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㉔動物園の楽しみ方は漫談?観賞?
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元々花鳥園だった所を廃業後、動物王国となった動物園を訪問
「わぁー。すごい」
「ほんまやな」
「ほぉ!すごい」
「すごい連発」
「おしどりやって」
「私たちのこと?(私だったら)展示されたら恥ずかしいわ」
なんて、ボケをかますのは関西人だからだろうか?
「"おしどり"はペアを1年で交代するんやって」
真一郎は動物の紹介パネルを指差す。
*オシドリ*
カモ類では珍しく木の枝に止まり、樹洞を作る。「おしどり夫婦」と言う言葉があるが、ペアは1年で変わる。
「まぁ!なんとっ1年で変わるとは破廉恥な!節操なしね」
この男と決めたら、地獄の果てまで。
もはや執着レベルで愛する莉乃からしたら、1年で相手を変えるなどフットワークが軽いとしか言いようがない。
鳥に向かって節操なしと言い放つ梨乃に真一郎は笑い出す。
「1年ごとにペアを交換。人間からしたら、鳥の区別なんてつかないから。いつもメスとオスは一緒にいるなぁって感じなんだろな。現代の動物調査はもちろん。動物園の動物は識別リングやらGPSを付けて管理されてるもんな」
「種の保存を考えたら、1年ごとに相手を変えるのはいいことね。相性ってあるわけだし。DNAは遠い同士ほど生まれる生命体は強いものね」
梨乃はそう言いながら、パネルを見つめる。
わざわざこの事を書くとは・・・。関西のノリは怖いわ。
突っ込んで欲しいのね。
動物園の策略に乗ってあげるわ。
「おしどり夫婦って良くないな。交際1年で、不仲なカップルってそういえば見たことがないな」
伸一郎は感心する莉乃の隣で、別の事を考えていたようで発する言葉に梨乃は顔を上げる。
「そう?」
莉乃の周りには1年以内に破局を迎える友人は他は多々いる。
「だって、梨乃は1年程度じゃ。まだ、今みたいに歌ったり。ベタベタしたりあんまりしなかったじゃん」
「・・・あぁー。そうだね。結婚してからじゃないと猫被りならぬ、虎被りはやめないでしょう」
「脳ある鷹は爪を隠す。ベタベタするのも最高でしょ」
「確かに」
甘えたくとも甘え方を知らない人もいる。
甘え方を知っていても、甘える相手がいない人もいる。
甘えたくて、甘え方を知っていて、甘える相手がいても一歩踏み出せない人もいる。
そんな事を思っていると虎のエリアに到着した。
「サービス精神豊富だな」
真一郎の声に顔を挙げると、虎は入場者達が見るガラス伝いに歩いていた。
さすが、商売精神豊富な関西だからだろうか?
梨乃は虎に感心していると。
「サービス精神!ほんとね!」
上品そうな推定70代ほどのご婦人は反応すると、くすくす笑い出す。
さすが我がご主人様。
意図せずとも面白い。
「わぁー。すごい」
「ほんまやな」
「ほぉ!すごい」
「すごい連発」
「おしどりやって」
「私たちのこと?(私だったら)展示されたら恥ずかしいわ」
なんて、ボケをかますのは関西人だからだろうか?
「"おしどり"はペアを1年で交代するんやって」
真一郎は動物の紹介パネルを指差す。
*オシドリ*
カモ類では珍しく木の枝に止まり、樹洞を作る。「おしどり夫婦」と言う言葉があるが、ペアは1年で変わる。
「まぁ!なんとっ1年で変わるとは破廉恥な!節操なしね」
この男と決めたら、地獄の果てまで。
もはや執着レベルで愛する莉乃からしたら、1年で相手を変えるなどフットワークが軽いとしか言いようがない。
鳥に向かって節操なしと言い放つ梨乃に真一郎は笑い出す。
「1年ごとにペアを交換。人間からしたら、鳥の区別なんてつかないから。いつもメスとオスは一緒にいるなぁって感じなんだろな。現代の動物調査はもちろん。動物園の動物は識別リングやらGPSを付けて管理されてるもんな」
「種の保存を考えたら、1年ごとに相手を変えるのはいいことね。相性ってあるわけだし。DNAは遠い同士ほど生まれる生命体は強いものね」
梨乃はそう言いながら、パネルを見つめる。
わざわざこの事を書くとは・・・。関西のノリは怖いわ。
突っ込んで欲しいのね。
動物園の策略に乗ってあげるわ。
「おしどり夫婦って良くないな。交際1年で、不仲なカップルってそういえば見たことがないな」
伸一郎は感心する莉乃の隣で、別の事を考えていたようで発する言葉に梨乃は顔を上げる。
「そう?」
莉乃の周りには1年以内に破局を迎える友人は他は多々いる。
「だって、梨乃は1年程度じゃ。まだ、今みたいに歌ったり。ベタベタしたりあんまりしなかったじゃん」
「・・・あぁー。そうだね。結婚してからじゃないと猫被りならぬ、虎被りはやめないでしょう」
「脳ある鷹は爪を隠す。ベタベタするのも最高でしょ」
「確かに」
甘えたくとも甘え方を知らない人もいる。
甘え方を知っていても、甘える相手がいない人もいる。
甘えたくて、甘え方を知っていて、甘える相手がいても一歩踏み出せない人もいる。
そんな事を思っていると虎のエリアに到着した。
「サービス精神豊富だな」
真一郎の声に顔を挙げると、虎は入場者達が見るガラス伝いに歩いていた。
さすが、商売精神豊富な関西だからだろうか?
梨乃は虎に感心していると。
「サービス精神!ほんとね!」
上品そうな推定70代ほどのご婦人は反応すると、くすくす笑い出す。
さすが我がご主人様。
意図せずとも面白い。
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