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暴露
「ちょっと、一体どういうこと!?」
その翌日、私の元に血相を変えた母上がやってきます。
あれから特に何もしていなかった私は困惑しました。
「一体何の話でしょうか?」
「とぼけないで! リリーが使っている精霊はあなたから奪ったものだっていう噂が流れているの! これはあなたがやったんでしょう!?」
「え」
それを聞いて私はさらに困惑します。
確かにそういう噂を流そうと考えたことはありました。何せこの秘密が知れ渡ればもはや私がリリーに精霊を返す必要はなくなるでしょう。
自分の利益だけを考えればすぐにでもそうすべきだったのかもしれませんが、これまでずっと秘密にしてきたということもあってあと一歩ふんきりがつきませんでした。
それなのに私以外にそれをした人物がいるなんて。一体何でそんなことをしたのでしょうか。
それともテイラー伯爵家でそのことを知った使用人から自然に漏れてしまったのでしょうか。
「ちょっと、何黙っているの!? 何とか言いなさいよ!」
私が考えていると、母上は畳みかけるように言ってきます。
「いや、そう言われても私は何もしていませんが……」
「じゃあ一体誰がやったって言うの!? あなたがリリーのことが疎ましくなってやったんでしょう!?」
そう言って母上は私の胸倉を掴んできます。
疎ましくなかったと言えば嘘になりますが、やってないものはやってません。
「テイラー伯爵家の使用人から漏れた可能性はあると思いますが……」
「そ、そんな……それは本当なの!?」
「いや、だから私は何も知りませんって」
「何よ、そんな無責任な! やっぱりあなたには血も涙もないんだわ!」
もはやこうなっては理屈も何もあったものではありません。私が何を言っても、もしくは何も言わなくても母上はひたすらに私を罵倒してきます。
これはもう気が済むまで待つしかないか、と諦めかけた時でした。
「お待ちください」
不意に第三者の声が聞こえます。
「だ、誰よ」
母上がそう言って振り返ると、ドアの外から入ってきたのはアルフでした。
「リリーが帰ってきてない上に変な噂が流れて来て不安なのは分かりますが、ミアさんを責めても何も解決しません」
「何、まさかリリーの婚約者なのにミアの肩を持つって言うの!?」
母上の怒りが今度はアルフに向きかけます。
が、彼は落ち着いて答えました。
「まあまあ落ち着いてください、気持ちは分かりますがそもそも諸悪の根源はパーシーです。彼がリリーを攫ったのが全て悪いのです。それを忘れてはいけません」
「た、確かに言われてみれば……」
母上もパーシーを恨んでいるという点では変わらなかったのでしょう、彼の言葉に頷きます。
それを見て私はひとまずほっとしました。
「でもパーシーはあなたの婚約者でしょう? 全く、ちゃんとして欲しいものだわ」
「それはごめんなさい」
パーシーのことで責められてしまうと何も反論できません。せめてもっと早くあそこまで頭がおかしい人物だと気づいていれば良かったのですが。
そして母上は私を怒鳴りつけて少し気が晴れたのか疲れたのか、今の言葉を捨て台詞のようにして部屋を出ていくのでした。
その翌日、私の元に血相を変えた母上がやってきます。
あれから特に何もしていなかった私は困惑しました。
「一体何の話でしょうか?」
「とぼけないで! リリーが使っている精霊はあなたから奪ったものだっていう噂が流れているの! これはあなたがやったんでしょう!?」
「え」
それを聞いて私はさらに困惑します。
確かにそういう噂を流そうと考えたことはありました。何せこの秘密が知れ渡ればもはや私がリリーに精霊を返す必要はなくなるでしょう。
自分の利益だけを考えればすぐにでもそうすべきだったのかもしれませんが、これまでずっと秘密にしてきたということもあってあと一歩ふんきりがつきませんでした。
それなのに私以外にそれをした人物がいるなんて。一体何でそんなことをしたのでしょうか。
それともテイラー伯爵家でそのことを知った使用人から自然に漏れてしまったのでしょうか。
「ちょっと、何黙っているの!? 何とか言いなさいよ!」
私が考えていると、母上は畳みかけるように言ってきます。
「いや、そう言われても私は何もしていませんが……」
「じゃあ一体誰がやったって言うの!? あなたがリリーのことが疎ましくなってやったんでしょう!?」
そう言って母上は私の胸倉を掴んできます。
疎ましくなかったと言えば嘘になりますが、やってないものはやってません。
「テイラー伯爵家の使用人から漏れた可能性はあると思いますが……」
「そ、そんな……それは本当なの!?」
「いや、だから私は何も知りませんって」
「何よ、そんな無責任な! やっぱりあなたには血も涙もないんだわ!」
もはやこうなっては理屈も何もあったものではありません。私が何を言っても、もしくは何も言わなくても母上はひたすらに私を罵倒してきます。
これはもう気が済むまで待つしかないか、と諦めかけた時でした。
「お待ちください」
不意に第三者の声が聞こえます。
「だ、誰よ」
母上がそう言って振り返ると、ドアの外から入ってきたのはアルフでした。
「リリーが帰ってきてない上に変な噂が流れて来て不安なのは分かりますが、ミアさんを責めても何も解決しません」
「何、まさかリリーの婚約者なのにミアの肩を持つって言うの!?」
母上の怒りが今度はアルフに向きかけます。
が、彼は落ち着いて答えました。
「まあまあ落ち着いてください、気持ちは分かりますがそもそも諸悪の根源はパーシーです。彼がリリーを攫ったのが全て悪いのです。それを忘れてはいけません」
「た、確かに言われてみれば……」
母上もパーシーを恨んでいるという点では変わらなかったのでしょう、彼の言葉に頷きます。
それを見て私はひとまずほっとしました。
「でもパーシーはあなたの婚約者でしょう? 全く、ちゃんとして欲しいものだわ」
「それはごめんなさい」
パーシーのことで責められてしまうと何も反論できません。せめてもっと早くあそこまで頭がおかしい人物だと気づいていれば良かったのですが。
そして母上は私を怒鳴りつけて少し気が晴れたのか疲れたのか、今の言葉を捨て台詞のようにして部屋を出ていくのでした。
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