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第三十七話 お出掛けⅠ
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噴水広場にて……
「カケルの奴おせーな。もう一分も遅刻だぜ?」
広場に置かれている時計台を落ち着かない様子で何度も見ながらギルが言う。
服装は、上は鼠色の薄い長袖。その上に所々に青色の糸が縫われている半袖の革の羽織物。
下はモスグリーン色の半ズボンで普段明るいギルにピッタリな服だ。
「まあまあ、そう急ぐなよギル。たった一分だぞ? そんな性格だと女にモテないぞ」
そう言い、嫌なところを突くスーフ。
服装は薄い長袖まではギルと同じようだが、革の羽織物は全部赤に染まっており、下は革を黒に染めたズボンでボーイッシュな服装になっている。らしいっちゃらしい。
「そ、そうですよ。カケルさんも悩んでいるんですよ……」
スーフとは対照的に大人しめにギルに反抗するディア。
服装は清楚な白色のワンピース。似合っているのにどこか落ち着かなくソワソワしている。
スーフとの会話によれば、無理やり着せられその服装で来たため、落ち着いていないという。
「フローラリアちゃん! お出かけ楽しみだね~」
「うん!」
まるで母と子供のように見えてしまう二人はセレスとフローラリアだ。
フローラリアの服装は黒色ベースの生地に色々な果物の刺繍がされている可愛らしいスカートに、絹で出来ている赤色のTシャツ。
少し派手なのに対して、セレスは水色一色に染まっているワンピース。しかもただのワンピースではなく、肩出しだ。
セクシーな格好をしているせいで、周りの男性からの熱い視線を集めている。
聞こえる声からは。
「若い頃から子持ち! いや子持ちでも関係ないぜ」
「エロ過ぎだろ」
「声掛けてみようかな」
等々色々と心で思っていることがセレス達の耳に届いてくる。
中には他の男達と一致団結して女達を奪おう、という話まで出てきた。
いつ手を出してもおかしくない状態になってきた時。やっと最後の一人が走りながらやって来る。
「ゴメン。遅くなった」
集まっている場所に到着すると、カケルは膝に手を置き切らしていた息をゆっくりと整える。
「おせーぞ。カケル。一分も遅刻しているぞ」
「ねぇーギル。一分なんて気にしていたら女にモテないわよ?」
「うるせー!!」
スーフとギルの一連の光景を見ている他は面白おかしく笑い、その場は和やかな雰囲気になった。
息を整え終えたカケルが話しの話題を皆に振る。
「それで今からどこに行くの?」
「あーあそれなら既に決まっているぜ」
てっきり予定は未定で今決めるのかと思っていたが、既に決めていたという。班の皆はそれに驚き何故か拍手をギルに無意識に送っていた。
その拍手を褒めていると勘違いした張本人は『照れますな~』と頭の後ろを手で掻く仕草を見せた。だがいつまでも鳴り止まないことに、嫌気が差したのか『何だよ。そろそろ止めて行こうぜ』と切り上げられてしまう。
先に歩いて行くギルの背中を五人はクスクスと小さく笑いながら追った。
その頃ミーニァは……
「エリン王女! 私今カケルさんが遠くへ行った気がします!」
部屋の掃除をしている最中にいきなり垂れていた耳がピンッと立ち、エリンに早急に伝える。
ミーニァの場合、女の感というよりかは、獣の感と言ったほうが説得力があるだろう。
「落ち着きなさいミーニァ。気のせいよ……そう気にせいよ……」
この時彼女も何故かカケルが少し遠くへ行った気がしていたのは、本人しか知らない。
同時刻ミア、アイは……
「ねぇアイ。今何か嫌な感じがしたんだけど。カケルの事でね」
学園の休日に二人は仲良く散歩をしているのだ。
「私も何かそんな気がしたけど、気のせいじゃない? カケル君に害が及ばなければ良いけどね」
「そうね。今は信じましょう」
帝都の繁華街はカケルが住んでいる町の露店が沢山並んでいる所の何倍も賑やかで、盛り上がっている。
まだ昼を回っていないというのに、通りには人が居過ぎて、前に進むのもやっとの程だ。
露店には帝都名物の何かの肉を使った肉団子が各露店に並んでおり、味付けを変えたりと工夫していた。
だがギルはどれにも足を止めない。
そして繁華街を抜けた先には、歴史的建造物が周囲を囲むように建っていた。
建物全て赤レンガで出来ており、どれもこれも今にも壊れそうな感じだ。だが不思議なことに建物同士が支えあっているので、全て崩壊する様子は全く見受けられない。
「着いたぜ。今回考えた計画の一つ。歴史的建造物見学だ!」
ギルが建物に手のひらを向け、『これだぞ』と自慢しているようにも見えた。
