フフフ。』

サレヒュトがティエナを連れて
釣りの準備を始めた。

『俺はキャンプサイトの
準備をするよ。
レイラも夏も小さいのの面倒
見ててくれないか。

ネイは手伝ってくれ。』

慧人がθユニットのルームから
タープやらテントを取り出しながら
女子三人に声を掛けた。

『私はこう言うのあまりやった事が
無いんだ。
良かったら手伝わせてくれないか?。』

レイラはやっぱり慧人の側を
離れたくは無かった。
勿論お嬢様として育ってられた境遇では
キャンプの設営などした事も無い。
興味があったのは事実なのだが。
そして、ネイの顔色をそっと伺ってみる。

『そうしたら、
テーブル周りを手伝って下さいな。
キッチンの方は夏様も手伝って頂けますか?。
慧人様宜しいでしょうか?。』

ネイは顔色を伺っていたレイラを
邪険にする様な事はしなかった。
武士の情けと言うヤツだろう。
恋の争いは正々堂々と行くつもりの様だ。
自分から言い出せ無い夏の心情も
くむあたり、出来るメイド
或いは気配り姐御肌なのか。

『ネイがそう言うなら任せる。
レヴィア達はサレフが
気にしてくれるだろう。』

慧人も特に異論は無いようだ。

『レイラ様は
テーブルとその周りを
夏様はキッチン周りと水周りを
私はお昼の用意を始めます。』

『このテーブルを組めは良いのか。
なるほど、
脚が折り畳みになっているのだな。
ほう、これはコンパクトに
良く出来ている。』

レイラはキャンプ初心者とは思えぬ
手捌きでテーブルを組み立てている。

『レイラ様、なかなか素早いですね。
初めてにしては段取りがよろしいようで。』

その手捌きにネイも関心する。

『そうか?。
誰でも簡単に出来るようになっている
ようだが。』

『いえ、脚のところのアーム
きちんと外へ伸ばさないと
後で大変な事になるのですよ。』

『ああ、ココだな。
ここはしっかり外へこう
パチンとやって置かないとな。
しかし、この辺りは分かり易いと思のだが。』

『初めてはそこに気付かないものなのですよ。
そのせいでグシャッと。』

『ほう、なるほどな覚えて置こう。

しかし、夏殿は何を組み立てているのだ?。
物凄い事は分かるが…。』

レイラの言葉にネイが振り返る。

『な"っ!!。』

ネイは言葉を失い氷結した。

『お兄ちゃーーん!。
コレどうしよう、上手に出来ないよ。』

夏は遂に完成を諦める。
女の子座りで地べたへ、へたり込んだ。

『コンロと足場でコレを完成されるとは…。
むしろ凄い才能だと思うぞ。』

慧人はその素材をここまでに組み上げる
才能に驚いた。
腕組みをしながら納得するかのように
頷いている。

レイラとネイの驚く視線の先には
アントニオ=ガウディも度胆をぬく
夏制作の前衛的なオブジェが
完成していたのだった。
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