リュウのケイトウ

きでひら弓

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81ディソナンス2

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朝のホームルームで
慧人のみミゥからの呼び出しで
第三ハンガーの第三システム管理室へ
出向いていた。

『教官、
何か問題ですか?。』

慧人は特に慌てる事もなく
ミゥの発言を促す。

『ああ。
例の新兵器な、
風祭重工が嗅ぎ回ってるらしく
少々面倒な事になりそうで、
エルの方から学園内での
使用禁止を言い渡されたよ。』

『そうですか。

一応、今回以降
学園内で使用するつもりは
有りませんので
そこは大丈夫ですよ。』

『結果が完璧過ぎてな
何の痕跡も無かったのが
返って怪しまれてしまったのだよ。

晴天の霹靂を発射前に
チャフを誤魔化しに撃っただろ。
あれを本体だと思ってるらしくてな。
チャフも高性能の
生分解性を発揮して
痕跡がまるで無かったのが
連中を刺激してしまったんだな。

学園の本部に問い合わせが有ったり…
取り敢えずは収めたらしいが
完全に納得してはいないだろうと。』

『なるほど。
では晴天の霹靂は実戦では
活躍しそうですね。

しかし、風祭か…
何か仕掛けて来るでしょうね。』

『彼処(あそこ)も裏で色々と動く部署が
存在するから全く何もない筈は
有りえ無いだろう。

もしかしたら、
大掛かりな事を仕出かす可能性も
考えられるな。

用心に越した事は無い。

話しは変わるが
君は此処へ来て随分と砕けた
物言いになったよな。

もちろん悪い意味で言ってるんじゃ
無いぞ。』

『そうですね。
自分でも柔らかくなったと思いますよ。

此処での暮らしが
自分でも気に入っていますし
周りの人間とも円滑に
出来ていると感じます。

其れを言うなら
教官こそ丸くなったと思いますが?。

戦場では怒れる女豹の
呼名で恐れられていたし
自分も生きて戻れ無いんじゃないかと
思わせる程でしたのに。』

『あれは君が初陣の時の話しだろ。
最初から甘くしては
本当に生きて戻れなくなるからな。

しかし、女豹か…。
それは知らなんだ。』

『兵卒は元より
高級士官の間でも
教官の人気は高かったんですよ。

言い寄る男も沢山居たのでは
ないですか?。』

『ああ居たともさ。

私の素性も調べずプロポーズした
馬鹿者も居たくらいだ。

私が保留にすると
後日、周りより聞き知って
青ざめて謝りながら取り下げに
来よったがな。』

『傍流とは言え
王家の血筋の者に
プロポーズする強者が居るとは
教官の魅力も罪作りなものですね。

OKは考えなかったんですか?。』

『家柄もまずまずだし
高級士官だったが、
私より階級は下だったな。
見た目も其れなりに良かったぞ。

だが私がOKなどする筈が
無かろう。

先代より君を預かっていたのだぞ。

君は私の気持ちを分かっていないのか…。』

最後の一言は独り言のように
極めて小声で囁くミゥ。

『話が外れてしまいましたね。

此処での生活を引き続き
守る為にも風祭の動き、
目を光らせておきましょう。』

(話しを反らしたな。)

『ああ。
風祭如きに引っ掻き回されては
緋の幻龍機構騎士兵団の名折れだからな。

好きにはさせん。』
(何時も最後は有耶無耶にする。
全く此奴は、ホントに此奴は……。)

笑って過ごせる日常を守る為
不測の事態に備え
ミゥと慧人は思案する。

風祭の暗躍が災いの元凶に
なりつつある事実を
この時はまだ
はっきり確信する事は無いままに。
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