相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~

柊 千鶴

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その後のふたり

リードの切れた駄犬たち

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 ある日の仕事終わり。
 まだ薄っすらと明るい帰路を月島と歩いていた時のこと。

 嵐は突然訪れた。

「りょうすけ! 待ってりょうすけ、待ちなさい!!」
「……!?」

 夕刻の穏やかな雰囲気を切り裂いて、背後から女性の叫び声が追い縋ってくる。
 切羽詰まった声の主は、甲高いヒールの音をさせながらこちらへと走り寄ってきていた。

 思わず月島を仰ぎ見ると、突然名前を叫ばれた月島も驚きに目を丸くしている。


(まさか……修羅場か!?)


 次々と嫌な想像を浮かべながら振り返ると、俺のすぐ背後には何かが迫っていた。
 その正体を認識する暇もなく、衝撃が身体を襲う。

「うわっ!!」
「篠崎君!」

 不意の一撃を受けて路面に倒れ込む。
 間髪入れずにのしかかってきた何者かは、俺の肩を抑えつけて顔を寄せ、荒い息を俺の顔面に吹きかけてーー、


「…………あ?」


 いくらなんでも、息が荒すぎる気がする。
 まさか、と思った俺の考えを裏付けるように、頬に生暖かく湿った感触がした。
 更に、伸ばした手にはもふもふとした感触が伝わってきている。

 犬だ。
 灰色の大きな犬が、俺の顔に鼻を押し付けていた。


「すみません、うちのりょうすけが! こら、りょうすけ! 退きなさい!」

「……りょ、亮介?」
「ワン!」

 口に馴染んだ響きを思わず反芻すると、眼の前の犬が律儀に返事をした。

 恐ろし気な風貌に似合わない純粋な瞳が俺を見つめている。
 ハスキー犬だろうか。名をりょうすけというらしいその犬は、千切れたリードをその太い首にぶら下げていた。

「りょうすけ、お願いだから良い子にしてってば……! 駄目でしょ、知らない人にじゃれついちゃあ……!」

 飼い主らしい女性が、半ばパニック状態で短くなったリードを引っ張っている。
 しかし、持ち手が千切れて握りづらくなったリードでは上手く力が込められないらしい。一向にりょうすけが俺の上から退く気配はない。


「ほら、りょうすけ~おやつだよ。こっちにおいで~」
「…………」


 力づくで引っ張り下ろせないと悟った女性は、懐からおやつを取り出して誘惑を始めた。

 ところで、先ほどから名前を連呼されている我が家の亮介が随分と居心地悪そうである。
 気持ちは分かるのだが、頼むから後ろで苦い顔をしながら突っ立っているのはやめて欲しい。笑う。


「もう、りょうすけ……! そんなにお兄さんが気に入っちゃったの?」
「……貸して下さい」


 見かねた月島が女性からリードを受け取り、りょうすけに睨みを利かせる。その眼光はとても人様のペットに向けるものとは思えない。

 ……まさかとは思うのだが、犬にまで対抗意識を燃やしているのではあるまいな?


「そこから退きたまえ」
「ぐるる……」


 俺の疑念も余所に、月島はりょうすけと本気の戦いを繰り広げている。
 ややあって、りょうすけは月島を格上だと認めたらしく、のっそりと重たい腰を上げて俺の胸から下りて行った。

 それでも尚、りょうすけと静かに睨み合っている月島を前にして、ついに笑いの衝動が抑えきれなくなる。


「さんきゅ……ふっ」
「…………」
「そんな目で見るなよ、まだ何も言ってないだろ?」


 月島のじっとりとした視線から目を逸らしながら、俺はようやっと立ち上がった。


「本当に、すみませんでした!」

 そう言って頭を下げてきたのは、学生らしい出で立ちの若い女性だった。
 話を聞くと、散歩中にりょうすけが走り出したので引き止めたところ、リードが千切れてしまったらしい。

 リードをよく見ると、随分と噛まれた跡があった。何年にも渡ってりょうすけが悪い遊びを続けていた結果だろう。


「あの、お怪我はありませんか……?」
「大丈夫だよ。お互い災難だったな」
「良かったです。ごめんなさい、今手持ちがこれしか無いんですが、クリーニング代を……!」
「い、いやいや、受け取れないよ。頼むからしまってくれ」
「でも……」


