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初めまして、あ弁護士のユウキ・カンノです。(悪徳って言いそうになったよ。セーフ)
ユウキはなんというか不思議な奴だ ジャック視点
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ユウキとの出会いは二年前、寝ずの張り込みで漸く捕まえた犯人を仲間に渡し、俺はコーヒーを買い、少し離れたところで一息ついていた。その仲間が車に乗せようとしたタイミングでほんの一瞬の隙をついた犯人が、仲間の近くにいた入ったばかりの若手の一人を蹴っ飛ばし逃げ出した。その若手が持っていたが銃に手を伸ばして取ろうとしていたがは何とか仲間が取られないよう若手を守り庇っていた。あの時は寝ていなかったこともあり思わず舌打ちが出た。
すぐに犯人を追いかけたが、人通りの多いところに出た犯人は逃げながら、歩行者や自転車に乗っている人達を此方に押し倒しながら、蹴散らし進んでいく。倒れた人たちを踏むわけにも放っておくわけにもいかない。
倒れた人を優先しろと注意しても、後ろからきた若手が走りながら、倒れている人を跨ごうとした。倒れた人も起きようとしていたから蹴っ飛ばしてしまい、再度起きたその歩行者と揉め始める。
ため息しか出ない状況になり、なかなか進めない。本部に連絡を入れて回り込んでもらっているが、最悪なことに犯人の目の前には一台の高級車があった。高級車のドアは開いており、近くにはその車に一人の女性を乗せ、自分も、乗り込もうとする小柄なスーツ姿の青年がいた。その車の奥には二人の子供も乗っている。犯人の笑い声が聞こえてきた。最悪な予測が頭を過ぎる。
「ハハッちょうどいい。どけ糞ガギャ」
汚い言葉をかけながらその青年に手を伸ばした瞬間、犯人は後ろに吹き飛びそうに体が傾いたと思ったら、その青年に首根っこを捕まれ、寝転がされていた。
「びっくりしたなぁ。えっと、気絶させちゃったけど。なんだったのだろう。新手の敵襲かなって、そんなわけないか、皆、大丈夫?怖かったよね」
「一瞬で終わって怖さなんて、何も感じなかったわよ。ユウキこそ、大丈夫?」
「僕は平気」
「「ユウキすっごい」」
声をかける前に、俺達の方を見たその青年は、頭を下げると車に乗りこみ去って行った。
その場にたどり着いた時、犯人は道の木の根元に寝かされており、何時したのか親指と手首を紐で縛られて抜け出せないようにされていた。
「護衛付きの人で良かったですね」
俺に追いついた。仲間の一人がそう言った。遠くから、この状況を見ていたらしい。
まさかお忍びで来ていた。有名人の女性とその子供だとは露にも思わなかった。
次に会ったのは友人に頼まれ届け物を届けに裁判所に行った時だ。正面入口から、スーツに身を包んだ少年が出てきた。その少年に見覚えを感じ、あの時の小柄な青年だと思い出した。近くで見ると、まるで少年のようだ。
日本人か?若そうに見えるその眠たそうな容姿に、働きすぎて、寝てないのではと思った。後から、それが素だと知ったが。
「あの時の、護衛?」
「?僕は護衛ではないですよ。僕は弁護士をしています、ユウキです」
最初は首をひねっていた少年は後ろを振り向いて、またこちらを見て、そう言って、名刺を取り出し渡してきた。ユウキ・カンノ。やはり日本人だった。名前の隣に名前よりもでかでかく(20)と書かれていたのが印象的な名刺だ。
それから、少し話したが、不思議な感覚だった。別れたあと、目的地に向かっていると、前方から、お届け物の相手が嬉しそうに走り寄ってきた。抱き着いて来ようとするのを、さっと避ける。
「ジャック、来てくれてうれしいよ。ありがとう、相変わらず君は美しいね。今夜」
馬鹿なことをほざいている奴に友人から頼まれた届け物を投げつけその場を後にした。
俺を色眼鏡で見ることなく、最初から自然体で接してきた奴は初めてだったかもしれない。
名刺に書いてある、法律事務所の名前に見覚えがあり、同期の奴、コークを思い出した。
コークは運がいいのか悪いのか、旅行に行くと、行く先々で、大きな犯罪に巻き込まれ、管轄問題が起こし、面倒ごとをこっちに持ってくる奴だった。今じゃ、あいつが何処か、遠くに旅行に行くものなら、何人かが一緒に付いていき、尚且つ、あちらの管轄に連絡して、交流を含めた旅行になるのだから。
それを提案したのが、あいつの幼馴染の弁護士の後輩だという。俺はそいつはユウキだと思っている。
次に奴が旅行したいと言ったなら、ユウキも連れて行くのもいいかもしれない。そんな計画をこっそり立てている。ユウキの運動神経や洞察力は刑事の方が向いていると思うのだが、勧誘しても断られるばかりだ。俺のペアになってほしいのにな。
休憩時間になり、ふと蘇ったユウキとの出会いを思い浮かべながら歩いていると、職場の入口で後輩のガークレイに声をかけられた。
「あ、ジャック。そろそろをペアにしてくれよ」
「断る」
「ひでぇ、何回頼んでも、それだし」
