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高校一年生、桜川高等学校合唱部
5話「春祭り」
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土曜日。私はクローゼットを漁り、
ピンク色の着物を見つけた。
帯とかと共に、母に着付けてもらうと、母はにこりとして
「男友達といくの?もしかして葵くん?」
幼なじみの葵くんの名前を出してくるので、私は
「違いまーす。女の子です」と、
言った。着物を着て、草履を足につけながら、
夕方に私は家を出て行った。
春祭りの会場は、家から10分前後。
歌乃は電車でこないとか、大丈夫かな?
と思った。
電車だからラフな格好でくるかも?じゃ、着物わたしだけ?
なんかなーと思いつつ、集合場所の、たこ焼きやさんの前に立つ。
もうすっかり夜だった。一分ほどすると、
歌乃が走ってきた。
「ごめん、待った?」
お団子にゆった髪と、水色の着物は、とても綺麗だった。
「ううん、私も今来たとこ」
私はそう答えて、歌乃がいこ、という方へ
行った。「あ、鈴カステラかおー♪」
鈴カステラが大好きな私は、Lを買った。
凄い買ったね、と歌乃は驚きながら
「鈴カステラ好きなんだ。」と
言った。「うん、大好き。歌乃ちゃんもいる?」
すると歌乃はピクッとなって、ちょっと来て、と、
私を少し山を登った先のベンチへ連れて行った。
「どうしたの?歌乃ちゃん」
私が疑問系で言うと歌乃は、「ルアは、私キライ?」と
小さく言った。えっ...と私は思ったが、
ううん、大好きだよ!と答えた。
「でも、私が勝手に合唱部に入れちゃったし...
最近そっけないし」
と、歌乃はプルプル言った。
「そっけなくなんか」「そっけないよっ」歌乃は大声で叫ぶ。
「私、ルアとは友達だと思ってたけど、
ルア、最近私を、歌乃ちゃんって呼ぶ。」
と言った。「それって、アタシがキライだからでしょ?」と
こちらを振り向いた。
知らなかった歌乃の胸の内を聞いた。私は、
「それは...歌乃ちゃんが私がキライなんでしょ!
話しかけてもそっけないし...
無視するじゃない」
思わず溢れた涙を隠しながら、歌乃に大声で言う。
歌乃は驚いて「ごめん」と言った。
「私、今まで友達がいなくて、どんなときに話したらいいのか、
どんな事を話したらいいのかよく分からなくて」
と、こちらに謝ってきた。
そういうことなのか。と私は納得して、
「私も、ごめん。」と言った。
「じゃあ、歌乃は、私にそのまま話して。
そのまま。気を使わなくていいからそのまま話して」と言った
「そう?じゃあ、ルアって、おかしいね。」と言った。
「えっひどくない?」
「ほめ言葉だし、私が思ってたこと。
私、勝手に合唱部入れちゃったのに、
ルア全然怒んないし、私ルアに嫌われてると思ってたけど、ルアはアタシが嫌われてると思ってたみたいだし」
少し口を尖らせて歌乃はいった。
「初めは変な子だなあと思ってた。でも今は好き。ルアのこと。」
優しく笑いかけてくれる目の前の美少女に、私は抱きついた。
「どうしたの!?」
歌乃が驚いた顔でいうので、ベンチで歌乃を押し倒すようにハグをした。
「大好きの、仲直りのハグ」私な
言うので歌乃は、じゃ、私も。と私の背中に手を回して、
ギュッとハグをした。一分くらいそんなことをして、
私達は離れた。「はい、鈴カステラ、いる?」私が鈴カステラを
袋からポンと摘まんで、歌乃にあげようとする。
「いる。」
いる、というのに手を出さないので歌乃の口に突っ込んでやった。
「おいし」
「でしょお?」
鈴カステラは最強ですよ!と歌乃に笑いかけた。
「ルア、アタシカキ氷食べたい」
「私も食べたい。何味にする?」
「イチゴ味か、カルピス味で迷ってる」
「あるのか分からないけど、じゃ私が片方頼むから、半分こしたらどう?」
「じゃルアイチゴ頼んで。私カルピス超大好物なの。」
えへへ、と歌乃は笑う。
出会って少しの友達でも、今までずっとまあまあの距離だった友達より
仲良くなれるかもしれない。
カキ氷は冷えていたので二人ともキーンとしてた。
私は食べ歩きしながら歌乃に
「歌乃はなんのミュージカルに入りたいの?
やはり劇団守?」と問いかけた。
「急に何」と、歌乃はカキ氷をすくってた手を止めて、
「劇団宇宙」と小さく呟いた。
「えー!劇団宇宙!?」
「ダメなの?」「ううん、私も劇団宇宙に入りたかったの!?」
「ホント?!」「うん」
「二人でなれるといいね、劇団宇宙。」
優しく微笑んだクールな美少女は、
何かを思い出した。
「そういえば、劇団宇宙は、一年と、三年生のみ
はいる試験を受けれたよね。一年の最後に。」
「じゃ、受けてみる?」ニヤリと
笑う私達は、スマホを取り出し、一年生の最後の、オーディションを
予約した。
つづく
ピンク色の着物を見つけた。
帯とかと共に、母に着付けてもらうと、母はにこりとして
「男友達といくの?もしかして葵くん?」
幼なじみの葵くんの名前を出してくるので、私は
「違いまーす。女の子です」と、
言った。着物を着て、草履を足につけながら、
夕方に私は家を出て行った。
春祭りの会場は、家から10分前後。
歌乃は電車でこないとか、大丈夫かな?
