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㉓内閣総理大臣選前の会話
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梨乃の周りは裕福な家庭出身の娘や息子が多い。
知り合ったのは某国立中学校。
裕福な家庭は塾だのなんだのと教育に資金をかけ、私立・国立問わず中学受験をさせる家庭が多い。
内閣総理大臣選に参加をされた父を持つ瑠花(仮名)とも国立中学受験組の梨乃は友人となった。
「選挙。お父さん頑張ってるね~。瑠花は無理してない?」
10年来の友人になる瑠花とお酒を飲みつつ、雑談の一つとして会話にも上がる。
「応援行ったりはしてるけど、私は私で民間企業のしがなきOL。仕事優先だから大学生の時みたくウグイス嬢したり、その他諸々庶務してないから大丈夫」
「そうなんだ。それは良かった」
なんて他愛の無い会話。
「選挙の時のご飯とかってどうしてるの?」
「うーん。昨日は美味しい、美味しい、クリスビードーナッツやった」
「はい?え?まじか」
ドーナッツ。
お菓子。
頭を使うと人間は糖分を欲する。
梨乃も小学校保健室勤務の夏休みや冬休みの給食の無いお昼ご飯には菓子パンを食べる事もままある。
「我が家って、通常時は母が煮物とか魚とか和食多いし。記念日にはホテルのコースとかだけど、選挙の時の食事はそんなもんなんだ」
記念日はそりゃ、いいもの食べているでしょう。
「なるほど」
「ちなみに今日の両親の夕飯はケシタッキーらしいよ」
「スーパーのカツどんにしたら?選挙にカツ」
「それは、選挙戦の日のご飯」
「へぇ。願掛けするんだ」
「するよ。国民に頼み、八百万の神に頼む」
こんな会話をしていると、テレビで見るような人達もやってる事、している事はどの立場の人間も同じなんだなと思いながら梨乃と瑠花はクスクス笑いながらお酒を喉に流し込んだ。
知り合ったのは某国立中学校。
裕福な家庭は塾だのなんだのと教育に資金をかけ、私立・国立問わず中学受験をさせる家庭が多い。
内閣総理大臣選に参加をされた父を持つ瑠花(仮名)とも国立中学受験組の梨乃は友人となった。
「選挙。お父さん頑張ってるね~。瑠花は無理してない?」
10年来の友人になる瑠花とお酒を飲みつつ、雑談の一つとして会話にも上がる。
「応援行ったりはしてるけど、私は私で民間企業のしがなきOL。仕事優先だから大学生の時みたくウグイス嬢したり、その他諸々庶務してないから大丈夫」
「そうなんだ。それは良かった」
なんて他愛の無い会話。
「選挙の時のご飯とかってどうしてるの?」
「うーん。昨日は美味しい、美味しい、クリスビードーナッツやった」
「はい?え?まじか」
ドーナッツ。
お菓子。
頭を使うと人間は糖分を欲する。
梨乃も小学校保健室勤務の夏休みや冬休みの給食の無いお昼ご飯には菓子パンを食べる事もままある。
「我が家って、通常時は母が煮物とか魚とか和食多いし。記念日にはホテルのコースとかだけど、選挙の時の食事はそんなもんなんだ」
記念日はそりゃ、いいもの食べているでしょう。
「なるほど」
「ちなみに今日の両親の夕飯はケシタッキーらしいよ」
「スーパーのカツどんにしたら?選挙にカツ」
「それは、選挙戦の日のご飯」
「へぇ。願掛けするんだ」
「するよ。国民に頼み、八百万の神に頼む」
こんな会話をしていると、テレビで見るような人達もやってる事、している事はどの立場の人間も同じなんだなと思いながら梨乃と瑠花はクスクス笑いながらお酒を喉に流し込んだ。
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