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第二章 動き出す関係(溺愛
①
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「お久しぶりですね。誠一皇太子殿下」
2週間ぶりに婚約者に会えば男女共に少しは会話をしたり。
見つめ合ったりするのだろうが。
建国祭に向かう車に志麻子は乗り込むと早々に挨拶をするが誠一からは何の返事もない。
誠一は車に乗り込む志麻子に目もくれず手元の書類を難しい顔をしてみていた。
そんな誠一に志麻子もパソコンと書類をとりだすと仕事を始める。
”他国の王宮に行くのは初めてです“
っとか。
“お会いできるのを楽しみにしていました”
っとか。
"誠一王太子殿下。今日も素敵ですわ"
なんてそういう雑談を一切、志摩子は誠一に振ることなく黙々と自分の仕事をする。
あまりにも静かすぎる空間に誠一はチラリと志麻子を見るが、彼女は全く誠一には視線を向けない。
それどころか・・・。
「うぅーん」
志麻子はまるで自身の部屋のように、リムジンの広い社内で仰向けに寝転がり。
パソコンを頭の上に掲げた。
今まで自分の前の前で、こんなにもリラックスをする女などいなかった。
「駄目だ―。金ない!金ない!金ないよー。・・・アキさん」
呟く人間の名前は自分ではない。
アキって誰だ?
誠一は完全に書類から視線を外し志麻子を見るが彼女の顔面にはノートパソコンがかかっている。
「安い土地、やっすい、クソのように安い土地どこ?昼夜の寒暖差があって、年間通して温かくて。水はけのいい土地。どこも高い」
志麻子はパソコンをお腹に置くとふーっと息を吐いた。
「貴様の隣にいるのはこの国の第一王子だ」
「存じております」
志摩子は相槌を打つが彼女の瞳は彼を射止めない。
「コーヒーのハウス栽培はどうだ?王宮のハウス、空いてるぞ」
淳二に渡された志麻子の作ったコーヒーは美味しく、品評会では2位だったことも知っていた。
低い誠一の声に志麻子は我に返る。
没頭しすぎていて、あまりにも座り心地のいい車内に自宅だと思っていたが。
ここは・・・。
「ひぃぃぃぃぃ」
間抜けだわ。
私ったら。
志麻子は恥ずかしさに一気に血圧が上がったと思ったら、一気に下がり青ざめる。
反射的に思わず立ち上がろうとするが。
誠一に抱きしめられ、立ち上がることはできなかった。
「頭は自分の頭をかち割りたいのか?」
「へ?」
「車の天井は低い。脳震盪は余裕で起こすぞ?」
誠一はそういうと、誠一の腕の中で、顔を上げ天井を見る。
―――クスクスクス。
きりっとしている誠一に合わせて、凛っとした装いだった志麻子の百面相に誠一は思わず笑う。
「先代の王妃が家庭菜園にはまっていて、立派な設備が余っているんだ。ハウス栽培であれば、気温問題も解消されるし。すぐに先代王妃が使わなくなったために、王宮の肥やしになっていて困っているんだ」
誠一はそういうと、パソコンを操作してその設備を見せる。
太陽光発電と蓄電システムがあり、グラム3万円に証をとったこともあり値上がりしたので採算は取れる。
志麻子はパソコンを食い入るように見つめると、携帯電話を手に取った。
「もしもし~。志麻子です~。あのね。今からホームページを送るわ。手配お願い」
志麻子は体制を立て直しながら、電話を掛けると、携帯操作してメールを送る。
「篠田伯爵領のスペシャリスト達の交通費を出しても十分に採算が取れるわ。誠一皇太子殿下、ありがとうございます」
淡々と携帯を操作しながら、話しだす志摩子を誠一は見る。
「領民に良い暮らしをさせてもらっていて、報いるために仕事をすると前に言っていたな」
「・・・それは常に思っている事ですが。そんな事、皇太子殿下に言いましたっけ?」
誠一は記憶にないっと言わんばかりの志麻子に苦笑する。
「あぁ、前に言っていた。いつから、そう思うようになった?」
「物心着いた頃に自分が綺麗なワンピースを着ていて、同世代の私となんだ代わりのない子が冬なのに薄いワンピース一枚で歩いていて。どうしてかな?なんでかな?って、不思議に思っていたら。父に裕福な家の娘だから。人よりいい暮らしをしているのならば、人より責任を担うって聞いてからです」
志麻子はそういうと、誠一を見た。
「殿下は物心着く前から、国事をされてると聞いています」
「あぁ」
「その点については尊敬しています」
志麻子はそういうと、鞄を手に取ると口紅を塗りなおした。
「不思議な娘だな」
「そうですか?」
「あぁ。他の娘ならば、俺の気を引こうとするのに、お前はしないのか?」
「気を引こうとして欲しいんですか?」
して欲しいのか。
その言葉に誠一は足を組む。
「何様だ」
俺に対して”して欲しいのですか?”だと?