と思った。
電車だからラフな格好でくるかも?じゃ、着物わたしだけ?
なんかなーと思いつつ、集合場所の、たこ焼きやさんの前に立つ。
もうすっかり夜だった。一分ほどすると、
歌乃が走ってきた。
「ごめん、待った?」
お団子にゆった髪と、水色の着物は、とても綺麗だった。
「ううん、私も今来たとこ」
私はそう答えて、歌乃がいこ、という方へ
行った。「あ、鈴カステラかおー♪」
鈴カステラが大好きな私は、Lを買った。
凄い買ったね、と歌乃は驚きながら
「鈴カステラ好きなんだ。」と
言った。「うん、大好き。歌乃ちゃんもいる?」
すると歌乃はピクッとなって、ちょっと来て、と、
私を少し山を登った先のベンチへ連れて行った。
「どうしたの?歌乃ちゃん」
私が疑問系で言うと歌乃は、「ルアは、私キライ?」と
小さく言った。えっ...と私は思ったが、
ううん、大好きだよ!と答えた。
「でも、私が勝手に合唱部に入れちゃったし...
最近そっけないし」
と、歌乃はプルプル言った。
「そっけなくなんか」「そっけないよっ」歌乃は大声で叫ぶ。
「私、ルアとは友達だと思ってたけど、
ルア、最近私を、歌乃ちゃんって呼ぶ。」
と言った。「それって、アタシがキライだからでしょ?」と
こちらを振り向いた。
知らなかった歌乃の胸の内を聞いた。私は、
「それは...歌乃ちゃんが私がキライなんでしょ!
話しかけてもそっけないし...
無視するじゃない」
思わず溢れた涙を隠しながら、歌乃に大声で言う。
歌乃は驚いて「ごめん」と言った。
「私、今まで友達がいなくて、どんなときに話したらいいのか、
どんな事を話したらいいのかよく分からなくて」
と、こちらに謝ってきた。
そういうことなのか。と私は納得して、
「私も、ごめん。」と言った。
「じゃあ、歌乃は、私にそのまま話して。
そのまま。気を使わなくていいからそのまま話して」と言った
「そう?じゃあ、ルアって、おかしいね。」と言った。
「えっひどくない?」
「ほめ言葉だし、私が思ってたこと。
私、勝手に合唱部入れちゃったのに、
ルア全然怒んないし、私ルアに嫌われてると思ってたけど、ルアはアタシが嫌われてると思ってたみたいだし」
少し口を尖らせて歌乃はいった。
「初めは変な子だなあと思ってた。でも今は好き。ルアのこと。」
優しく笑いかけてくれる目の前の美少女に、私は抱きついた。
「どうしたの!?」
歌乃が驚いた顔でいうので、ベンチで歌乃を押し倒すようにハグをした。
「大好きの、仲直りのハグ」私な
言うので歌乃は、じゃ、私も。と私の背中に手を回して、
ギュッとハグをした。一分くらいそんなことをして、
私達は離れた。「はい、鈴カステラ、いる?」私が鈴カステラを
袋からポンと摘まんで、歌乃にあげようとする。
「いる。」
いる、というのに手を出さないので歌乃の口に突っ込んでやった。
「おいし」
「でしょお?」
鈴カステラは最強ですよ!と歌乃に笑いかけた。
「ルア、アタシカキ氷食べたい」
「私も食べたい。何味にする?」
「イチゴ味か、カルピス味で迷ってる」
「あるのか分からないけど、じゃ私が片方頼むから、半分こしたらどう?」
「じゃルアイチゴ頼んで。私カルピス超大好物なの。」
えへへ、と歌乃は笑う。
出会って少しの友達でも、今までずっとまあまあの距離だった友達より
仲良くなれるかもしれない。
カキ氷は冷えていたので二人ともキーンとしてた。
私は食べ歩きしながら歌乃に
「歌乃はなんのミュージカルに入りたいの?
やはり劇団守?」と問いかけた。
「急に何」と、歌乃はカキ氷をすくってた手を止めて、
「劇団宇宙」と小さく呟いた。
「えー!劇団宇宙!?」
「ダメなの?」「ううん、私も劇団宇宙に入りたかったの!?」
「ホント?!」「うん」
「二人でなれるといいね、劇団宇宙。」
優しく微笑んだクールな美少女は、
何かを思い出した。
「そういえば、劇団宇宙は、一年と、三年生のみ
はいる試験を受けれたよね。一年の最後に。」
「じゃ、受けてみる?」ニヤリと
笑う私達は、スマホを取り出し、一年生の最後の、オーディションを
予約した。
つづく
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