「それにお前はコークの相棒だろう。ペアはいるじゃないか?」
「俺はジャックがいいんだよ。はぁ、今回はいったん引くか、次は良い答えを貰らえることを願うぜ」
そういって、ニヤニヤ笑いながら引き下がって去っていった。いつもより、あっさり引き下がるガークレイに違和感を感じる。あいつといると、なんか、嫌悪感を感じて一緒に居たくないんだよな。
ユウキでも誘って、どこか食べに行くか。ユウキに連絡を入れ、職場を離れた。
すぐに犯人を追いかけたが、人通りの多いところに出た犯人は逃げながら、歩行者や自転車に乗っている人達を此方に押し倒しながら、蹴散らし進んでいく。倒れた人たちを踏むわけにも放っておくわけにもいかない。
倒れた人を優先しろと注意しても、後ろからきた若手が走りながら、倒れている人を跨ごうとした。倒れた人も起きようとしていたから蹴っ飛ばしてしまい、再度起きたその歩行者と揉め始める。
ため息しか出ない状況になり、なかなか進めない。本部に連絡を入れて回り込んでもらっているが、最悪なことに犯人の目の前には一台の高級車があった。高級車のドアは開いており、近くにはその車に一人の女性を乗せ、自分も、乗り込もうとする小柄なスーツ姿の青年がいた。その車の奥には二人の子供も乗っている。犯人の笑い声が聞こえてきた。最悪な予測が頭を過ぎる。
「ハハッちょうどいい。どけ糞ガギャ」
汚い言葉をかけながらその青年に手を伸ばした瞬間、犯人は後ろに吹き飛びそうに体が傾いたと思ったら、その青年に首根っこを捕まれ、寝転がされていた。
「びっくりしたなぁ。えっと、気絶させちゃったけど。なんだったのだろう。新手の敵襲かなって、そんなわけないか、皆、大丈夫?怖かったよね」
「一瞬で終わって怖さなんて、何も感じなかったわよ。ユウキこそ、大丈夫?」
「僕は平気」
「「ユウキすっごい」」
声をかける前に、俺達の方を見たその青年は、頭を下げると車に乗りこみ去って行った。
その場にたどり着いた時、犯人は道の木の根元に寝かされており、何時したのか親指と手首を紐で縛られて抜け出せないようにされていた。
「護衛付きの人で良かったですね」
俺に追いついた。仲間の一人がそう言った。遠くから、この状況を見ていたらしい。
まさかお忍びで来ていた。有名人の女性とその子供だとは露にも思わなかった。
次に会ったのは友人に頼まれ届け物を届けに裁判所に行った時だ。正面入口から、スーツに身を包んだ少年が出てきた。その少年に見覚えを感じ、あの時の小柄な青年だと思い出した。近くで見ると、まるで少年のようだ。
日本人か?若そうに見えるその眠たそうな容姿に、働きすぎて、寝てないのではと思った。後から、それが素だと知ったが。
「あの時の、護衛?」
「?僕は護衛ではないですよ。僕は弁護士をしています、ユウキです」
最初は首をひねっていた少年は後ろを振り向いて、またこちらを見て、そう言って、名刺を取り出し渡してきた。ユウキ・カンノ。やはり日本人だった。名前の隣に名前よりもでかでかく(20)と書かれていたのが印象的な名刺だ。
それから、少し話したが、不思議な感覚だった。別れたあと、目的地に向かっていると、前方から、お届け物の相手が嬉しそうに走り寄ってきた。抱き着いて来ようとするのを、さっと避ける。
「ジャック、来てくれてうれしいよ。ありがとう、相変わらず君は美しいね。今夜」
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俺を色眼鏡で見ることなく、最初から自然体で接してきた奴は初めてだったかもしれない。
名刺に書いてある、法律事務所の名前に見覚えがあり、同期の奴、コークを思い出した。
コークは運がいいのか悪いのか、旅行に行くと、行く先々で、大きな犯罪に巻き込まれ、管轄問題が起こし、面倒ごとをこっちに持ってくる奴だった。今じゃ、あいつが何処か、遠くに旅行に行くものなら、何人かが一緒に付いていき、尚且つ、あちらの管轄に連絡して、交流を含めた旅行になるのだから。
それを提案したのが、あいつの幼馴染の弁護士の後輩だという。俺はそいつはユウキだと思っている。
次に奴が旅行したいと言ったなら、ユウキも連れて行くのもいいかもしれない。そんな計画をこっそり立てている。ユウキの運動神経や洞察力は刑事の方が向いていると思うのだが、勧誘しても断られるばかりだ。俺のペアになってほしいのにな。
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「あ、ジャック。そろそろをペアにしてくれよ」
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そういって、ニヤニヤ笑いながら引き下がって去っていった。いつもより、あっさり引き下がるガークレイに違和感を感じる。あいつといると、なんか、嫌悪感を感じて一緒に居たくないんだよな。
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