リュウのケイトウ

きでひら弓

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65大会7ティタ参上

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『迩椰、
  何時もながら良い動きだ。

  今回は短刀二本装備にさせたが
 センスが素晴らしい。
簡単に攻略法を見出してしまう。』

『アレは次の試合まで
   取っておいたのか。

まあ、トキツヅル相手なら
使う迄も無いと言う事だな。』

『ええ、
やはりA組のアマツカゼを相手に
するなら其れなりに策を
用意して置きませんと。

今回の試合でネタバレしてしまう
訳にも行きませんしね。』

『なるほど、
   其れなら納得だ。

アレを使う迩椰機は
最早、猛り舞う獣の王だからな。

今回観られなかったのは残念だったが。』

慧人とミゥがディスプレイで
もう一度迩椰の動きを
確認して感想をもらす。

迩椰の操るカムイの動きは
此れ迄に無い軌道と素早さが
観る者を魅了する程の躍動を
現していて、徐々にファンの
ような物を作りつつ有ったのだった。

B組対C組の三試合目の
準備が整いつつある。

B組三番手
     池島 幸
C組三番手
     ティタ リハルミリニ

『迩椰が派手にやってくれちゃったから
私も頑張らないと
誰も観てくれ無いかもしれないわね。

でも、やり過ぎもマズイかしらね。』

ティタが試合開始のグリッドに
カムイを操作しながら
独り言を呟やく。

舌をペロッと出す様な
戯けた表情を浮かべ
相手機をモニター越しに
睨みつける。

開始のシグナルが
黄色から青に変わった。

開始直後、
挨拶代りにアサルトライフルを
放つティタ。

相手機トキツヅルは右旋回を
開始した直後、弾道を避ける
回避を一瞬だけ行い
70㎜機銃を掃射した。

ティタのカムイはその一瞬を
見逃さず左旋回で機銃掃射を
交わしながら相手機に接近。

相手機トキツヅルが長刀を抜き身
構える直前にティタ機カムイは
ウェポンベイ展開、
ドローイン ランチャーを放つ。

トキツヅルは長刀で 
スピードの乗らないロケット弾を
斜め上段より袈裟斬りに
叩き伏せた。

ロケット弾には煙幕効果を抑えた
掛煙硝(かけえんしょう)が仕込まれており
一瞬だけ目眩し(めくらまし)の
効果が発動する。

掛煙硝が無効化した刹那
ティタのカムイはトキツヅルの
目の前に出現、長刀抜き身
下段左斜め下より
逆袈裟に切り上げた。

トキツヅルは
腹部に斬撃を受けた事により
動きを止めた。

僅か3分の出来事であった。

『試合終了。
        勝者、C組 ティタ リハルミリニ。』

会場に歓声が上がる。

『ティタちゃん最高ーっ!。』

『ティタ様ーっ!
           素敵ですぅーっ!。』

『美の最強戦士
             ティタちゃーーん!。』

『おねぇ様と呼ばせて下さいっ!。』

『俺も袈裟斬りにしてくれーーっ!。』

鳴り止まぬ歓声の中
ティタ機がゆっくり会場外周を
一周する。

『慧人さーん
   ちゃんと観てていただけましたー?。

慧人さんの特訓のお陰で
  勝てました。ありがとうございます。』

VIP用の観戦ディスプレイに
自分の映像を映し
何故かVIP席の慧人の映像を
いとも簡単にコクピットの
ディスプレイに呼び出し
満面の笑みを浮かべ
手さえ振りながら
猛アピールするティタであった。

『ああ。
良く頑張ったな
勝利 おめでとう。』

(ティタ、俺の教えと言うより
    全部お前の作戦勝ちだ。)

笑顔でティタに賞賛を送る
慧人だったが
本当の作戦勝ちは
今この瞬間に成立した事に 
気が付くはずもなかったのである。
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