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12. ゲオルク視点
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オレは、ゲオルク様だ。
このサンダイス王国の、王太子だ!
ゆくゆくは、父上の跡を継いでこの国を治めるくらい偉いんだぞ!
なのに、七歳の頃にもう婚約者を決めるなんて酷くないか!?
オレだって、多少は重役達の意見を聞く事は仕方ないとは思うがなんであの堅物が選ばれたんだ!?
オレを冷めた目で見やがって!
オレの美貌なんて、王太子だけあってなかなかに格好良いだろうに。
この光り輝く金髪!赤い瞳!
王族に相応しい、眩いほどの容姿なのになんだあの婚約者のオリーフィアは。
もっとこう、熱ーい視線でオレを見てくるんじゃないのか!!
それに、一人で何でもできますって顔しやがって!
王妃教育もやってるらしいが、オレにまでもっとしっかり学べと言ってくる。
あいつは阿呆だろ。
オレは国王になるんだぞ!?
仕事なんて、下の者にやらせるだろうが。オレが勉強する必要なんてないのにあいつは…口うるさい!!
☆★
オレが十三歳になって学院に通い出す事になり、オレの側近となるやつが決まった。
あいつの兄のアーサーと、オレのじいさんの弟の孫のライナス。
三歳も年上だからってこいつらも口うるさい!だが、まぁ仕事をこなしてくれているからあまり文句も言えんが。
だが、オレは学院に通い出して暫くするとジャネットに声を掛けられた。
ジャネットは可愛い。
オレを頼ってくるのが、たまらないな。控えめな所がまた、そそられる。
さすがに手を出す事は躊躇われたが、あんなくりくりとした大きな目で強請ってくるからキスは何度もしてしまったな。そこまでで止めるのに苦労したが、さすがオレ。最後まではしなかったぜ。
オリーフィアとは正反対だな。ジャネットは、オレが守ってやらないと壊れてしまうような奴だ。オリーフィアみたいに、一人で何でもこなしていけそうな奴とは大違いだ。
そんなジャネットが、オリーフィアに虐められていると聞いた。
なんだ、オレに嫉妬か!?それにしては悪質だな。オレがオリーフィアを懲らしめてやらんと!
勢い余って肩を押してしまった。
どうやら怪我をしたらしい。周りの奴らが騒いでいたが、感謝の会がすぐに始まったし、オリーフィアも出て行ったからその事は忘れていた。
しかし、オリーフィアの両親が抗議してきてオレの父上達にもバレてしまった。悪いのはあいつなのに!
それに、次の日学院へ行くとオリーフィアの友人達が、オレにわざわざ、オリーフィアがジャネットに対してなぜそうあたりが強いのかの理由を延々と話し出した。
△▲
『私も、初めはオリーフィア様が虐めているのだと思いましたけれど、お茶会の模擬体験の時間ではっきりと理由が分かりましたの。』
『本当ですわ。ジャネットさんはオリーフィア様のお屋敷で侍女見習いをされていると聞きましたから、さぞかしお上手なのかと思いましたら全くの…ねぇ。』
『えぇ、驚きました。入れて下さるお茶が薄かったり濃かったり。果ては注ぐ時に必ずこぼすのです。ジャネットさんの入れて下さるお茶、ゲオルク様はお飲みになりました?』
『それでオリーフィア様の言われている事は本当なのだと思いましたわ。言い方はきついかもしれませんが、全てジャネットさんの不出来さを嘆いての事で決して虐めているわけではないのです。』
『そうですわ。私も、刺繍の授業でジャネットさんとご一緒した時、名前を刺繍する事も最後まで出来なかったのですよ。それなのに、オリーフィア様は見本までわざわざお作りになってジャネットさんに教えようとされてましたわ。』
『なかなかに向上心が無いといいますか、成長しないといいますか…ねぇ。』
だから、オリーフィアは悪くない、だと。
そういえば、ジャネットに刺繍されたハンカチをもらったな。とても綺麗で丁寧な刺繍で惚れ惚れするようだった。それも実はオリーフィアが…?
☆★
「オリーフィアが変だ。お前のせいだぞ。なぜ、婚約破棄なんだ?手を出すなんて最低だぞ。頭を打ったんじゃないだろうか。」
アーサーが、感謝の会があった次の日に言ってきた。
そ、そんな事はなかったはず。
なんだよ、責任を取れとか言うつもりか!?止めてくれ!
「…手を出したのは悪かった。」
「でも可愛いかったぞ?すっかりしおらしくなって。ゲオルクが破棄してくれたからな。オリーフィアは俺がもらうぜ。」
「はぁ!?ライナスまじかよ!?」
「アーサーだって、何か雰囲気が柔らかくなったと思っただろ?」
「どういう意味だ?」
オレは、疑問に思って聞いた。
「んー、今までは王妃になるために作られた性格だったんじゃないか?なんか、トゲトゲしさがなくなったというかさ。」
「まぁそれは僕も感じたが…。」
何だと?ちょっと興味が湧いてしまったじゃないか!明日、じゃあ仕方ないからあいつに謝りに行くか。それでまぁ、あわよくば…!
オリーフィアの顔は悪くないんだ。
オレが婚約破棄だと言ったショックで性格が改善されたのなら、やはりあいつを正妃に起用するか?正妃としての仕事は、オリーフィアにやらせればいいもんな。で、ジャネットは、側妃にすればいいよな。オレ、やっぱ頭良いな!!