 女性がポーチから財布を取り出し、その中からお札をつまみ出そうとするのを必死で制止する。

 財布の中にはちらりと学生証が覗いていたのだ。
 まさか、社会人の自分が学生から金を毟り取るわけにはいかない。学生時代のお金の貴重さは、身をもってよく知っていた。

 しかし、相手もなかなか引き下がり難いようで、次第に話は平行線を辿り始める。
 何か適当に言ってお茶を濁そうと考えた俺は、思案の末、りょうすけを指差して言った。


「あー、そうだ。礼なら金じゃなくて、代わりにちょっとコイツを触らせてくれよ。俺、犬好きでさ」
「そんなことでいいんですか?」
「実は犬に目がないんだよ。だから、な」
「わ、分かりました……」

 無類の犬好きなんていうのは流石に口から出任せだが、全般的に動物が好きな方だというのは本当だ。
 幸いりょうすけも俺のことを好いてくれている様子なので、ここはそういう設定で押し切ってしまおう。

「ほら、りょうすけ来い!」
「ワン!」
「……」

 呼びかけに応じて、りょうすけが腕の中に飛び込んでくる。
 ついでに、至極不満そうな月島も引っ張られるようにして後をついてきた。

「おすわり! お手! うんうん、何だ良い子じゃないか」
「……」

 りょうすけのデカい手を握り締めながら顔を綻ばせる。
 褒めて欲しそうにこちらを見つめている巨体を余すことなく撫でまわし、俺はしばしりょうすけとのふれあいを楽しんだ。


 さっきから無言で圧をかけてくる、大人げない亮介の方は無視である。
 こっちも"待て"くらいは出来るようになって欲しいものだった。


 ◆ 


「いやぁ、久々に動物触ったわ。さんきゅ、癒されたよ」

「いえいえ、何もお礼を言われるようなことはしてないですから。それにしても驚きました、りょうすけがこんなに人に懐くなんて……」

 驚きを露にする女性の視線を追って、眼下を見やる。
 俺の足元では、ひっくり返って腹を晒したりょうすけが、まだ撫でられ足りなそうに足をばたつかせていた。

「ほーら、もう帰るぞ」

 ぽんぽんと腹を叩くと、俺の意図を汲み取ったのか、りょうすけはのっそりと立ち上がった。


「……もう辺りも暗い。送っていきましょう」
「そんな、申し訳ないです」
「いえ、女性の力では、この千切れたリードを握って歩くのは大変でしょうから」

 心なしか仏頂面の月島が、そう言ってりょうすけを引いて歩き出す。
 女性は遠慮していたが、俺も月島の意見に賛成だった。あんな掴みづらいリードで、力の強い犬を引いて歩くのは困難だろう。

 なんせ、あの月島ですら額に汗を滲ませているくらいなのだから。


 その後、女性を家まで送り届けた俺たちは、真っ暗になった道を無言で歩いていた。


「……」
「……」

 何故か一歩後ろから付いてくる月島の、不満げなオーラが半端じゃない。
 少し話を振ってみるも会話はすぐに途切れ、しばらく居心地の悪い沈黙が続いていた。


「おい、亮介。いい加減に機嫌直せって」


 ようやく部屋に帰ってきてもなお、月島はむすっとした表情で黙り込んでいる。
 機嫌を取り直そうと上目遣いで覗き込んでみたが、月島は恨めしそうな半目で見つめ返してくるばかりであった。


「なあ亮介ってば。返事しろよ」
「…………わん、とでも返したら私も可愛がってくれるのか」

 うわ、完全に拗ねてる。
 自棄になった口調で吐き捨てた月島に、呆れが滲むのを抑えきれなかった。


「犬にまで嫉妬するなよ……」
「君があまりにも楽しそうだったからな。あちらのりょうすけの方が好みなのではないか?」
「そんなワケないだろ~?」


 子どもっぽく拗ねて見せる月島の頭を無遠慮に撫でまわし、ぐしゃぐしゃになった髪ごと抱き締める。
 そして、頬に額にと口付けを落としていくと、ようやく月島は少し目元を和らげた。


「君が動物好きだとは知っていたが、まさかあれほどだったとは」
「言うほどか? あれくらい普通……って、そうか。お前は動物苦手だったよな」
「今日から一層嫌いになった」
「お、大人げねぇ……」