「ねえギル? そんなに誇りながら言っているけど、そこまで凄いと思わないんだけど計画が」
『「「「思っている事全部言われた」」」』
流石、ツッコミ役のスーフが皆が言わないでおこうと思っていた事を良い、痛い所を突いてくる。
その瞬間ギルの面持ちが一気に暗く、不のオーラを身に纏いだす。
余程この計画に時間と自信を懸けていたのだろう。
「お兄ちゃん。げんきだして!」
落ち込んでいるところにフローラリアが駆け寄り、ギルの手を握り励ます。
すると涙を浮かべ『ありがとうね、フローラリアちゃん。それに比べて……』と言い涙を拭いた後、ジト目でスーフの方をジッと見つめる。
「わ、悪かったよ」
流石に今回は言い過ぎたと思ったのか、両手を胸元近くで振る。
「分かれば良いんだよ。ほら皆行こうぜ」
ギルはフローラリアの手を握ったまま、建物めぐりへ先に行った。
その後を追うようにスーフ、ディアが行く。
「それじゃあ、行こうか」
カケルは優しく笑いながら手を差し出す。
昨日の件で深く傷ついていると分かっていながらの、優しさだろう。
その手を見たセレスは一度現実なのか頬を軽く抓り、現実だと分かると嬉しそうに手を握る。
「はい!」
仲良く手を繋ぐ二人を後ろをチラチラと振り向くディアが『良いなぁ~』と心の中で嫉妬するのであった。
建造物は昔国の国境を巡って戦争していた時代のもので、かなり年が入っている。
中には入って良い物もあったので、入ると、そこは教会のようなものだった。横に何列か長椅子が並んで、一番奥の壁には女神のような絵が飾っており、雰囲気がその様に感じていた。
それらを何十と見ていると、いつの間にお昼の時間を回っていた。
「もうお昼だけど、どうしますか?」
ディアが控えめにギルに尋ねた事で、はっと驚き、今初めて昼だと知ったらしい。
そして考える素振りも見せずに、お昼ご飯をどうするか皆に提案する。
「計画ではお昼ご飯は露店で色々と食べ歩きをしようと思っているんだけど、どうかな?」
「別に良いんじゃない。お腹に溜まれば私は良いし」
とどうでも良さそうな顔をしているスーフ。
「私はそれで良いです」
と大人しめに言うディア。
「私達も大丈夫です。良いですよね? カケルさん?」
「僕も大丈夫だよ。フローラリアも頷いているし」
とカケルとセレスとフローラリアがギルの提案に賛成する。
「よし! なら決まりだな! そうなれば早速行こうぜ!」
そうして再び一人だけ先に露店が沢山並んでいる繁華街へ向かっていき、それを追う形になってしまった。
「カケルの奴おせーな。もう一分も遅刻だぜ?」
広場に置かれている時計台を落ち着かない様子で何度も見ながらギルが言う。
服装は、上は鼠色の薄い長袖。その上に所々に青色の糸が縫われている半袖の革の羽織物。
下はモスグリーン色の半ズボンで普段明るいギルにピッタリな服だ。
「まあまあ、そう急ぐなよギル。たった一分だぞ? そんな性格だと女にモテないぞ」
そう言い、嫌なところを突くスーフ。
服装は薄い長袖まではギルと同じようだが、革の羽織物は全部赤に染まっており、下は革を黒に染めたズボンでボーイッシュな服装になっている。らしいっちゃらしい。
「そ、そうですよ。カケルさんも悩んでいるんですよ……」
スーフとは対照的に大人しめにギルに反抗するディア。
服装は清楚な白色のワンピース。似合っているのにどこか落ち着かなくソワソワしている。
スーフとの会話によれば、無理やり着せられその服装で来たため、落ち着いていないという。
「フローラリアちゃん! お出かけ楽しみだね~」
「うん!」
まるで母と子供のように見えてしまう二人はセレスとフローラリアだ。
フローラリアの服装は黒色ベースの生地に色々な果物の刺繍がされている可愛らしいスカートに、絹で出来ている赤色のTシャツ。
少し派手なのに対して、セレスは水色一色に染まっているワンピース。しかもただのワンピースではなく、肩出しだ。
セクシーな格好をしているせいで、周りの男性からの熱い視線を集めている。
聞こえる声からは。
「若い頃から子持ち! いや子持ちでも関係ないぜ」
「エロ過ぎだろ」
「声掛けてみようかな」
等々色々と心で思っていることがセレス達の耳に届いてくる。
中には他の男達と一致団結して女達を奪おう、という話まで出てきた。
いつ手を出してもおかしくない状態になってきた時。やっと最後の一人が走りながらやって来る。
「ゴメン。遅くなった」
集まっている場所に到着すると、カケルは膝に手を置き切らしていた息をゆっくりと整える。
「おせーぞ。カケル。一分も遅刻しているぞ」
「ねぇーギル。一分なんて気にしていたら女にモテないわよ?」
「うるせー!!」