皆が、俺の意図を必死で組み。
必死で顔色を窺い。
立ち居振るまうし。
殿下である以上、そう言う者だと思っていた。
「お気に触ったようですね。申し訳ございません」
冷静に淡々と怯えることもなく志麻子は詫びると、書類に再び視線を落とした。
会場に着くが誠一は志摩子をエスコートすることはない。
つかつかと志麻子など彼の視界にはないように会場の中に入っていく。
そして、志摩子は志摩子で・・・。
さぁー!商売するわよ。
志麻子は深呼吸をすると、歩き出した。
自国の剛崎王宮には何度か入った事はあるけれど、他国の王宮に入るのは初めてだ。
淳二はつかつかと誠一の後を特別追う様子もやく会場に向かう志麻子の後を追った。
2週間ぶりに婚約者に会えば男女共に少しは会話をしたり。
見つめ合ったりするのだろうが。
建国祭に向かう車に志麻子は乗り込むと早々に挨拶をするが誠一からは何の返事もない。
誠一は車に乗り込む志麻子に目もくれず手元の書類を難しい顔をしてみていた。
そんな誠一に志麻子もパソコンと書類をとりだすと仕事を始める。
”他国の王宮に行くのは初めてです“
っとか。
“お会いできるのを楽しみにしていました”
っとか。
"誠一王太子殿下。今日も素敵ですわ"
なんてそういう雑談を一切、志摩子は誠一に振ることなく黙々と自分の仕事をする。
あまりにも静かすぎる空間に誠一はチラリと志麻子を見るが、彼女は全く誠一には視線を向けない。
それどころか・・・。
「うぅーん」
志麻子はまるで自身の部屋のように、リムジンの広い社内で仰向けに寝転がり。
パソコンを頭の上に掲げた。
今まで自分の前の前で、こんなにもリラックスをする女などいなかった。
「駄目だ―。金ない!金ない!金ないよー。・・・アキさん」
呟く人間の名前は自分ではない。
アキって誰だ?
誠一は完全に書類から視線を外し志麻子を見るが彼女の顔面にはノートパソコンがかかっている。
「安い土地、やっすい、クソのように安い土地どこ?昼夜の寒暖差があって、年間通して温かくて。水はけのいい土地。どこも高い」
志麻子はパソコンをお腹に置くとふーっと息を吐いた。
「貴様の隣にいるのはこの国の第一王子だ」
「存じております」
志摩子は相槌を打つが彼女の瞳は彼を射止めない。
「コーヒーのハウス栽培はどうだ?王宮のハウス、空いてるぞ」
淳二に渡された志麻子の作ったコーヒーは美味しく、品評会では2位だったことも知っていた。
低い誠一の声に志麻子は我に返る。
没頭しすぎていて、あまりにも座り心地のいい車内に自宅だと思っていたが。
ここは・・・。
「ひぃぃぃぃぃ」
間抜けだわ。
私ったら。
志麻子は恥ずかしさに一気に血圧が上がったと思ったら、一気に下がり青ざめる。
反射的に思わず立ち上がろうとするが。
誠一に抱きしめられ、立ち上がることはできなかった。
「頭は自分の頭をかち割りたいのか?」
「へ?」
「車の天井は低い。脳震盪は余裕で起こすぞ?」
誠一はそういうと、誠一の腕の中で、顔を上げ天井を見る。
―――クスクスクス。
きりっとしている誠一に合わせて、凛っとした装いだった志麻子の百面相に誠一は思わず笑う。
「先代の王妃が家庭菜園にはまっていて、立派な設備が余っているんだ。ハウス栽培であれば、気温問題も解消されるし。すぐに先代王妃が使わなくなったために、王宮の肥やしになっていて困っているんだ」
誠一はそういうと、パソコンを操作してその設備を見せる。
太陽光発電と蓄電システムがあり、グラム3万円に証をとったこともあり値上がりしたので採算は取れる。
志麻子はパソコンを食い入るように見つめると、携帯電話を手に取った。
「もしもし~。志麻子です~。あのね。今からホームページを送るわ。手配お願い」
志麻子は体制を立て直しながら、電話を掛けると、携帯操作してメールを送る。
「篠田伯爵領のスペシャリスト達の交通費を出しても十分に採算が取れるわ。誠一皇太子殿下、ありがとうございます」
淡々と携帯を操作しながら、話しだす志摩子を誠一は見る。
「領民に良い暮らしをさせてもらっていて、報いるために仕事をすると前に言っていたな」
「・・・それは常に思っている事ですが。そんな事、皇太子殿下に言いましたっけ?」
誠一は記憶にないっと言わんばかりの志麻子に苦笑する。
「あぁ、前に言っていた。いつから、そう思うようになった?」
「物心着いた頃に自分が綺麗なワンピースを着ていて、同世代の私となんだ代わりのない子が冬なのに薄いワンピース一枚で歩いていて。どうしてかな?なんでかな?って、不思議に思っていたら。父に裕福な家の娘だから。人よりいい暮らしをしているのならば、人より責任を担うって聞いてからです」
志麻子はそういうと、誠一を見た。
「殿下は物心着く前から、国事をされてると聞いています」
「あぁ」
「その点については尊敬しています」
志麻子はそういうと、鞄を手に取ると口紅を塗りなおした。
「不思議な娘だな」
「そうですか?」
「あぁ。他の娘ならば、俺の気を引こうとするのに、お前はしないのか?」
「気を引こうとして欲しいんですか?」
して欲しいのか。
その言葉に誠一は足を組む。
「何様だ」
俺に対して”して欲しいのですか?”だと?
皆が、俺の意図を必死で組み。
必死で顔色を窺い。
立ち居振るまうし。
殿下である以上、そう言う者だと思っていた。
「お気に触ったようですね。申し訳ございません」
冷静に淡々と怯えることもなく志麻子は詫びると、書類に再び視線を落とした。
会場に着くが誠一は志摩子をエスコートすることはない。
つかつかと志麻子など彼の視界にはないように会場の中に入っていく。
そして、志摩子は志摩子で・・・。
さぁー!商売するわよ。
志麻子は深呼吸をすると、歩き出した。
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