 いっそ清々しいくらい断言した月島を見て苦笑が浮かぶ。
 まあ兎にも角にも機嫌は上向いたらしい。一安心である。

 いつまでも玄関で立っているわけにもいかないので室内に入ろうとしたところ、不意に引き留められた。

 それも控えめに。スーツの端をちょこっとつまんで。

 まだ何かあるのかと思い振り返ると、月島は少しばつの悪そうな表情で言った。


「……犬、飼いたいか?」
「ばぁか、今の流れで飼いたいとは言えないだろ」

 それに、と続けかけて言い淀む。
 どうしたって……人より犬の方が寿命が短いのだ。いつか必ず訪れる別れのことを思うと、ペットを飼う気にはなれなかった。


「聡?」

 表情を曇らせた俺を見て、月島が心配そうに眉を垂らす。
 俺は誤魔化すように手を振って、月島の杞憂を笑い飛ばした。

「それに、うちには嫉妬深い大型犬がいるからな。他のペットなんて飼ったら、拗ねて手がつけられなくなっちまう」
「言ってくれるね」

 あからさまな挑発に、月島が片眉を跳ね上げる。
 薄ら笑いを浮かべると同時に細められた瞳は、まさしく獲物を狙う肉食獣のそれだった。

 このままなし崩しに食われてしまうのも悪くはない。
 しかし、俺は思うところがあって、月島の胸元に手を滑らした。


「……む?」


 月島のネクタイを掴んで、軽く引く。
 首を引かれて少し俯いた月島に顔を寄せ、その耳元で囁いた。


「待て」
「……!」


 その一言で、俺の行動を理解したらしい月島が僅かに目を見張る。
 月島は一瞬呆気に取られた後、獰猛さを滲ませる笑顔で俺を見据えた。


「ほう。いい度胸だね?」
「怒るなよ。"お散歩"してやるから」
「……ふ」

 ネクタイを握り締めた手をこれ見よがしに掲げて、にやりと笑う。
 そのまま首を引いて歩きだすと、月島は嫌に素直に後を突いてきた。

 その姿は、さながらリードを繋がれた犬だ。


「散歩コースは私が指定しても?」
「聞くだけ聞いてやる」
「まずは風呂場がいいな。"他の犬"の匂いが不愉快だ」
「ふふ」

 嫌そうな顔をしながらも、何処か満更でも無さそうな月島の様子に笑いが漏れる。
 そのせいで俺は、「だが、まずは」と続けた月島の声を聞き逃すことになる。


「浮気性の飼い主にマーキングをしておかなければな」
「痛ッ……!」


 ピンと張っていたネクタイが突如緩み、気付いた時には首筋に鋭い痛みが走っていた。
 どうやら噛み癖の悪い犬がうなじに噛みついたらしい。

 涙目で首をさする俺に、月島は犬歯を見せ付けるようにして嗤った。



「せいぜい一時の飼い主気分を愉しむといい。君がリードを離したら、今度は私が君をかわいがる番だ」



 低く落とされた月島の声に、全身が痺れるような心地がする。

 きっと、この後手痛いしっぺ返しを食らうのだろう。
 けれども。いや、だからこそ。

 もっともっと、月島を煽りたくなる気持ちが抑えられない。


「……おいで、亮介」


 月島を連れて、風呂場までの短い道のりをゆっくりと歩く。
 既に前が窮屈で歩きづらくなっていることに、後ろを歩く男は気付いているだろうか。

 一歩ごとに鼓動が早まり、興奮が高まっていく。
 
 かくして風呂場の前に辿り着く頃には、俺の身体はすっかり昂ってしまっていた。


「聡」


 扉の前で立ち止まったまま動けなくなった俺を、月島が後ろから抱き締める。
 それでも未練たらしくネクタイを握り締めていると、するりと下肢に手を伸ばされた。

「ぁ……は……ッ」

 服越しに刺激され、思わず甘い吐息が漏れる。


「虐められたい、と顔に書いてある」
「んん……!」


 月島の指摘は正しく、洗面所の鏡に映った自分の顔は酷いものだった。

 涎を垂らした犬。
 そんな表現がぴたりとくるような、卑しく欲望に溺れた面である。

 最後の一押しと言わんばかりに、月島が囁く。


「御期待どおり、犬のように啼かせてやろう」


 そう言って、餌を目の前にぶら下げられ――、俺はリードを手放した。



 その後のことは言うまでもないのだが……
 特筆する点があるとすれば、やたらとバックが多かった、ということだろうか。

 もうしない。
 ……いや、たまにはいいかもしれない。
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