このサンダイス王国の、王太子だ!
ゆくゆくは、父上の跡を継いでこの国を治めるくらい偉いんだぞ!
なのに、七歳の頃にもう婚約者を決めるなんて酷くないか!?
オレだって、多少は重役達の意見を聞く事は仕方ないとは思うがなんであの堅物が選ばれたんだ!?
オレを冷めた目で見やがって!
オレの美貌なんて、王太子だけあってなかなかに格好良いだろうに。
この光り輝く金髪!赤い瞳!
王族に相応しい、眩いほどの容姿なのになんだあの婚約者のオリーフィアは。
もっとこう、熱ーい視線でオレを見てくるんじゃないのか!!
それに、一人で何でもできますって顔しやがって!
王妃教育もやってるらしいが、オレにまでもっとしっかり学べと言ってくる。
あいつは阿呆だろ。
オレは国王になるんだぞ!?
仕事なんて、下の者にやらせるだろうが。オレが勉強する必要なんてないのにあいつは…口うるさい!!
☆★
オレが十三歳になって学院に通い出す事になり、オレの側近となるやつが決まった。
あいつの兄のアーサーと、オレのじいさんの弟の孫のライナス。
三歳も年上だからってこいつらも口うるさい!だが、まぁ仕事をこなしてくれているからあまり文句も言えんが。
だが、オレは学院に通い出して暫くするとジャネットに声を掛けられた。
ジャネットは可愛い。
オレを頼ってくるのが、たまらないな。控えめな所がまた、そそられる。
さすがに手を出す事は躊躇われたが、あんなくりくりとした大きな目で強請ってくるからキスは何度もしてしまったな。そこまでで止めるのに苦労したが、さすがオレ。最後まではしなかったぜ。
オリーフィアとは正反対だな。ジャネットは、オレが守ってやらないと壊れてしまうような奴だ。オリーフィアみたいに、一人で何でもこなしていけそうな奴とは大違いだ。
そんなジャネットが、オリーフィアに虐められていると聞いた。
なんだ、オレに嫉妬か!?それにしては悪質だな。オレがオリーフィアを懲らしめてやらんと!
勢い余って肩を押してしまった。
どうやら怪我をしたらしい。周りの奴らが騒いでいたが、感謝の会がすぐに始まったし、オリーフィアも出て行ったからその事は忘れていた。
しかし、オリーフィアの両親が抗議してきてオレの父上達にもバレてしまった。悪いのはあいつなのに!
それに、次の日学院へ行くとオリーフィアの友人達が、オレにわざわざ、オリーフィアがジャネットに対してなぜそうあたりが強いのかの理由を延々と話し出した。
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『私も、初めはオリーフィア様が虐めているのだと思いましたけれど、お茶会の模擬体験の時間ではっきりと理由が分かりましたの。』
『本当ですわ。ジャネットさんはオリーフィア様のお屋敷で侍女見習いをされていると聞きましたから、さぞかしお上手なのかと思いましたら全くの…ねぇ。』
『えぇ、驚きました。入れて下さるお茶が薄かったり濃かったり。果ては注ぐ時に必ずこぼすのです。ジャネットさんの入れて下さるお茶、ゲオルク様はお飲みになりました?』
『それでオリーフィア様の言われている事は本当なのだと思いましたわ。言い方はきついかもしれませんが、全てジャネットさんの不出来さを嘆いての事で決して虐めているわけではないのです。』
『そうですわ。私も、刺繍の授業でジャネットさんとご一緒した時、名前を刺繍する事も最後まで出来なかったのですよ。それなのに、オリーフィア様は見本までわざわざお作りになってジャネットさんに教えようとされてましたわ。』
『なかなかに向上心が無いといいますか、成長しないといいますか…ねぇ。』
だから、オリーフィアは悪くない、だと。
そういえば、ジャネットに刺繍されたハンカチをもらったな。とても綺麗で丁寧な刺繍で惚れ惚れするようだった。それも実はオリーフィアが…?
☆★
「オリーフィアが変だ。お前のせいだぞ。なぜ、婚約破棄なんだ?手を出すなんて最低だぞ。頭を打ったんじゃないだろうか。」
アーサーが、感謝の会があった次の日に言ってきた。
そ、そんな事はなかったはず。
なんだよ、責任を取れとか言うつもりか!?止めてくれ!
「…手を出したのは悪かった。」
「でも可愛いかったぞ?すっかりしおらしくなって。ゲオルクが破棄してくれたからな。オリーフィアは俺がもらうぜ。」
「はぁ!?ライナスまじかよ!?」
「アーサーだって、何か雰囲気が柔らかくなったと思っただろ?」
「どういう意味だ?」
オレは、疑問に思って聞いた。
「んー、今までは王妃になるために作られた性格だったんじゃないか?なんか、トゲトゲしさがなくなったというかさ。」
「まぁそれは僕も感じたが…。」
何だと?ちょっと興味が湧いてしまったじゃないか!明日、じゃあ仕方ないからあいつに謝りに行くか。それでまぁ、あわよくば…!
オリーフィアの顔は悪くないんだ。
オレが婚約破棄だと言ったショックで性格が改善されたのなら、やはりあいつを正妃に起用するか?正妃としての仕事は、オリーフィアにやらせればいいもんな。で、ジャネットは、側妃にすればいいよな。オレ、やっぱ頭良いな!!
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