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1. 就職
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三月に、四年生大学を卒業した川村千鶴は、飲食店やグループ企業を営むそれなりに大きな会社に就職した。
四月一日は月曜日。その日から研修期間はスーツを着て、満員電車へと乗り込む。
千鶴が就職した会社は、四月の一ヶ月は社員教育の研修期間。
同じく入社した大卒、大学院卒、高卒、専門学校卒の人達と本社のある都会のビルの一室で社会人としてのノウハウを学ぶのだ。
その会社は、主に飲食店を営んでいる。そこにしたのは、大学の時にもアルバイトしていたからと安易に選んだ。
だが、千鶴は早くも疲れていた。
アルバイトの時は、気楽に指示された事をしていたのだ。
元来の人懐っこい性格で、お客さんからもバイト仲間とも和気あいあいと接してこれた為、苦労を感じた事はなかったのだが、社員への道は厳しいと思っていた。
まず、千鶴は満員電車が嫌だった。
本社は、都会の中心街にある。駅からすぐの立地と交通の便はいいのだが、朝九時からの始業に間に合う為に出勤するには、満員電車に乗らないといけないのが苦痛だった。
ちなみに、終業も五時であるから、帰宅ラッシュと重なるのがたまらなく嫌だった。
それに、人事課の講師から、接客業とは何ぞやという座学を一日中やっていると眠気が襲ってくるのも辛いのだ。
それでも、僅かな休憩時間などで同期の人たちと話すのは楽しいと、一日一日と少しずつ打ち解けていった。
まだ、入社して三日。
千鶴は、大学で付き合うようになった同じ学部で同じ年齢だった大島晃と、早くも会いたくなっていた。
晃は、千鶴と同じ文学部で、一年の授業の説明を受けるオリエンテーリングの時に隣の席になった。
そこで、鉛筆で書かないといけない書類があり、晃が忘れて千鶴に借りたのがきっかけで、少しずつ話すようになった。
帰るのも途中まで同じ方向だったから、駅で会うと途中までよく話して帰った。
聴いている音楽もだいたい同じで、映画の趣味も似ていた為、自然と付き合うようになっていた。
晃の就職先は、地元にあるかなりの有名企業で、海外にまで名が知られている会社だった。その会社も、今の時期はまだ研修期間らしく、地元にある本社に通っている。
次の休みに、会う約束をしていたからそれを希望に、千鶴は研修をこなしていた。
「千鶴ちゃん、今度の土曜、休みでしょ?同期の皆で出掛ける話が出てるんだけど、一緒に行かない?」
同期で良く話すようになった、同じく四大卒の山井咲良が千鶴へと話し掛けた。
(今度の休みかぁ…せっかく誘ってくれたけど、晃と会うからなぁ。)
「ごめん!予定があるの。咲良ちゃん行くの?」
「うん、行こうかなって。あーでも千鶴ちゃん行かないんだぁ…残念!」
「ごめんね。どこに行くの?」
「まだ決まってないみたい。でも、八戸くんが声かけてきたのよ。きっとすぐに決めてくれるんじゃないかなぁ。」
八戸新も同じ四大卒で、高校の時はバレー部だったので背も高く、部長もやっていたからかリーダー的存在だ。
社交的な人が多いからだろうか、初めて会って数日しか経っていないのにすでに仲が良い同期達。
でも、千鶴としたら今はやっぱり彼氏の晃に会いたいと思っていた。
四月一日は月曜日。その日から研修期間はスーツを着て、満員電車へと乗り込む。
千鶴が就職した会社は、四月の一ヶ月は社員教育の研修期間。
同じく入社した大卒、大学院卒、高卒、専門学校卒の人達と本社のある都会のビルの一室で社会人としてのノウハウを学ぶのだ。
その会社は、主に飲食店を営んでいる。そこにしたのは、大学の時にもアルバイトしていたからと安易に選んだ。
だが、千鶴は早くも疲れていた。
アルバイトの時は、気楽に指示された事をしていたのだ。
元来の人懐っこい性格で、お客さんからもバイト仲間とも和気あいあいと接してこれた為、苦労を感じた事はなかったのだが、社員への道は厳しいと思っていた。
まず、千鶴は満員電車が嫌だった。
本社は、都会の中心街にある。駅からすぐの立地と交通の便はいいのだが、朝九時からの始業に間に合う為に出勤するには、満員電車に乗らないといけないのが苦痛だった。
ちなみに、終業も五時であるから、帰宅ラッシュと重なるのがたまらなく嫌だった。
それに、人事課の講師から、接客業とは何ぞやという座学を一日中やっていると眠気が襲ってくるのも辛いのだ。
それでも、僅かな休憩時間などで同期の人たちと話すのは楽しいと、一日一日と少しずつ打ち解けていった。
まだ、入社して三日。
千鶴は、大学で付き合うようになった同じ学部で同じ年齢だった大島晃と、早くも会いたくなっていた。
晃は、千鶴と同じ文学部で、一年の授業の説明を受けるオリエンテーリングの時に隣の席になった。
そこで、鉛筆で書かないといけない書類があり、晃が忘れて千鶴に借りたのがきっかけで、少しずつ話すようになった。
帰るのも途中まで同じ方向だったから、駅で会うと途中までよく話して帰った。
聴いている音楽もだいたい同じで、映画の趣味も似ていた為、自然と付き合うようになっていた。
晃の就職先は、地元にあるかなりの有名企業で、海外にまで名が知られている会社だった。その会社も、今の時期はまだ研修期間らしく、地元にある本社に通っている。
次の休みに、会う約束をしていたからそれを希望に、千鶴は研修をこなしていた。
「千鶴ちゃん、今度の土曜、休みでしょ?同期の皆で出掛ける話が出てるんだけど、一緒に行かない?」
同期で良く話すようになった、同じく四大卒の山井咲良が千鶴へと話し掛けた。
(今度の休みかぁ…せっかく誘ってくれたけど、晃と会うからなぁ。)
「ごめん!予定があるの。咲良ちゃん行くの?」
「うん、行こうかなって。あーでも千鶴ちゃん行かないんだぁ…残念!」
「ごめんね。どこに行くの?」
「まだ決まってないみたい。でも、八戸くんが声かけてきたのよ。きっとすぐに決めてくれるんじゃないかなぁ。」
八戸新も同じ四大卒で、高校の時はバレー部だったので背も高く、部長もやっていたからかリーダー的存在だ。
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