スーフとギルの一連の光景を見ている他は面白おかしく笑い、その場は和やかな雰囲気になった。
息を整え終えたカケルが話しの話題を皆に振る。
「それで今からどこに行くの?」
「あーあそれなら既に決まっているぜ」
てっきり予定は未定で今決めるのかと思っていたが、既に決めていたという。班の皆はそれに驚き何故か拍手をギルに無意識に送っていた。
その拍手を褒めていると勘違いした張本人は『照れますな~』と頭の後ろを手で掻く仕草を見せた。だがいつまでも鳴り止まないことに、嫌気が差したのか『何だよ。そろそろ止めて行こうぜ』と切り上げられてしまう。
先に歩いて行くギルの背中を五人はクスクスと小さく笑いながら追った。
その頃ミーニァは……
「エリン王女! 私今カケルさんが遠くへ行った気がします!」
部屋の掃除をしている最中にいきなり垂れていた耳がピンッと立ち、エリンに早急に伝える。
ミーニァの場合、女の感というよりかは、獣の感と言ったほうが説得力があるだろう。
「落ち着きなさいミーニァ。気のせいよ……そう気にせいよ……」
この時彼女も何故かカケルが少し遠くへ行った気がしていたのは、本人しか知らない。
同時刻ミア、アイは……
「ねぇアイ。今何か嫌な感じがしたんだけど。カケルの事でね」
学園の休日に二人は仲良く散歩をしているのだ。
「私も何かそんな気がしたけど、気のせいじゃない? カケル君に害が及ばなければ良いけどね」
「そうね。今は信じましょう」
帝都の繁華街はカケルが住んでいる町の露店が沢山並んでいる所の何倍も賑やかで、盛り上がっている。
まだ昼を回っていないというのに、通りには人が居過ぎて、前に進むのもやっとの程だ。
露店には帝都名物の何かの肉を使った肉団子が各露店に並んでおり、味付けを変えたりと工夫していた。
だがギルはどれにも足を止めない。
そして繁華街を抜けた先には、歴史的建造物が周囲を囲むように建っていた。
建物全て赤レンガで出来ており、どれもこれも今にも壊れそうな感じだ。だが不思議なことに建物同士が支えあっているので、全て崩壊する様子は全く見受けられない。
「着いたぜ。今回考えた計画の一つ。歴史的建造物見学だ!」
ギルが建物に手のひらを向け、『これだぞ』と自慢しているようにも見えた。
「ねえギル? そんなに誇りながら言っているけど、そこまで凄いと思わないんだけど計画が」
『「「「思っている事全部言われた」」」』
流石、ツッコミ役のスーフが皆が言わないでおこうと思っていた事を良い、痛い所を突いてくる。
その瞬間ギルの面持ちが一気に暗く、不のオーラを身に纏いだす。
余程この計画に時間と自信を懸けていたのだろう。
「お兄ちゃん。げんきだして!」
落ち込んでいるところにフローラリアが駆け寄り、ギルの手を握り励ます。
すると涙を浮かべ『ありがとうね、フローラリアちゃん。それに比べて……』と言い涙を拭いた後、ジト目でスーフの方をジッと見つめる。
「わ、悪かったよ」
流石に今回は言い過ぎたと思ったのか、両手を胸元近くで振る。
「分かれば良いんだよ。ほら皆行こうぜ」
ギルはフローラリアの手を握ったまま、建物めぐりへ先に行った。
その後を追うようにスーフ、ディアが行く。
「それじゃあ、行こうか」
カケルは優しく笑いながら手を差し出す。
昨日の件で深く傷ついていると分かっていながらの、優しさだろう。
その手を見たセレスは一度現実なのか頬を軽く抓り、現実だと分かると嬉しそうに手を握る。
「はい!」
仲良く手を繋ぐ二人を後ろをチラチラと振り向くディアが『良いなぁ~』と心の中で嫉妬するのであった。
建造物は昔国の国境を巡って戦争していた時代のもので、かなり年が入っている。
中には入って良い物もあったので、入ると、そこは教会のようなものだった。横に何列か長椅子が並んで、一番奥の壁には女神のような絵が飾っており、雰囲気がその様に感じていた。
それらを何十と見ていると、いつの間にお昼の時間を回っていた。
「もうお昼だけど、どうしますか?」
ディアが控えめにギルに尋ねた事で、はっと驚き、今初めて昼だと知ったらしい。
そして考える素振りも見せずに、お昼ご飯をどうするか皆に提案する。
「計画ではお昼ご飯は露店で色々と食べ歩きをしようと思っているんだけど、どうかな?」
「別に良いんじゃない。お腹に溜まれば私は良いし」
とどうでも良さそうな顔をしているスーフ。
「私はそれで良いです」
と大人しめに言うディア。
「私達も大丈夫です。良いですよね? カケルさん?」
「僕も大丈夫だよ。フローラリアも頷いているし」
とカケルとセレスとフローラリアがギルの提案に賛成する。
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