リュウのケイトウ

きでひら弓

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41合宿18風祭三人組

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学園が所有する
起動重機、兵機演習場
その第一演習場には、
休日返上で実機機動演習に
励む幾つかのチームの姿が有った。

『おい、
姫美採(きみどり)、
   お前C組に編入して来た、
真流(しんる)とか言う奴の
  シミュレーションデータ、
     確認したか?。』

深町 姫美採(ふかまち きみどり)
風祭 翔(かざまつり しょう)の
取巻きの一人。
彼女ともう一人、
紅 繽九(くれない ぴんく)
この二人は幼い頃より
風祭財閥の御曹司たる、
翔に付き従う為に
メイドに近い教育を受け
学友と言うよりは、
従者と言える
世話係りも兼ねた
存在なのだった。

『はい。
     当然、確認しております。
  その辺り
  全く以って、抜かりは
    ございません。』
角型プラチナフレームの
眼鏡の縁を少し摘むと、
キリッとさせた眉を寄せ、
半分バックに結い上げた
黒髪の  残る前髪を
首の動きで揺り上げ、
不敵に唇の端を釣り上げる
姫美採。

『お前、
あのデータを見て、
どう思った?。』
翔は訝しむ鋭い目付きで
慧人のシミュレーションデータを
見ての感想を客観視するべく、
姫美採に尋ねたのだ。

『私ごときの
意見でよろしいので?。
翔様の御感じになっている
事が事実の全てで
よろしいのかと。』
薄ら笑いが見えて来そうな
物言いを翔の意を肩透かし
する様に姫美採は自分の
意も挟まずそのままに、
返す。

『俺に対する
    お前の態度も今更、
   どうこうするつもりも無いが、
 "頭のキレる"姫美採に
   対して聞いてみたい
   質問として投げ掛けた
    訳なんだが?。』
話す口調も面倒そうに
改めて問いかける、翔。

『それでは、
    私目ごときの
           意見を一つ。
彼、真流 慧人は、
メンテナンス実習生として
編入して来たと聞いております。
だのにシミュレーションの
基本と応用過程で満点を
叩き出す実力。
この点数、
彼の頭脳から
叩き出された物なのか、
はたまた、
パイロットとしての
センスによって
出された物なのか、
その辺りが目下の
興味になっている
次第にございます。』
遂に坦々と自分の意見を
述べると目を閉じ
腕組みするかの如く
思案を巡らす姫美採。

『やはり、
   お前も奴、真流 慧人を
只者ではないと
   考えているんだな?。』
姫美採の考察を
自分の考えと照らし
同様の思惑に辿り着く物と 
答えに至る翔。

『それと………』

『ぁん?。
        まだ他に何か有るのか?。』

『私の思い過ごしならば
          良いのですが………
       応用過程終了までのタイム
              開始から5分。』

『早過ぎる。と言う事か?。』

『それもありますが……。』

『何だ?。』
勿体付けず早く結論を
発言しろと急かす翔。

『満点終了なので
     それなら最短で5分で
     終わるのも
  まあ、あり得る数字かと。
ならば
その続きをしているのでは
        ないでしょうか。
実践機動過程。
     しかしデータには
                   残っていない。
パイロットではないので、 
応用過程までしか
    行っていないと言う事なのか
或いは………。』  

『まさか、
  データが消去されていると?。』

『はい。
  その可能性も否定出来ません。』

『考え過ぎじゃないのか?。』

『そうかもしれません。』
     (もしも、
        真流 慧人の能力を
        隠蔽(いんぺい)する目的、
      或いは、
       カムイの性能を隠す為に
     閲覧されるとマズイと考え
        消去した…とするならば。)

『おい、
    手元が疎か……っ!
   なにっ!。』

あくまで、機動演習中。
無駄話と考え事で
意識を散漫にしているぞと
警告も込めて長刀にて
姫美採の手元に打ち込む
翔だったが、
あっさり受け止められてしまう。

『翔様、
     足元が疎か(おろそか)
      ですよ。』
長刀を弾き、
   そのまま脛(すね)を
狙って切り付ける。

『ふん。
    甘いな  どうだ……っ!

  なっ!  繽九(ぴんく)お前っ!

何時の間に廻り込み
       やがったっ!。』

今迄、
   完全に蚊帳の外扱いで
 簡単に受け流されていた
      紅 繽九。
その機体に廻り込まれ
急襲された事で、
存在のアピールを
意識せざるを得なくなる翔。

『翔さまぁ~。
   あたしには聞いて
     くれないんですのぉ?。』
繽九から不満の声が上がる。
頬を膨らませ拗ねる様に。

『お前に
      疑問を投げ掛けても
    明朗な答えを
      期待出来んのだ。
え、ぴんくよ。』
翔が姫美採と繽九の太刀筋を
あしらいながら、
不敵な微笑を浮かべつつ答える。  

『そんな事
      ありませんのぉ。
   あたしだって
      賢い答えくらい
   返して差し上げられますのぉ。』

もじもじするモーションが
見えて来る様な繽九の言葉に、

『ぴんく、
     お前が賢い答えだって?。
   笑わせる。
  栄養がお頭(おつむ)に
     足りて無いのに、
  どうやって答えを紡ぎ出すって
     言うんだ?。あ?。』

『お頭に足りて無いって
        どう言う意味ですのぉ?。

    それと、
      ひらがなであだ名みたいに
     呼ばないで下さいですのぉ。』

『皆まで言わせるのか?。

セクハラ野郎に
    仕立てる気だな。
       おい?。』

『も~~~ぅ。
     翔さまぁ
   また、あたしの胸の事を
   言っているのですのね。
何時も何時も、
   エッチな目であたしの
おっぱいばかり見てぇ。
翔様の
   ばか、変態、女の子の敵っ
                  なのですのっ!。』
紅 繽九
身長 162㎝
体重  52㎏
スリーサイズ
B 90 Hカップ
w 51
H 83
と言う  マニア向け
超絶ボディーの持ち主
なのだった。

   『バカやろぅ。
         お前が俺の目の前で
    ふるふるさせてんのが
          悪ぃんだろうがぁ~。』

『やっぱり見てましたのぉ。
       この変態っ!
   エッチ坊っちゃまっ
             なのですのぉっ!。』

『坊っちゃま
             ゆーーなっ!。』
    
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